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【死にゆく街】チビタ・ディ・バーニョレージョ
みなさん大好きなラピュタのモデルと言われている街…
現在も風化が進み、いずれなくなってしまうと言われている
「死にゆく街」
チビタ・ディ・バーニョレージョ。
先日行ってきたので、
皆様にシェアしたいと思います!
ちなみにこの記事、先に申し上げますが“イタリアでのバス旅が怖くなる”要素が含まれております…。不安を煽ってほしくない!という方は街内観光あたりで読むのを止めることをおすすめいたします…
チビタ・ディ・バーニョレージョについて。
![](https://assets.st-note.com/img/1674942517688-IWs09HUEbc.jpg?width=1200)
正式には、「バーニョレージョ」にある「チビタ」という場所です。
Googleマップ等で検索するときは「バーニョレージョ」か「チビタ」と調べる方が正確かなと思います。
この「チビタ」という街は、まず手前の「バーニョレージョ」に必ずいく必要があります。このバーニョレージョから伸びる一本の橋だけが、チビタに行く唯一の手段です。
橋、と呼ばれてますが実際は万里の長城のような感じで、日本の山間部にあるような吊り橋ではないのでご安心ください。
▼バニョレージョ
▼チヴィタ
一体どんな街なのか?
以下いつも通りWikipedia先生からの参照です。
チヴィタ・ディ・バーニョレージョ(Civita di Bagnoregio)は、イタリア共和国ラツィオ州ヴィテルボ県バニョレージョに属する分離集落(フラツィオーネ)である。2500年以上前にエトルリア人によってつくられた都市であるが、台地辺縁部の崩落によってその上の建物が崩れる危機に常にさらされており、「死にゆく町」(il paese che muore)とも言われる。
300メートル程度の長さをもつ狭く急な橋を渡る以外に、この集落へ行く方法はない[1]。
2021年の時点で、ユネスコ世界遺産の暫定リストに記載されている[2]。
私が聞いた話だと、ラピュタのモデルになったとも言われているそうです。内部に入って確かに荒廃した雰囲気や朽ちた建物に草木が生い茂る様が似ているようにも感じました。
手前のバーニョレージョも山の上にある小さな街ですが、こちらはバスなどで行くことができますしお土産屋やレストランも点在していて、生活感が感じられます。以下バーニョレージョの説明です。
古代には Novempagi や Balneum Regium と呼ばれた。中世には Bagnorea の名で呼ばれた。
6世紀から9世紀にかけてのイタリアが異民族の侵入に晒された時代、この都市は東ゴート族やランゴバルド人によってしばしば奪われた。カール大帝はこの都市をパトリモニウム・ペトリ (Patrimonium Sancti Petri) の一部に含むべきであると言い、大帝の跡を継いだルートヴィヒ1世は822年にこの都市を教皇領に編入した。
チヴィタ・ディ・バーニョレージョは、13世紀の神学者ボナヴェントゥラ(フランシスコ会総長を務め、のちに列聖された)の出生地として知られる。
これらの街で見れる景色は、日本のものとはまた違って独特の雰囲気があります。フォロ・ロマーノなどと似た感じがするのですがチビタの方がより荒々しく、なんというか…“バイキング”とか“山賊”とかそういった感じです。
山なのにバイキング。すみません笑
でも行った方はきっと理解してくれると信じています笑
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行き方。フィレンツェ発。
ここからは皆様が知りたいであろう行き方について。
私はフィレンツェに住んでいるので、出発は【フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅】。
イタリア語や英語だと「Firenze S.M.N」か「Florence S.M.N」と表記されています。鉄道会社はtrenitaliaです。残念ながらイタロはね…走ってないのよ…。
フィレンツェ〜チビタ・ディ・バーニョレージョまでのルートは以下の通りです。
フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ(Firenze S.M.N)駅発
↓電車・トレニタリア
オルビエート(Orvieto)駅着
オルビエート駅前発
↓バス
バーニョレージョ・ジュゼッペガリバルディ通り着(Bagnoregio, Via Giuseppe Garibaldi)
↓徒歩・橋を渡る
チビタ
1.電車(フィレンツェ〜オルビエート)
まずは「オルビエート」という街まで行きます。ここもバーニョレージョ、チビタと同じく崖の上にある街です。もし時間があるなら駅前すぐにあるロープウェイで上まで行ってみることをおすすめします!
バーニョレージョやチビタからは見れない景色が見れますよ!
