健康を効率的に管理する時代

今や少子高齢化が進み健康のサービスを利用するのは困難な時代になって来ているように感じます。

その中でインターネットの進歩・データの共有が進み効率化が求められていると感じます。

①少子高齢化の加速

ヘルスケア事業にDXが必要な第一の理由は、少子高齢化の加速による影響です。内閣府の発表によれば、令和元年時点において日本の65歳以上人口は、総人口の28.4%にも達しています。しかも、この数字は今後さらに悪化し続け、2065年には38.4%、つまり国民の約2.6人に1人が65歳以上になる見込みです。

高齢化に伴って、患者数や要介護者もまた増加していくことが予想されます。こうした社会情勢のなか、日頃からの健康管理による病気予防や、より効率的な医療体制の構築をもたらすDXが求められているのです。

②人材不足の加速

ヘルスケア業界は人材が不足しており、それを解消する手段としてもDXは期待を寄せられています。日本全体で高齢化が進行するということは、ヘルスケア業界でも高齢化が進行するということです。実際、現在でもすでに高齢者が高齢者を介護する「老老介護」と呼ばれる状態が増えつつあり、ヘルスケア業界は早急に業務を効率化し、サービスの供給量を増やすことが求められています。つまりDXは、高齢化によって患者や要介護者が増える一方、不足している医療・介護従事者のサポートをする手段として期待されているのです。

③データ活用が不十分

データ活用が不十分な状況にあることも、ヘルスケア業界のDXが急がれる理由です。とりわけ業界全体の傾向として介護施設のデータ活用は不足がちであり、傾向や統計データを計測しにくいという特徴があります。患者や要介護者の健康状態などは、重要な個人情報でもあるため、その扱いが難しいという側面はあるかもしれません。しかし、少子高齢化・人材不足といった社会問題に備えつつ、患者の健康状況を正確に把握するためには、DX化を目指してデータを活用することは不可欠です。

④QOL改善が課題

高齢化が進行するなか、いかにQOLを高く維持するかも重要になっています。QOLとは「Quality Of Life(クオリティ・オブ・ライフ)」の略で、「生活の質」や「人生の質」と訳されます。QOLは、単に病気にかかっていなければそれでいいというものではなく、「身体的・心理的・社会的に満足できる状態であることが大切」という考え方です。

そして、高齢化のなかにあっても社会の活力を維持するには、高齢者のQOLを維持することが欠かせません。このような問題意識において、DXによるデータ活用や統計情報の活用はより重要になってきています。例えば、個々の高齢者の生活に合わせたケアプランを策定するAIの開発なども、現在研究が進んでいます。

⑤予防医学への応用

データ分析により、予防医学など同業界における違うドメインへの転換や応用も可能になります。少子高齢化が進行し、社会保障費が現役世代に重くのしかかってくるなか、医療費を節約するための予防的アプローチがますます重要になってくるでしょう。業界横断的なデータ活用体制の構築が進むことにより、日頃の予防的ケアから実際の治療、リハビリまで、一貫したヘルスケアが可能になることも期待されています。

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