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ニンジャスレイヤーTRPGソロリプレイ:「ストレンジャー・アンド・フレイム・ガール」#3

◆注意◆ドーモ、Tac.Tと申します。この記事は1月2日の夜に実施された公式サンプルソロプレイを、自分がニンジャマスター(以下NM)を兼ねて大幅な加筆修正とオリジナルのストーリーを加えたものを公開したものです。◆新参◆出来る限り推敲はしておりますが、お見苦しい点ありましたらご容赦くださいませ。◆感謝な◆
◆自ニンジャの紹介めいたなんかな◆人助けするだけの簡単なソロプレイです◆とはいえ実際SSめいていて長い◆ご了承ください◆
SECTION: FIRST SECOND THIRD FOURTH(Last Sec.)


◆前回までのあらすじ◆突如として消息を絶ったソウカイ・シックスゲイツの一人、ヘルカイトの消息確認任務を請け負ったニンジャエージェント・マインドセット。廃工場の49階にて、囚われの身であったヘルカイトを救出する事には成功。さらに、彼自身が行方を追っていた謎の少女ニンジャ・レッドブロッサムも囚われているのを発見した。マインドセットは二人を介抱、先にヘルカイトを外へ逃がしレッドブロッサムを連れて脱出しようとするが、ここはザイバツ・シャドーギルドの前哨基地。突如として破壊されるサポートドロイド。彼の背後には、手練れのザイバツ・ニンジャの影が…
その男は鱗が描かれた黒いニンジャ装束を纏っていた。瞳は全てが黒く、オブシダンめいた無慈悲さをたたえていた。口元はメンポに覆われているが、僅かに露出した頬の端は、爬虫類のそれを思わせる醜い鱗状になっていた。「答えろ。その娘を、どこに連れて行くつもりだ?」



【STILL‘A’LIVE】


「ドーモ、マインドセット=サン。ブラックドラゴンです……その様子だと、ソウカイヤに雇われた犬と言ったところか?」レッドブロッサムが眠る拷問椅子を挟んで、タタミ7枚ほどの距離。ブラックドラゴンと名乗ったそのニンジャは、マインドセットにも分かる程凄まじい重圧的アトモスフィアを放ちながら、そこに居た。1

「……答える義理は、無い……!」奥歯を噛み締め、その異貌を目の当たりにする。その名の通り、竜かトカゲを彷彿とさせる様な、黒い鱗に覆われた異貌を。彼はカラテを構えようとして……出来ない。目の前のニンジャのカラテが格上なのは、火を見るより明らかである!まさにカエルセラピーめいて動けぬのだ! 2

「…頭部の、バイオサイバネか」マインドセットは言葉を絞り出した。ニューロンをあらん限り素早く回転させ、この油断ならぬ危険な相手となんとか渡り合わねば!「分かるか」「ああ。なんとなくは…初めて見るけどな」「質問に答えろ」「俺がソウカイヤかどうかは、アンタが勝手に決めるがいい」 3

「ほう?」「俺はただここに来て、知り合いと待ち合わせをしていた……分かるだろう?裏の、ビズって奴だ」「…………」「…たまたまここに迷い込んで、そこの金庫の扉の奥から呻き声が聞こえたからな」「イヤーッ!」スリケン飛来!マインドセットの頰をかする!マインドセットは微動だにせず! 4

…彼の頰から血が、一筋流れる!「……!」「噓を吐け、あのモーター装置はなんだ」「知らんね。下手に触るとアブなそうだったから触らないでおいただけだ」「…それに、質問にまだ答えていないな?その、少女を、どこに連れて行く」「……そりゃ決まっている、病院だ。ずいぶん怪我しているようだからな」 5

「…病院か」「病院だ」「ニンジャに病院など要らん」「それでも連れて行く」「そもそも病院に連れて行こうなどとせん」「………」あっ、ダメだ。誤魔化しきれないや。マインドセットは覚悟を決めた。「「………イヤーッ!」」刹那、カラテシャウトが重なり合う! 6

◆◆◆

◆ブラックドラゴン (種別:ニンジャ)
カラテ     13 体力    13
ニューロン   6  精神力   6
ワザマエ    6  脚力    7
ジツ      3  万札   10
ジツ:ポイズンブレス・ジツ
その他:『ZBRアドレナリン注射器』『●連続攻撃3』『◉ヒサツ・ワザ:ポイズンブレス注ぎ込み』『戦闘用バイオサイバネ』(『近接攻撃』ダメージに+1)所持
◆マインドセット(種別:ニンジャ、フリーランス)
カラテ     3 体力    3
ニューロン   6  精神力   6
ワザマエ    3  脚力    2
ジツ      2  万札   26
ジツ:カナシバリ・ジツ亜種…?
その他:『生体LAN端子(現在使用不能)』『業務用オノミチ社製LAN直結銃(家族の写真相当)』
◆今回のみのルール◆
・マインドセットは体力0となってしまったらミッション失敗、余暇報酬なしです
・ブラックドラゴンは1d3ダイスによって行動を変えます(1-2:三連カラテ、3:スリケン投擲、4:ジツ発動)
・マインドセットの勝利条件は『3ターンの間生き残ること』とします
マインドセットのジツは今回カナシバリ・ジツ(精神力ダメージ1)として扱います
◆なお、今回の戦闘にマップは使いません◆


