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【合気道】アレクサンダーテクニークで毎日の身体が変わる その2

 アレクサンダーテクニークは、主に頭とそこからつながる背骨の位置を正しく認識し、調整することで身体の本来の働きや感覚を取り戻し、それを当たり前にしていく、習慣にしていくメソッドです。
 現在、ATの講師資格取得を目指す方のモニターとなって講習を受けていますので、その記録を公開するものです。
前回の記録はこちら。

凡例 太字=課題 〇施術者 ●私(体験者)の感想や気づき ◎ATによる修正結果の事実

4回目(5/28)

課題 長距離運転するときに、腰が痛くなったり、足首が攣ったりする。ドライビングポジションや姿勢、身体の使い方で修正できるか

⇒解決のアプローチ
・実際のドライビング姿勢を見てもらい、座席の位置やドライビング時の身体の使い方についてのコツを示す。

〇指導
・座席位置の調整 腕の位置10:10⇒8:40 で肘が楽になる
・座席位置を前に、もしくは背もたれを立てる。トラックの座席は後部リクライニングがないため、一見長距離に向かないように見えるが、実は、長距離運手に際しては、背もたれが立っていた方が疲れない。
・座席底部の高さを高くする。
・足首をひねったままでブレーキを踏まず、(一時的な動きではしょうがないが)なるべく足首をまっすぐにして運転する。

●座席底部の高さについてはこれまで調整をしたことがなかった。
●腰を後傾した方が一時的には楽だが、長時間となると腰が痛くなることは体験済みだったので、長時間ドライブでは背もたれを立てることは理にかなっていると思う。また、腰がニュートラルになった。

◎結果
 座席底部を高くしたところ、膝の角度が楽になり、また視野も広がり、肘も楽になりました。座席底部は、このまま高くしておこうと思います。
 長距離を運転する際には、背もたれを垂直にして、腰が後傾しないようにします。そうすることで疲労感が減るのか、そして足首を攣らないのか検証してみたいと思っています。今度のドライブが楽しみです。

5回目(6/4)

課題:胸鎖関節を開くについて、もう少し教えていただきたい。開けているときと、そうでないときの違いをわかりたい。

⇒解決のアプローチ
・いくつかのワークを試してみて、その前後の違いを認識する。

〇指導
【方法1】
仰向けに寝そべり、足を延ばす。足首を横に片足ずつ倒し、膝から引き寄せるようにして、膝を立てる。反対側も同様。(股関節を回す)
次に気持ちよいくらいに、天井に向けて腕、指先を伸ばす。
そのあとに戻す。
その状態で、施術者が頭の後ろに硬い厚い本(5cmくらい)の本を入れる。
そこから少し上に動かすと、自然に「骨」が解放された状態になる。
この状態が胸鎖関節が開いた状態。
●あまり違いが分からなかった。
●自身の背中や腰が硬すぎることが原因かも。

【方法2】
四つん這いになる。いわゆる赤ちゃんのハイハイの姿勢。
その状態で背中が長くなるように丸くする。突っ張る必要はない。
このとき両手は自然と前にあり、身体を支えている。
胸鎖関節も開いている状態。
●胸鎖関節が開いている状態がよく分かった。
そこから、爪先を立てて、腕を前に出したまま半坐となる。自然と前に手が出た状態で、胸鎖関節も開いたままとなる。

◎結果
 方法1ではよく分かりませんでしたが、方法2でシンプルによく分かりました。前回教えていただいたような、指で物理的に胸鎖関節を開くのと合わせて、自然な姿勢づくりをしていこうとおもいます。

(その他)
〇歩く姿勢でAT的には、足の付け根を中丹田(胸の位置)に意識して、そこから足が始まって歩くようにするときれいに歩ける。
●個人的には、重心が高くなりすぎて「気持ち悪い」ため、腰辺りに意識を持ってきて、いわゆる大腰筋ウォークぐらいがちょうどよいと思いました。

6回目(6/9)

課題:太極拳の基本である起勢(きせい・チーシー)。この動きについて、AT的に見てほしい。現在太極拳の指導者からは、特に指摘を受けていないが、自分としてあまり満足はしていない。

