自由詩『鬼ごっこ』
追うと逃げられ、
逃げると追われる。
いつまで経っても捕まえられないし、
いつまで経っても捕まえてもらえない。
果てしない鬼ごっこの最中、
曖昧な攻守交代だけが、
漠然と繰り返されているような気がした。
追うと逃げられ、
逃げると追われる。
いつまで経っても捕まえられないし、
いつまで経っても捕まえてもらえない。
果てしない鬼ごっこの最中、
「自分は本当にこのゲームに参加しているのだろうか?」
と疑った。
なぜなら、
いつまで経っても捕まえられないし、
いつまで経っても捕まえてもらえないから……。
小説『EGOILL』Chapter.4より
📝2007年作
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