内側から見たミラノ サローネ 3
Salone del Mobile visto dall'interno 3
日本企業 エイムに初参加 岡村製作所 OKAMURA il primo partecipante dell'Azienda JP
2004年 サローネ フィエラ本会場に日本企業が初参加した。前号の様に、毎年数百社のキャンセル待ちのあるフィエラ会場で、毎年開催の一般の家具スペースは当然満杯だが、二年に一度の隔年開催のキッチンEuroCucinaとオフィス家具&照明器具 エイム&ユーロルーチェ EIMU & Euro Luceが交互に開催されてるスペースは、比較的混んではいなかった。
そんな時にOkamura(岡村製作所)から出展したいと、打診があった。彼らは世界的に著名な伊人カーデザイナー、ジュージアーロ デザイン(Giugiaro Design)を起用した新しいオフィスチェアー、コンテッサContessa (伯爵夫人)を出品し世界マーケットに販売を計画していた。私は直ぐにコスミット社の担当 P.M女史にコンタクトとった。「おー、デザイナーがジュージアーロ ! いいね~!」とイタリア人の作品なので、とんとん拍子で容易に場所を提供してくれた。
そもそもコスミット社はイタリア家具組合の展示会部門が独立したもので、イタリア製家具の輸出促進するするための組織。本音では輸入にはあまり興味はなく、他の国の製品には不利であった。ただ、一応インターナショナル ファニチャーフェアーなので、スペースさえあれば拒否はしなかった。フィエラ会場は出展企業が2500社以上の大きな見本市なので、コスミット社も分野別に担当者が分かれていた。毎年開催の一般家具部門(例の500社のキャンセル待ちのある)はT.A.氏。隔年開催のキッチンとオフィス家具&照明器具部門はP.M女史。
出展社の希望は「見本市の目的はジュージアーロ デザインの新作チェアーをメインに展示したので、展示デザインはシンプルにお願いします」との事で私と出展社デザイン室との共同設計となった。ブースデザイン、施工会社も決まり、準備も順調だった。
が、一つだけ驚いた事があった。見本市会場推薦の人材派遣会社にオステス(Hostess:伊でコンパニオンや受付/通訳の意味)のアルバイトを依頼。念のため事前面接をしたら、2名採用枠に5人が面接に来た。その内の1人は耳にピアスが5個以上に鼻ピアス(今は珍しくないが)そして、首にはタッツーが、、、。週末の夜、コロンナ Colonna di San Lorenzo(パンク系がたむろしてるゾーン)に居そうな子であった。当然、NG。ここの派遣会社の適当ぶりに呆れた。
この経験からハズレが無いように次回からは友人ネットワークでを効率良く手配する事にした。運よくイタリア人の友人達は美人で明るい人が多かった(笑)
展示会は無事終わり、何カ国ものバイヤーから引き合いがあった。
( 次号は、難度の高い一般家具部門への日本企業初参加の道のり )
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