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エッセイ

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人生の話、フリーランスの話、広告コピーの話まで。TAGOの日々のできごとや考えを綴った文章。
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2019年4月の記事一覧

やりたいからやる。それだけでいい。

この前、大学時代の友人と話していて、 ハッとしたことがあった。 会社員のかたわら、副業するとしたら どんな商売(ビジネス)なら儲かるか? そんな話をしていた。 「これ、どうだと思う?」 友人は、温めているアイデアを 語りはじめた。 「なるほど。いいかもね」 自分はそう言って、さらにこう続けた。 「でも、それって、 他の誰かが先に思いついていて、 すでに始めてそうだね」 すると友人は、こう返した。 「確かにそうなんだけど。 誰かがやってることを気にしていたら、 そこ

言葉の違和感をたいせつにする。

近年、「ゆとり」という言葉が、 特定の世代を意味する言葉として、 ネガティブに用いられることが 多くなった。 その世代の人たちが 例えば仕事でミスをしたりすると 「これだから、ゆとりは‥‥」 などと揶揄する人が結構いる。 その言葉を聞くたびに、 居心地が悪くて仕方ない。 言われている本人たちは、 おそらく、そういった心のない言葉を しっかりと耳でとらえているだろう。 どんな気持ちなのだろうと想像する。 「またか」と、流行言葉を軽く 使ってしまう年上たちのことを、 逆に

いままでの自分より、ちょっとだけ自由になる方法。

先日、糸井重里さんと阿部広太郎さんのトークショーに行ってきた。これは、「企画でメシを食っていく」の特別編として横浜で開催されたイベントだ。会場に来ている人たちは、自分の仕事や人生の参考になる何かを得ようという顔つきで、PCやノートにメモをとりながら熱心に話を聞いていた。自分もその中の一人だった。間違いなく熱量にあふれた空間だった。面白い話をたくさん聞けた。 今回、そのトークショーの内容をごっそりまとめるといったことはしないが、その場にいた人みんなの印象に残ってるであろう話に

美術初心者のコピーライターが考えた、おそらく誰の役にも立たない、美術館の歩き方

タイトルの通り、ぼくはアートや美術に関して素人です。美大も芸大も出てませんし、思想や歴史や技法などの深い知識もありません。 でも、美術館に行くのが好きです。そして以前から、ぼくのような素人でも美術館が楽しくなる方法はないかなあ〜と、考えていました。 これからご紹介するのは、一個人の主観から生まれた、素人が美術鑑賞を楽しむための4つのポイントです。専門家の人が教える「アート鑑賞の作法」などと比較するとかなり稚拙な内容です。もしよろしければ、決して真剣に読まないでください。

人生とは「直前」である。

「忘れられない夜」を、 あなたは持っていますか。 ぼくには、何十年経っても 心にこびついて離れない夜があります。 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 時は1999年1月のとある夜。 インド放浪旅の出発前夜でした。 荷造りは既に済んでいて、 あとは寝るだけでした。 でも、全く眠れませんでした。 リュックひとつで知らない国に旅立つ 緊張感と高揚感に包まれていたのです。 当時、旅の苛酷さから、 多くのバックパ

コピーライティングは、インプットが先か、アウトプットが先か?

「いきなりコピーを書きはじめるな」 これ、新人コピーライターが先輩からよく言われるフレーズです。コピーライター入門本などでも、そのように語られていたりします。そこで今回、いきなりコピーを書き始めることの可能性、つまりアウトプット先行の可能性について、普段からばくぜんと思っていたことを自分なりにカタチにしてみます。 コピーライターは、インプット先行が主流(たぶん)。まず先に、一般的なコピーライティングの流れについて触れておきます。多くのコピーライターは、「①インプット」→「