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鶴に出会う

ウォーキングのコースの川辺には一羽の鶴が棲みついています。
二年前ウォーキングを始めたばかりの頃でした。
橋に立つ一人の男性の頭上に鶴が舞い降りてきました。
男性が手にしていた食パンの切れ端を川に向かって投げると、鶴はサッーっと移動して嘴でキャッチしました。

旋回してほどなくまた、男性の頭上に戻ってきます。すると男性はまたパンを投げる…
何度か繰り返し、男性の手にパンが無くなると鶴は川辺に降りてゆったりと歩き始めました。

聞くと、毎週日曜にパンをやるのが習慣になっているそうで、もう少し上流に住処があるらしい鶴は、日曜日のこの時刻になるとこの橋に姿を表すのだそうです。
時計もカレンダーも使わないだろうに、大したものですねえ…と言うと男性は、かわいいものですよ、と微笑んでいました。

上流で護岸工事が始まったせいなのか、それ以降鶴を見かけませんでしたが、昨日に引き続き少しウォーキングの開始時刻を早めたら、今朝久しぶりに姿を見かけました。
対岸にいるのをスマートフォンのカメラを最大までズームして撮りました。


川べりを歩く鶴。

鶴は渡り鳥のはずなのに、なぜ棲みついているのか…
群れから逸れて取り残されたのか、羽を休めたこの河辺の居心地が良くて離れられなくなったのか。
鶴は万年生きると言われますが、一羽では子孫も残さず一代で終わりでしょうから、できるだけ長生きして居続けて欲しいものです。

ここは河口付近のせいなのか、淡水と海水の潮流が入り混じり、川上に逆流するような流れを見ることがあります。
今朝は重い雨雲の切れ目から朝日が水面に差して、漣がキラキラと揺れて綺麗でした。


私のiPhoneのカメラでは逆光は撮れないので朝日を背に川を撮りました。


朝日を避けて東の上流側を撮影

そして脳裏に浮かんだ懐かしい曲…
ドナウ河と同じにしては申し訳ありませんが、美しいさざ波に変わりありません。

少しテンポが速く感じるのは、情緒的な演奏に耳慣れているせいでしょうか…

有名なシュトラウスの『美しき青きドナウ』が華やかで優美で底抜けに明るいのと趣が異なり、哀愁を帯びていながら、少し几帳面な感じのする『ドナウ河のさざ波』が大好きで、子どもの頃繰り返しレコードを聴いてたのを思い出しました。
今朝の気分はドイツ、ルーマニア😄



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