#08 「転がせば何かが起こる」

メルカリで購入して引き継いだレガシー（少年野球用バット）のその後について、息子（Ｋ太、小学４年生）と所属するチーム（スターズ）の成長記録とともに書き綴っています。

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午前中にあった４年生以下の大会の準々決勝に快勝した後、場所を変えて市内の強豪チームとの練習試合が行われた。

ヘッドコーチによると、この試合の結果で、とある大会の選抜チームに選ばれる可能性があるとのことで、練習試合と言えども負けられない試合とのこと。

Ｋ太はこの試合も７番レフトでスタメン出場だ。

＜１回表＞
後攻で始まった初回の守り。午前中の試合で１回を完璧に抑えた４年生エースは午後も絶好調で、先頭打者を簡単にピッチャーゴロに打ち取ると、内野ゴロエラーで出塁した２番打者が盗塁を試みるもキャッチャーの好送球で刺殺。３番打者もセカンドゴロに打ち取り３人で終わらせる。

＜１回裏＞
うちの上位打線は、同じ学年の子が相手なら誰が来ても負ける気はさらさらない。
先頭打者が幸先よくセンター前ヒットで出塁すると、クリーンナップの長打２本で簡単に２点を先制。なおも２死３塁でＫ太が打席を迎える。

最近はバントシチュエーションが多かったが、２死で迎えたこの打席は打つしかない。

初球の内角のボール球を冷静に見極めた後の２球目、真ん中低めの半速球にややタイミングをずらされながらもピッチャーの左に転がした打球をショートが弾き、握り直して一塁に送球するもセーフ。三塁ランナーが生還して１点を追加する事ができた。

スコアラーの優しさで記録は内野安打となったが、エラーでもヒットでも、勝つ事が必要な試合において下位打線で奪う事が出来た大事な追加点だ。

＜２回表＞
好調エースが相手の中軸を内野ゴロと連続三振に切って取り三者凡退。

＜２回裏＞
９番がピッチャーゴロに打ち取られるもの、俊足の１番が四球で出塁すると、盗塁と相手のバッテリエラーで難なく生還して１点を追加。

＜３回表＞
８番バッターまでパーフェクトに抑えるも、９番にレフト前に弾き返され初安打を許す。それでも動じず１番を三振に切って取りこの回も無失点で終える。

＜３回裏＞
４番から始まった攻撃は、二塁打、四球、左前打で無死満塁となり、絶好のチャンスでＫ太に打席が回る。相手監督はタイムを要求し、ピッチャーを交代した。

変わったばかりの初球、いきなりランナーがスタートを切りスクイズを敢行。Ｋ太は真ん中に来た速球の勢いをうまく殺してピッチャー前に転がして１点追加。ホームを諦めて１塁はアウトになるも、満塁からの代わり鼻という難しい状況で見事にスクイズを成功させた。

これに動揺したのか、またも相手バッテリーエラーでさらに２点追加。８番９番が結局連続三振に打ち取られたことを考えると、しっかりとスクイズを決められたことは大きかった。

＜４回表＞
スターズも２番手投手に交代。
不安定な立ち上がりを攻められ２安打を許すも、サードの硬い守りにも助けられて得点を許さず無失点に抑える。

＜４回裏＞
またも１番から始まる好打順。先頭が四球で出塁し、盗塁とパスボールの間に３塁まで進むも、後続が打ち取られて珍しく無失点で終わる。

＜５回表＞
まだ制球が安定しない２番手投手は、３四死球と２安打で２点を返される。

＜５回裏＞
やられたらやり返す。
先頭の５番が痛烈なレフト前ヒットで出塁し、盗塁とパスボールで三塁まですすむ。６番がピッチャーフライに打ち取られ、１死３塁でＫ太の打席。

スクイズが予想される場面だったが、相手の警戒も考慮してかサインはセーフティスクイズ。
初球、スクイズの構えに反応したか、高めに外れたボールをしっかり見極める。
２球目、真ん中外寄りに来たボールを転がしにかかるも、打球はファウルゾーンに転がる。
ますます警戒した相手はストライクな入らなくなり、結果は四球で後ろに繋ぐ事ができま。

その後、三塁ランナーが牽制に引っ掛かり挟まれるもの、相手のエラーで生還。送球がバックネット裏まで転がり、二塁ランナーのＫ太まで生還する事が出来た。

＜６回表＞
最終回の相手の攻撃。ピッチャーは３番手に交代し、内野安打とライトのエラーで１点返されるも、それ以外はしっかり抑えて、試合終了。

終わってみれば、10-３で完勝することが出来た。

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相手チームのレギュラーは、全国大会にも出場している強豪チーム。そんな相手にも完勝してしまうこのメンバーは末恐ろしいところはあるものの、ライバルチームもこれから力を付けてくるだろうから差はどんどん縮まってくるだろう。

既にレギュラーの試合でも活躍出来るレベルのメンバーはさておき、やはりＫ太以下の選手達の底上げが、今後も勝ち続けていくためには必要不可欠だ。

とは言え、急に上手くなれるわけではないから、一つ一つ基礎を身につけ、野球を覚えていくしかない。

今日は、最近よく自分でも言うようになった「転がせば何かが起こる」を体感出来た試合だっただろう。父的にはそろそろまたクリーンヒットを見たいところだか、高望みはしないで見守っていこうと思う。