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【日記&悔悟録】④タクシーの高齢者割引にさりげなく背中を押された感じ



[日記]2012年1月18日

取引先のSさんから飲食店関係のMOOK本の取材を手伝ってくれませんかとの打診。県内各地のお店を取材して回るには、当然、クルマを使うわけだけど、それはできないので、ひとまず辞退の旨を伝える。
あ〜、目が健康で、クルマを持ってて、運転が好きなら、仕事も介護も充実するような気がする。


◉振り返り

・卒業検定以来、運転しないまま35年。
クルマ社会のUターン先で介護の足をどうするか。

前年までの三十数年、東京に住んでいた私は、
クルマの免許は持っていたものの、
運転の機会が全くないまま過ごしていました。

仕事や遊びでクルマを使う必要がなかったこと、
運転そのものに楽しみを感じる方ではなかったこと、
そして、眼の病気も始まっていたこと。

そんないくつかの理由があって、
免許取得後、一度も運転をしたことがなかったわけです。


それで、この日、仕事を断らざるを得なかったわけですが、
後日談としては、
公共交通機関で行けるところまで自費で行き、
現場の近くでカメラマンのクルマに同乗させてもらうなどの方法で
仕事はさせてもらうことになりました。

けれど、この同乗作戦で毎回乗り切るわけには
いかないわけで、
クルマに乗らないライターの私に
それ以降、その手の仕事の話は来なくなりました。

大都市からUターンをする場合は、
フットワークの問題も考えるべきだったんですよね。
クルマに乗らないライフスタイルを貫くなら、
仕事のスタイルや領域をそれに沿わせる必要があるわけです。

どちらも変えないままだと、
立ち行かなくなる可能性が大きいです。



・クルマがあれば介護の形も変わるけれど、
スタイルを変えられないこともある

友人になんでクルマを持たないのかと
不思議そうに聞かれたこともあります。

確かに、クルマがあれば、それはすごく便利だし、
用事も早く片付くし、行動範囲もひろがります。
介護のスタイルとか、介護との距離感の、選択肢が増えます。

親戚や昔の友達に会いに行ったり、
桜やバラの季節に名所まで出かけたり、
そういうちょっとしたイベントのクリエストにも
気軽に応えてあげられます。

そういうメリットも分かってはいたものの、
進行していく見通しである眼の病気のことや、
親の事故の記憶のこともあり、
やっぱり私は持たないままできました。

ということで、私が利用しているのは、公共交通機関。
バスやタクシーをフル活用していて、
母か父と一緒の移動の場合はタクシー、
彼らがいなくても、親に関係する荷物が多い場合もタクシー、
介護のためではあるけれども、自分だけの移動ならバス。
そういうルールを作っていました。


天気が変わりやすい土地なので、
クルマがあれば楽だろうなと思ったこともあります。

バスに乗るには大きめの荷物だけど、
タクシーに乗るには近すぎるしなぁというケースも
わりとあったりします。

そういう時は、自分の気持ちファースト。
荷物の入れ方を工夫してみようという意欲がある日もあるし、
今日は疲れてるし、まぁいいか、という時もある。
臨機応変でいいのではないかと思います。



・家族の状況に対応するので精一杯の時は、
交通機関の割引制度のことがうっかりしがち

そんな私が初期の頃に見逃していたのが、
タクシー会社の割引サービスです。

頻繁に利用していたタクシー会社が
高齢者割引の制度を導入していたことを、しばらく気づかずにいたのです。
ある時、ドライバーとの雑談の中で母の年齢を告げると、
「それなら対象ですねぇ」と、専用のカードをくれました。

1割引ではありますが、
なんとなく味方がいるような気持ちになりました。
タクシー会社も、”高齢者一般”や”自主返納した高齢者”に向け、
各社それぞれいろんな割引サービスを
行なっているのだということを、その時初めて知りました。


バスについて検索してみると、
自治体によってバラバラですが、
例えば金沢市のバスの場合、
75歳以上の人は定期券が月1,000円
おトクになる制度があります。
免許の自主返納者の場合は、
上乗せの助成もあったりします(1年間限定)。

まぁ、定期券を買うほど頻繁に出かけていた
わけでもない我が家としては、
ちょっと使いにくいものではあります。
どちらかというと、心身、そして認知機能も
元気なほうの高齢者向けですね。


さらに調べると、
65歳以上からバスの運賃が半額割引になる都市とか、
70歳以上なら所得によって負担が大幅に軽くなる
パスが利用できる都市などもあるんですね。


いま、親御さんの介護をなさっている皆さん。
親御さんとの移動に公共交通機関を利用するなら、
割引制度のこと、しっかり調べてくださいね。

自治体ごと、タクシー会社ごとに、
高齢者向け/免許自主返納者向けのサービスが
いくつか用意されているはず。
使わない手はありません。




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