電車はトレニタリア。アプリがあると便利ですが、なければスマホにpdfを保存しておけば印刷なしでもOK。購入後発行されるQRコードを乗車後点検にくる駅員さんに見せる必要があるので、必ず保存しましょう。
もちろん駅で直接購入することも可能ですが、紙のチケットを買うと搭乗時間を印字する機械に通さなければいけない上に印字を忘れると罰金ですので、私個人はネット購入をおすすめします…。
【電車チケットの買い方🇮🇹】
①赤文字の「Da」に出発駅をいれる。(例:Firenze S.M.N)
②赤文字の「A」に到着駅をいれる。(例:Orvieto)
③日付と時間を選択。往復の場合は「Andata e Ritorno」にチェックをいれる。
④「Passeggeri」で人数を入力する。大人=Adulti, 子供=Ragazzi
⑤チケットを選択する。
⚠️フィレンツェの英語とイタリア語について
フィレンツェは英語とイタリア語で呼び方が変わります。
・イタリア語→Firenze
・英語→Florence
そのため公式サイトで検索をかける際、言語設定によって入力する名前が異なりますのでご注意ください!イタリア語サイトの場合は「Firenze」、英語サイトの場合は「florence」と入力しないと表示されません。
▼検索で出てくる画面になります。
こちらはイタリア語サイトです。私は英語の方がより壊滅的なので…。
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⚠️乗り換えの有無について
時間と値段の間のグレーの文字に注目してください。
「Dettagli」は直通、つまり乗換不要です。
「1cambio」は1回乗り換えです。
⚠️所要時間について
同じように乗り換え不要であっても、所要時間が違うことがあります。ルートの違いによるものだと思いますが、忘れずチェックしましょう!
なんでこんなに値段が違うのかは、トレニタリアに聞いてください笑。基本的に早く取れば取るほど、そして乗車率の低い時間帯であるほど安くなります。たまにセールでめっちゃ安い時もあります。
❓トレニタリアとイタロの違い
トレニタリアは特急電車、イタロは新幹線というイメージが一番しっくりきます。走ってる区間も違います。イタロの方が路線数が少ないものの、新幹線というイメージ通り席も綺麗で快適です。日本の新幹線と遜色ありません。時間以外は。笑
2.バス(オルビエート〜バーニョレージョ)
まずはチケットを購入。
駅の中にあるバール(お土産屋さんのようなカフェのような場所)で購入できます。レジの店員さんにバーニョレージョ行きのバスチケットが欲しいと言えばもらえます。
バーニョレージョにも買える場所はありますが、一応ここで帰りの分も含めて2枚買っておくことをお勧めします!
ちなみに往復で2.6€でした!
オルビエート駅前に、ロープウェイ乗り場があります。その左横にバス乗り場があり、そこからバーニョレージョに行くことができます。
「本当にここから発着するの!?」と思いたくなるような、本当に機能しているのか疑うような見た目のバス停ですが、大丈夫、来ます!!!!笑
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ちゃんと電光表示で「OrvietoーBagnoregio」って書いてますね。バーニョレージョまでは山道を通って40分ほどです。
ちなみにこのバス、
運行本数めっちゃ少ないです。
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Partenza:出発
Da:〜から
Arriva a:〜に到着
Via:〜通り
Lunedì−Venerdì :月曜から金曜
Sabato:土曜日
Orari:時間、時刻表
Piazza d’armi、は「アルミ広場」です。この広場は駅から山を登ったとこにあります笑。ここから出発と書いてあるので不安になりますが、ちゃんとそこを出発した後オルビエート駅前に来ますのでご安心を!
ご覧いただいてわかる通り、日曜日・祝日も運休しています!観光は月〜土に行きましょう!しかし、私は平日観光を強くお勧めします。理由については後々お話しいたします…。
3.徒歩(バーニョレージョ〜チビタ)
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バス降りて上にあがっていけば明らかに観光名所らしき通りに出ます。笑
そこを真っ直ぐ行けば、「Civita」とかいた文字を見かけ始めると思います。人の流れもあるのでわかりやすいはずです。
ずーっと真っすぐいって、石階段を降りればチビタに向かう橋にたどり着きます。ちなみに橋の入場口に「入場5ユーロ」の文字がありますが、これは橋を渡った先で払うので渡っちゃって大丈夫です!
ちなみにこの橋、長さはそんなにないのですがとにかく急!です!!!!なのでキャリーケースなどは絶対持ってこない方がいいです。
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すっごい急な坂を登った先で、5€を払って入場。
中は小さいのですが独特の雰囲気があり興味深かったです。
各観光地の紹介編。
オルビエート
ここまでの内容を振り返ると、あくまでチビタ・ディ・バーニョレージョまでの経由地としてしか捉えられないかもしれませんが。バス乗車地であるオルビエートも、観光地としてとても有名です。
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なんだかチビタ・ディ・バーニョレージョからの景色の方が綺麗な気がしますが、個人的には遠景を見るにはここオルビエートの方がよく見えると思いました。
ロープウェイで登り、左手に行けばこんな景色が見える場所に行くことができます。イタリアの田舎町を見渡せるのでとてもお勧めです。
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オルビエートは意外と大きな街で、観光中心地まで行くバスもロープウェイ乗り場前から発着しています。ただ私は時間がなかったので、こちらの門をくぐって景色だけ楽しみました。
手っ取り早く景色を楽しむならここ!