⇒解決のアプローチ
・とりあえず演武を見てみる。正しく「曲がる」位置を認識できているかを模型を使ったり、実際に施術者が触って補助して確認する。
・上下方向の動きならば、まっすぐに立っているものを指標に、そのエネルギーを模倣する。

〇指導
・どのように指導を受け、どのような意識でやっているのか説明してほしい。
→肩幅に立ち、自然体から両手を上げていく。このとき大地のエネルギーを足から体幹に感じていく。掌が肩くらいの高さに上がったら、そこから腰を落としながら、下げていく。このとき肩が先に沈むので、手の先がわずかに遅れて下がっていく。
・手を上げる動きには特に違和感はない。下がる時に、頭から下がることはできるか。(上がる時も頭から上がる)
→頭から下がるイメージがつかない。頭が体に埋もれてしまう。
・では、膝から下がる。
→それならできる。ただいつもは、腰から落とすようにしていた。
・(ストップ)膝はどこで曲がるか意識できるか。膝は膝蓋骨の下に関節がある。おそらく思っているところよりも、かなり下に関節がある。正しい関節の位置を、実際に触りながら認識して曲げてみる。

・遠くに見えるマンションは、地面に対して垂直に立っているが、その時に地面に対して垂直の力が働いている。それを感じ、なぞりながら上下の動きを行う。
・本来関節がないところでも、人は意識で曲げようとする、曲げることが出来てしまう。
→これが効果的に働くこともあれば、自然に反した無理な動きを自分の身体に課してしまっていることもあるのだと思った。(つまり曲がらないところを一生懸命曲げようとしてしまっているということ)

◎結果
 大腿四頭筋の緊張が取れ、スムーズに下に落ちるようになりました。大腿四頭筋の緊張を是として、追ってしまっていたようです。この緊張、こわばりを止めるように、膝関節の場所を意識することで楽に曲がり、形もよくなるようです。
●似た動きに居合の「居合腰」があると思います。いつも深く沈みこませることが出来ないでいましたが、同様に膝関節の位置を下方に意識することで深く沈めることが出来るような気がしました。

課題:同じく太極拳の基本である単鞭(たんべん・ダンビエン)。この動きについて、AT的に見てほしい。現在太極拳の指導者からは、肩が高いといつも言われてしまうが、自分では下げているつもり。何が高いかわからない。またこの型は、とある本によればエネルギーが体内を巡る型だというが、その感覚がまだない。

⇒解決のアプローチ
肩に負荷が掛かっているのであれば、自分が見ることが出来る範囲で、腕を使っているかを確認する。

〇指導
・両腕を挙げてやや前方にあげた時と、後方にあげた時とどう変わるか。
→自分は後方のほうが楽だが。
・(苦笑)本来は、前方のほうが楽というのが一般的だが、背面の筋肉が多いと後ろの方が楽かもしれない。
 では、両手を自分の視野範囲でとらえながら型を行うのと、視野範囲外まで広げて行うのではどうか。
→視野範囲外にある腕が重たくなる。あ、肩が上がっている。
・おそらくそういうこと。

◎結果
 自分の視野範囲は、肩が自然と動ける範囲です。これを超えて動かすと肩が緊張を始め、肩が上がったり、緊張したりする要因になっていたようです。
 単鞭の形では首を回し左手をみますが、この極めの形で、首をまっすぐに戻した際に、右手が見える位置関係にあるようにすると右肩が楽です。
 ほんのわずかな角度ですが、かなり肩への負担が変わると実感しました。
●エネルギーが循環するかどうかは、また今後の検証ですが、単鞭では胸を開く角度(胸鎖関節の開き)や膝を曲げる位置について、ATからの気づきを得ましたので、今後の稽古でいろいろ試してみようと思います。

(その他)
●起勢の延長に合気道の合気上げがあると思っていますが、これを施術者に試しに受けてもらったところ、あっさりと技が出来てしまいました。起勢の動きの修正、単鞭の腕と胸の位置の修正により、身体が変わったのかもしれないね、とご指摘いただきました。
●最近正座をすると膝にこわばりがありましたが、膝が曲がる位置を正しく認識したせいか、楽に座ることが出来ていました。

#日々の大切な習慣


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