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スポーツ教育の好循環を生みだす

NPO法人スポーツコーチング・イニシアチブ(https://www.sports-coach.jp)の代表理事として、僕たちが実現したい「子どもたちが自らの可能性に挑戦でき、応援する大人が増える社会」の姿や、「どのような活動を行っているのか」を発信していきます。

スポーツ教育の問題と理想像

活動をとおして生み出したい変化を明確にするために、スポーツコーチング・イニシアチブのメンバーを中心に、「現在のスポーツ教育」と「現在の子どものスポーツ環境」の何が問題かを洗い出しました。

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現在のスポーツ教育で生じている問題

現在、スポーツ教育において、残念ながら「勝利を最優先する指導方針(例:体罰、ネガティブ指導、短期的な成果を求める指導)」が行われています。それによって「勝つ・成果を出すことが最優先だと思ってスポーツに取り組む子ども」が出てしまい、その子たちが大人になることで「成果を出すことが最優先だと思い込んで働いてしまう大人(勝利至上主義な人間関係)」となってしまう。その結果、「勝利至上主義なスポーツコーチ」が生まれてしまっているというのが現状です。

子ども達は「スポーツにおいて勝敗が全てだと思い込んでしまう」ことで「ネガティブなマインドセット・固定マインドセット(Fixed Mindset)」となり、

・結果主義の思考法
・主体性の欠如
・自信の喪失
・挑戦心の逸失
・燃え尽き症候群

というスポーツで育める可能性と真逆のことが起きてしまっているのではないかと僕たちは考えています。

さらに、このような思考法をもった子どもが、大人になりスポーツの現場で携わるようなことで、「負のループ」を抜け出すことができない環境になっていること。ここに問題の根本があることを見つけることができました。

問題が生じる背景

そもそも、なぜこのような問題が生じるのか。

それはズバリ、「スポーツ教育・指導の、理想の方法を知らないから」に尽きる。熱意があって、ボランティア精神もある方たちが多く日本のスポーツ界を草の根から支えています。自分を育ててくれたスポーツに恩返しをする気持ちで携わる方々がいるからこそ、日本スポーツは成り立っていると言っても過言ではありません。その一方で、子ども達にとって、望ましい教育が行われているかは全くの別問題です。
OB会や保護者からの声かけがあり、コーチに誘われコーチになったものの、どのようにコーチをすればよいか分からず、自己流で始めてしまう方は多いのではないでしょうか。
また、テクノロジーが普及し、劇的に価値観が変わった子どもたちに、少し前の時代観をもって接してしまうコーチ・保護者は多いと感じています。

問題は、どのようにコーチをするか・子どもと関わるかについて、学び直すことなくコーチになれてしまうという社会的な環境です。

その社会的な環境を変えること、即ち、適したコーチの方法を学んで指導方法が変わることが、スポーツ教育を劇的に変える「レバレッジポイント」だと僕たちは信じています。

好転するスポーツ教育の未来

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僕たちが生み出したいと思っている未来は、「子どもたちが自らの可能性に挑戦でき、応援する大人が増える社会」です。そのためには、「アスリートセンタードなスポーツコーチ」の存在がレバレッジポイントになると分かりました。
アスリートセンタードのコーチングが、「成長を最優先する指導方針(例:ほめる、ポジティブ指導、長期的な成果を求める指導)」が広まり、「スポーツを通して成長することが最優先だと思ってスポーツに取り組む子ども」が増えることで、「成長を意識し、成果を出すことのバランスが取れて働くことができる大人(アスリートセンタードの考え)」が増えることに繋がります。

そのような大人が増えること、即ち「成長を意識し、成果を出すことのバランスが取れて働くことができる大人」が増えることで「ポジティブなマインドセット成長マインドセット(Growth Mindset)」を持っている人が増え、「成長主義の思考法主体的に取り組む、自信の向上、挑戦心の獲得、スポーツ継続向上」が実現される。そうすることで、「スポーツにおいての勝利の定義が広がり日常生活との繋がりが生まれる」とスポーツの価値向上にも大きく貢献できると信じています。



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