Porta Rocca
📍Giardini Comunali Di, Str. Fontana del Leone, 05018 Orvieto TR, イタリア
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バーニョレージョ
次はチビタへの入り口、バーニョレージョ。
こちらの街はレストランやカフェもあって、やはりチビタへの唯一の入り口として栄えていました。ホテルとかもあるらしいです。
個人的にはチビタは入るより、ここから眺めている方が好きでした笑
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1月に行ったらまだイルミネーションがありました。
これ年中あるのかな…。
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バーニョレージョではカフェにも入りました!
ここは1954年からあるバールだそうで、ローマ名物マリトッツォが食べれました!カフェ・マキアートも美味しい!
店員のおじさまがすごく素敵な人でした。
Bona Ventura Caffetteria Italiana-Tabaccheria
📍Corso Giuseppe Mazzini, 71 A, 01022 Bagnoregio VT, イタリア
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別の屋台のようなお店でポルケッタ食べました。
すっごい美味しかったです…
Porchetteria Paninoteca
📍Piazza Guglielmo Marconi, 51, 01022 Bagnoregio VT, イタリア
チビタ(・ディ・バーニョレージョ)
チビタについてはうまく説明できないので、とりあえず写真見てもらいましょう笑
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この、荒々しい感じというか、独特の雰囲気。ちょっとしたテーマパークみたいでした。土曜日に行ったので人が多く私は行きませんでしたが、チビタの中にもレストランがありました。なぜかみんな生ハム食べてた。
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トラブルのはなし。
はい、ここからは今回の旅でトラブった話です。
とはいえイタリア旅あるあるなので、もう笑い話として聞いてもらえたらありがたいです笑。無事帰ってこれたしね。
土曜日の最終バスは17時半ごろ。
その1本前は15時でちょっと流石に間に合わなかったので、ブラブラして17時ごろにはバス停についてぼーっとしてました。
17時半になる頃には同じバスで来た韓国人旅行者やイタリア人もやってきて、10人がオルビエート駅行きのバスを待ってる状態でした。
…はい、もうここの段階で察した人がいるかもしれませんね。しかし状況はきっとそのさらに上をいくと思います。
なぜなら。
バスはその日もう来なかったから。
?
20分の遅延なんてよくあることです。わかってるから帰りの電車もかなり余裕をもたせて予約していました。
しかし、40分待てど来ないバス。
続々とくる違うバスの運転手に尋ねても、「これは違うよ、言ってる間に来るよ」と言われるだけ。遅延に慣れたイタリア人も流石におかしいと思い始めたのか、そわそわしています。
そしてしばらくして、1人のイタリア人女性が私と韓国人旅行者の元へやってきました。
「英語話せる?」
明らかに外国人の私たちに英語で説明してくれるイタリア人お姉さん。
「とりあえず、今日はバスが来ません!」
想像もしなかった、いや、最悪の言葉を聞いて戸惑うアジア人5人。理由はわからないこと、そして帰るためにこれからタクシーを予約すること、私たちも一緒に相乗りさせてくれることを伝えてくれました。
いや、神か…!
結局別のイタリア人おばあちゃんがタクシーに電話してくれて、無事10人全員がオルビエート駅に到着。残念ながら電車には間に合わなかったけど、バールで1時間半滞在し、その後1時間駅で待ってなんとか最終便に乗ってフィレンツェに帰ることができました。
無事帰れたらもうこれは笑い話です。一生イタリア留学の思い出ネタとして保管し続けます。しかしバス会社は許さん。笑
数日前の平日にチビタに行った別の子はちゃんと時間通り帰ってきていたので、土曜日の旅行を個人的に薦めない理由はこれです。笑
有名な観光地なのに妙にアクセス悪いの、イタリアの田舎観光あるあるです。
みなさま!
イタリアのタクシー会社の電話番号はメモっときましょう。笑
では記事はここまで!
何か追記することがあればまた更新していきます。
いやぁ−いい思い出できたわ〜。
いくに
日本生まれのイタリア大好き漫画家です。好きすぎて留学してました。漫画をきっかけにイタリアに興味をもち、5年以上とあるカフェでバリスタとして勤務していました。