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【カンボジアの学校へ行こう!24】 #「アナログ紙芝居 #日本の伝統芸能って知ってた⁈ #(空回りしない)熱血先生応援プロジェクト

■ 日本のお家芸はアニメーションだけじゃないぞ

東京オリンピックでは、世界各国から集まった選手団に、選手村での日本のカルチャーを紹介するブースが大好評だったそうですね。アニメーションだったり、スカジャンだったりしたらしんですけど、最近私の中で、あっ、これは日本の伝統芸能だったんだ、と今更ながら感激したのが「紙芝居」です。

え〜?と思われる方も多いんじゃないでしょうかね。

国際協力の活動として、カンボジアの中学校向けに、保健体育の普及サポートを始めたことを、以前紹介いたしましたけれど、先ず先生達が保健自体の教科を理解していないという問題があり、先生も生徒に授業をしながら、一緒に学んでいける教材開発に取り組んでいます。

これは、ソーシャルコンパスという日系企業のご協力あってのプロジェクトなんですが、ソーシャルコンパス社、すばらしいんです。「アニメの力で世界を変える」というスローガンで、カンボジアを拠点に社会啓発アニメーションを製作されています。たくさんのブログも書いていらっしゃいますので、ぜひリンクもチェックして下さい。

◼️  アニメノチカラ。 紙芝居ノチカラ。

視覚的に訴える力というものは、やはり絶大で、デモンストレーションでアニメーション教材を見せると、やっぱり大人も子供も大喜びです。でも実際、我々がターゲットとしているのが電化が行き届いていない地方の方が中心になるものですから、学校の授業でアニメーションを使うことが難しい。

そこで代用案として考えたのが、アニメーションを切り取って「紙芝居」で授業を行うという手法でした。アニメーション見せられなくてしょうがないな、という感じて始めたわけですが、これが、実は想定外によかった。

◼️  紙芝居はLIVEだ!!

アニメーションの場合、上映中は全員前のめりで画面に引き込まれているのが分かるんですが、終わった途端に、バーチャルの世界から我にかえってしまうという様子で、こちらが質問しても反応がいまひとつ。それに比べて、紙芝居の方は、演者である先生が普段から生徒達の引き込み方がなれていらっしゃるというのもありますが、生徒達のペースに合わせて、笑いをとったり、生徒達の意見を引き出していく、といった様子がうかがえまして、紙芝居が終わる頃には、クラス全員が大盛り上がり、という風にですね、先生が一方的に授業をするという従来のスタイルとは逆に、正に生徒が中心となった理想的な授業ができていました。

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◼️ 紙芝居はコロナ疲れに一石を投じる

インターネットでの音楽配信が普通になった今でも、ミュージシャンのLIVEへのニーズが衰えることがないというのが実感できました。

日本では、大正時代から昭和初期に最盛期を迎え、その後テレビの普及とともに衰退したという歴史をもつ紙芝居ですけど、コロナがはじまってオンラインの授業が展開されて、オンライン疲れ、といった状況にも十分、授業を活性できるアイテムだな〜と、日本の伝統芸能の奥深さとポテンシャルの高さに、改めて敬意を感じたという、今日のお話でした。

よろしければこちらのコラムもご覧ください。

■ Phnom掲載記事 Vol.23

学校へ行こう23紙芝居

リンク:カンボジア総合情報「Phnom」電子版

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