◆戦闘開始!◆

「イヤーッ!」まだ距離があると踏んだか、ブラックドラゴンの手元からスリケンが猛スピードで放たれる!マインドセットは目視!できうる限り必要最低限のムーブこでれをいなす!重金属製のスリケンが後方の壁に突き刺さる前に、彼も結晶スリケンを投げ返す!「…イヤーッ!」7

窓から漏れ出る光を受け、七色に反射する結晶スリケンがブラックドラゴンへ飛ぶ!しかし…「フン、のろいな。こんな物か」ブラックドラゴンはやすやすと結晶スリケンを掴むと、握りつぶした!ゴウランガ!なんたる反応速度!「ッ!」「キャッチボールでもしようてか…?」 8

[ブラックドラゴンスリケン判定:6,6,1,2,6,3:成功]
[マインドセット回避判定NORMAL:5,4,6,3,4,3:成功]

[マインドセットスリケン判定:2,5,1:成功]
[ブラックドラゴン回避判定:成功]
ブラックドラゴン=サンの回避ダイスとカラテダイスは、Twitter上で打ち込むには幾ら何でも多すぎるから今回は省略だ!

「チッ…イヤーッ!」「イヤーッ!」マインドセットはスリケンの投げ合いじゃ埒が明かぬと判断!両者ともに連続側転でワンインチ距離へと詰める!「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「……ッグワーッ!!」 9

ナムサン!ブラックドラゴンの強力なカラテについて行けぬ!マインドセットは後方へと吹き飛ばされた!「その程度のカラテ、その程度のスリケン!やはり貴様もサンシタか!」「…グ…ググ……ッ」マインドセットは起き上がろうとして激痛に呻く!そのチョップ突きが彼のアバラをいとも簡単に折ったのだ! 10

[ブラックドラゴンカラテ判定:3回とも成功!時間差!]
[マインドセット回避判定NORMAL:3,2 4,3 5,6:1回失敗!ダメージ2!]

[マインドセットカラテ判定:3,6,3:成功]
[ブラックドラゴン回避判定:成功]

[マインドセット残り体力:1]
グワーッ!!

「……グ……ガッ…」しかし彼は己を強い、立ち上がる。腕に力を込め、激痛を強引に押しこらえる。…ここで倒れるわけにはいかぬ。カラテを構えよ!生きねば!「ほう…根性だけはあるようだな」ブラックドラゴンが、ゆっくりと近づいてくる。一瞬、その視線が交差する…… 11

その時である!「……!」ブラックドラゴンは、見た。マインドセットのサイバー丸ゴーグルから一瞬、七色の虹彩が反射するのを。そして突如として流れてくる己の過去の記憶!思念!なんらかのビジョン!「……グワッ…!?」 12

[ブラックドラゴンスリケン判定:4,6,1,6,4,4:成功]
[マインドセット回避判定NORMAL:1,2,6,4,1,3:成功]

[マインドセットジツ判定:2,3,3,3,5,6,3,3:成功]
[ブラックドラゴン回避判定:成功]
今回は有効打こそ与えられなかったが、わずかながら隙は作れたぞ!
3ターン生き残れたのでマインドセット、無事離脱確定!


0101このサイバネs01001位0101何故なのです、師父!01◆◆010101wsn101所詮はサイバネ頼りの010101◆グワーッ!この、このジツは一体!?)))ブラックドラゴンはカラテを構え、マインドセットに仕掛ける、が!その精彩は明らかに欠いている!これこそがニンジャソウルが彼に与えた、不可思議なゲン・ジツの一種…ビジョン・ジツである! 13


「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「…ッイヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッッ!」「イヤーッ!」「イヤー…ッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!?」「イヤーッ!」「イヤーッ!!」 14

先ほどより鈍くなったとはいえ、ブラックドラゴンとのカラテ・ラリーは激しさを増す一方である。なんとかしてそこから抜け出し、保護した彼女を連れてここから逃げねば……マインドセットはブラックドラゴンのカラテを辛うじていなしつつ、ふと異変に気付く。彼の後方。拘束椅子に休ませておいたレッドブロッサム。 15

「……ア……アア………」意識を取り戻したのか?否、明らかに違う。体が炎を纏い始め、発するアトモスフィアも先ほどの比ではない。近づいては明らかに危険だ。しかし!(…!?マズイ!!)マインドセットはブラックドラゴンの水平チョップをかわす!危険を承知で、思わず彼女の元へ! 16



「………AGHHHHHHHHH!!!!!」鋭い怒りの咆哮!彼女を中心とした大爆発!「ヌゥ…?ッグワーッ!」近くにいたブラックドラゴンが爆風に巻き込まれる!「グッ…畜生ッ!」ナムサン、彼は爆風吹き荒れるレッドブロッサムの元へと強引に突き進む! 17

