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なぜライターの原稿料は低いのかと、Webに低質な記事があふれる理由をざっくり5/1

あーどもども、久保内です。note書き始めて、無料配信情報を集めて紹介しようとしたらコロナウイルスの無料公開中の波に溺れてそうそうに網羅は放棄いたしました。

で、そんなことをしていたら特に深夜、将来におびえたライターたちによって(推測)、ライターのギャラ問題や、副業ライターの価格についての愚痴とかが流れてくるんですね。そこにちょいちょい原稿料の金額とか書いてたりする。

それみて、一般の人は「安すぎる」と言ってくれる方はとっても少なくて、「こんな糞記事で金もらうのかよ死ね」とハートウォーミングな感想を投げてくださったりする。

じゃあ、ベテランの権威性のある方々と期待を込めてみてみると、「こたつ記事では原稿料が上がらないのは当然、自分の質を高めろ」とかお説教をクレたりする。

しかし、全国配信のニュースや情報を、1万円以下(かなり多く言っている)の流れ作業で量産して、信頼性が担保できるのかって言われると、ウーン。としか言えない。

文章で金もらえるならいいじゃん、って層にわかりやすく書くと、インタビューのばあい、通常ライターは「下調べ(3時間)、質問票作成(1時間)、編集者事前打ち合わせ(電話・メール2本)、インタビュー現場へ行く(往復1時間半)、インタビュー(1時間半)、テープ起こし(5時間)、執筆(3時間)、手直し(1時間)」くらいかかっていることはザラ。8時間労働で3日分くらいの労働量なワケ。……ワケか!

■ちゃんと取材する系媒体の話

さらに情報の信頼性について意識の高いところになると、インタビューに対する裏取りや、案件により、「この企画に合うインタビュー相手の候補を5人ほど想定して出してください。報道なのでインタビューのギャラはゼロで」とかも入ってくる。ライターは、一見専門家に見えて、それぞれの法や、業界分野での専門家ではありませんから、そのなかで信頼性の高いコメントをもらえる候補を下調べして過去の著作の評価をみつつ5人あげて連絡窓口も記載して提出するの超ツライ。そして、大体一番この人だと大変そうだなあって人にノーギャラでインタビューの打診をしろと言われる。そして長文でお叱りを受ける。もう自分のギャラ要らないからその人にインタビューギャラ出して欲しいくらいの気持ちになるが、「報道はノーギャラ」はケチだからではなく思想故なので、それもできない。胃が痛い。計算上4日くらいはかかるはずのその作業も、ニュースの旬というものがあるので2日でやる。夜はないものと思え。深夜ストレスでコンビニに走る。気が付くと毎晩朝方にアンパンを買ってることがレシートから発覚。コンビニでのあだ名があんぱんさんに。太る。4日かかるものを2日でやるので、3日目は死んだように眠り、ケータイの電話に出れず怒られる

で、そのギャラ、ヤフートピックに載ってバズって1万8000円。あ、これ、ある大手検索サービスのニュース配信用コンテンツ制作の子会社(フロアは検索サービス内)の価格なんで高いほうです。2回やってフェードアウトしました。ビジネス系媒体だと3万とかもあるけど、それでも4日かけて3万円。専門知識を必死で学んだりして。

おおむね、ちゃんと取材する系メディアの原稿料は、商業誌の時代の半分くらいかなあ(体感)。そして、このレベルの価格は、広告主がカタく、高額になるビジネス系とかじゃないと実現できてないと思われます。これらの媒体は、フツーにかかった工数から逆算する積み上げ式だと、15万から20万になってもおかしくはないくらいの手間はかかっています。だから外注に出すんだね。

■意識普通から低めのWEBメディア

あとは、ニュースリリースを元に「こんなサービス・製品が出たよ」って告知ニュースは3000円行かない。一般のWEB記事でもライターの手に入るのは4000-7000円とかじゃないですかね。10,000円だと頑張ってる!ってなる。(が、その分厳しい)。

商業誌で執筆していたライターが、Webのこの価格でやっていける訳がない(が、やらざるを得ない)。最初からその価格に慣れたWebライターさんだと、ホントに爆速で上げてきて、マジすげえってなる。

そしてとりあえず一番の問題はライター、特にWebライターにとって問題なのは、WEB媒体の編集者自体がライターのギャラを安いとは思っていないことが多い、こと。

記事広告の広告費が運営のキモだけど、広告記事が潤沢に入るほどメディアの媒体パワーがないところなんかはだいたいこれですね。あとは対象にしている読者層や業界自体に金がないところ。

事情は分かるんですよ。なぜなら、それだけ工数がかかっていても、PVあたりの収益性は全然ないから。ほとんどの原稿料は、その原稿でメディアが受け取る収益と同等か、それより多いくらいだったりする。

ニュース1本当たりPVが10000(割と多い)アクセス平均としたら、アドセンス収益は4000円から6000円。その金額はほぼライターと、ケータイでちょっと話したりしたら消える金額。こんだけ渡して多いとは何事か。というわけ。編集さんとかは、アーカイブ記事のアクセスで食ってるって感じになってる。つまり、現状の業界の金の周り的に誰も搾取してないし、誰も儲かってない。みんなで一生懸命働いて貧乏になってる。このくらいの媒体になると、インタビュー=記事広告くらいにでも割り切らないと、媒体が回っていきません。勢い、こたつ記事と、チェーン店の飯情報、10分でできる料理情報が巷に溢れます。だって一番時間かからなくて取材必要なくて、それなのに需要はあり、オリジナル記事としてリリースできるものって、他にあまりないから。こうなると中堅Youtuberが、ペヤング大盛食ってみたってやってるのと経済規模でごれだけ違うのかとか思っちゃいますが試算すると死にたくなるからやりません。でも、彼らとは違い、メディアを名乗ると責任が生じるし、なかなか大変です。

■何してるんだおれ。

ぎゃあ!30分以上書いてるよ。いかんいかん。もし続き読みたい人がいたら言ってください。善処します。明日昼までに提出の原稿をほったらかして、原稿を書く気持ちをアゲるために、、、なんて書き始めたのに、こんなに書いちゃって…。

追記・

続きとしてこんなものを書きました。



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