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ふくちゃんがやってきて。

「だいちゃん」が、お空へ行ってしまってから、しばらくしてやって来たのが、小さな小さな「ふくちゃん」だった。

だいちゃんの正しい名前は、「大福」である。

ふくちゃんは、だいちゃんの名前から一文字 もらって、「福太」という名前になった。

ふくちゃん はまだ 2ヶ月で、本当にちっちゃかった。

バーバラ村田さん(以下、ともみちゃん)夫妻が昼間は仕事で出かけるので、お父さんと私が、ふくちゃんに離乳食をあげた。

だいちゃんがお空に昇った後、お父さんは何も食べられなくなっていた。

だけれども、ふくちゃんに、一生懸命離乳食をあげてるうちに、ようやくご飯を食べるようになってくれた。

私も 離乳食をあげたかったけれど、これはお父さんがやりたくて、お父さんの係になった。

便の状態や、食事をした時間、何をどれだけ食べたか、全部ノートに記録しながら、日々を過ごした。

ふくちゃんはやんちゃだった。

とっても きかんぼうだった。

ケージに指を入れると、ガジガジ かじった。

ケージのシートを変えるとき、ふくちゃんを出して遊んだ。

ふくちゃんは、ガジガジ かじる癖はやめなかった。

ふくちゃんは吠えなかった。

たぶん お友達がいないから、犬の言葉が分からないんだろう、そう思ったので、私はふくちゃんに、犬の言葉を教えた。

私は犬の鳴き真似が得意なのだ。

ふくちゃんは、最初びっくりしていた。

ちょっと怖がったりもした。

だけれども、ふくちゃんは言葉を覚えていった。

一緒に遠吠えをした。

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