「オノレ!…オノレェ!ニンジャア!オノレェエエ!AAAGHHHHHHH!」今や椅子から立ち上がり、フードの下からもそれと分かる憤怒の形相で、彼女は炎を放つ。竜巻めいた大きな炎の渦が、レッドブロッサムの体を包む。周囲一帯にいるニンジャを残さず消し炭にせんとそれは火力を上げ、規模を増し始める! 18

「………!」怒りに燃え狂うレッドブロッサムの姿を目の当たりにして、マインドセットはしばし逡巡する!(どうする!どうやって止める!カラテはダメだ、殺しかねない!だが俺のジツでは彼女の精神を…!)彼のコートを熱風が焦がす!「グワーッ!!」19

…その時彼は一瞬、レッドブロッサムのフードの奥に、わずかに苦悶の表情を見た。「AGGGHHHH!」「………!」彼女との初遭遇の時、受け取ったビジョンには、まさしく目の前の少女の素顔があった。…家族と談笑し、直後、悲劇に咽び泣く少女の顔が、彼の脳裏にフラッシュバックする。 20

彼女の苦悶の表情が、己のかつての表情と、今まで遭遇した嘆き苦しむ人々の表情と、重なり合う。……迷っているヒマは、無い!マインドセットは、ゆっくりと立ち上がり手を伸ばしてくる少女と視線を合わせ、ニューロンを集中させた!「イヤーッ!」 21


0◆010もっと!もっと怒りを!こんな10ものでは10◆◆01010イヤ00110
邪悪なる者は全て10101お願い!もうこんな01◆010◆101ならぬ!00010101ヤメテ!!010100110
「そこまでだッ……!」 22


…竜巻じみた炎の渦が、突如として破裂するかのように膨張!そして四散せしめた!「グワッ……!」危険を感じ取り撤退しかけていたブラックドラゴンは、とっさに腕で炎を払い……渦の四散した所から、少女を抱えて走り出す男の姿を捉えた。「……逃がすものか!」 23

最後の脱出判定!
[ワザマエ判NORMAL:6,2,2]
逃げ切った!

マインドセットは地面に刻み込まれていた傷跡を足がかりに、色付きの風となって駆けだし……丁度二秒後に廃工場の割れかけの窓を突き破り、空中へと躍り出た!「イヤァーッ……ァァァアアアアアアア!!?」思わず絶叫!内臓が、帽子が、抱きかかえたレッドブロッサムが宙に浮く! 24

重金属雲の下。ネオンに覆われたネオサイタマの街が、ここからだとよく見える。もっとも今の彼には夜景を楽しむ余裕など、無い!「タスケテェ!!!」さらに……ナムサン。廃工場の49階から、追撃のトビゲリを放たんとブラックドラゴンが姿を現わす!「…………」 25

その時である。突如として上方からタケヤリ飛来!高威力のタケヤリは、ブラックドラゴンの立っていた足場を崩した!「ヌゥーッ!」間一髪、バックステップ回避したブラックドラゴンは、上方のインタラプト者を見上げる。「ドーモ、ブラックドラゴン=サン!ヘルカイトです!」 26

「…ドーモ、ヘルカイト=サン。ブラックドラゴンです……貴様!」「借りを返しに来たぞ。ブラックドラゴン=サン。」そう言い放つと、ヘルカイトは下方で落ちゆくマインドセットを一瞥する。(…確かに借りは返したからな) 27


◆◆◆ 28


「……フー…」いつものようにビズを終えたカメジは、車を止めて休憩していた。今日の仕事は主にケイヒン・ディストリクトへのニンジャとクローンヤクザの送迎。家紋タクシードライバーは、ある種の繊細さを求められる。一歩ハンドルさばきを間違えれば、その場でケジメもされかねないからだ。 29

特にニンジャ相手とあっては、特にこちらに非がなくとも、戯れに手指を折り取られたり、惨たらしく殺されたりする事もざらにある。カメジはこの仕事を始めて20年ほど経つが、両薬指と左手の中指をケジメされている。20年という勤続年数にしては、これでもまだ軽い方である。 30

「…………」幾度となくニンジャの暴威に間近で晒され、ある程度慣れてはいる。だが、最近いきなりタクシーに子供を押し付けて去っていったあの不審者じみたニンジャは、ある種別格の不気味さであった。ただの人助けだろうか?いや、彼もニンジャだ。裏がないわけはないだろう。 31

カメジはフラッシュバックしてきた、あの怪しいニンジャの姿を頭の中で振り払う。そしてタバコに火を点け………すぐ近くの倉庫に、何かが落下する様を、見た。CRAAASH!「アイエッ!?」 32

カメジが恐る恐る倉庫の方を見る。瓦礫と煙が立ち込めている。……中から、人影が出て来た。片脚を引きずり、血塗れで…少女を1人抱きかかえている。つば広帽子に、丸ゴーグル。レインコートの長身な男。この間の!?「ア……アイエエエ!」「ま……マッテ……逃げないで……」 33

「い…医者……闇医者でも良いから……」「アイエエエッ!この間ので充分ですよ!もう勘弁してくださいよ!」「待って…!あの、せめて救急車を……」「アイエエエ!」「待って……」 34




【STILL‘A’LIVE】

◆To Be Continued…◆


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