恐怖! Bed Bug

皆さんは海外で「Bed Bug」と呼ばれる害虫をご存じでしょうか? 日本では「南京虫」「トコジラミ」とも呼ばれる吸血虫です。

私は今までBed Bugの被害は2回あります。その2つともアメリカでした。意外だったのが、決して不潔なホテルではなかったこと。なので、すっかり油断してしまったことが敗因でした。

初めての被害は2007年4月。Los Angeles郊外、Ontario Millsという全米でも指折りの巨大アウトレットモールの近くのMotelに宿泊しました。
私は寝間着として長袖スウェット上下を着ているのですが、朝起きてみると、そのスエットの袖、手首・足首のところがところどころぶつぶつと赤い発疹が。
てっきり袖ゴムのあせもか、ダニか何かに刺されたかと思いましたが、それとは違いものすごくかゆい!その日に薬局に行って薬を塗布しましたが、全然収まりません。ずっとかきむしっていたので、しまいには血が出る状態にまでなってしまいました。
その旅行の日程は10日余りでしたが、2日目に刺されてしまったので、旅行中・帰国後もかゆみが長く続き、本当にうんざりしました。

その後、この猛烈なかゆみの原因が「Bed Bug」とわかり、それ以来もう二度と被害に遭うまいと、以降の旅行では常時対策を講じることにしました。今回は現在行っている私の対策を紹介させていただきます。

対策①予約時調査

まず紹介するのは、BedBugの発生状況を逐次掲載するWebsiteです。

これらのサイトはアメリカ中心に掲載されています。ホテル予約時には、自分が宿泊予定のホテルが掲載されていないかどうかチェックするようにし、もしもBed Bugの報告が上がっていたら、別のホテルに変えるべきでしょう。

ただ、私が2回目の被害に遭った時は、ホテルが買収されて名称変更されていたため、名称変更前の名前で掲載されていたレポートを見逃していました。しっかり住所でチェックすべきでした。

また、昨今の旅行需要冷え込みもあり、上記のレポートは更新が滞っている/古いものもあるようです。ページのリンク切れも見かけられるので、そんなにメンテナンスが入っていないように見受けられますが、これ以外のサイトも知らないので、もしご存じの方いらっしゃいましたらご紹介ください。

対策②荷物対策

そもそも各旅行先でBed Bugが流行しているのは、旅行者のバッグにBed Bugがつき、それを旅行者自体が媒介しているためです。それゆえ、自分が媒介者にならないように旅行バッグにBed Bug対策を行うことが大切です。

Bed Bugが荷物への侵入を避けるように、パラジクロロベンゼン防虫剤をポケット毎に入れておきましょう。

また帰国後は、もしBed Bugが自分の荷物に侵入してもそこで駆虫するように、すぐに開梱して、衣類は洗濯、バッグは消毒するようにしましょう。
衣類の洗濯では、私は念のためにお湯で洗うようにしています。

対策③現地チェック

懐中電灯養生テープの回で説明しましたが、現地でのBed Bug対策も大切です。私は初めて入室するホテルの部屋では、必ず以下の手順を踏んでいます。

  1. 非常口がどこにあるか

  2. 扉の鍵とチェーンが確実にかかるかどうか

  3. 虫よけのため一旦荷物をバスルームに入れる

  4. ベッドの周りにトコジラミがいないかどうか確認

  5. コンセントがどこにあるか

  6. シャワーでお湯が出るか

  7. そのほかの部屋の設備を確認

上記で言うところの34がBed Bug対策になります。

まず、3。すぐに室内にバッグを持ち込んで、うかつに床などに置いてしまうと、それだけでBed Bugが侵入しかねません。ましてや開梱などもってのほか!

なのでまずは浴室などツルツルしたBed Bugの侵入できないところにバッグを置き、そこから室内にBed Bugがいないかどうか、調査します。どうしても床に置く必要があるならば、ビニール袋を持っていけばよいでしょう。
また、着替えなども床に直接放置するのは同様の理由で厳禁です。

ちなみに、Luggage Rackに置けば問題ないのではないか、という人もいらっしゃると思いますが、実は布製のLuggage RackにはBed Bugが侵入していることもあるとのことです。ご注意を。

そして4。Bed Bugがいないか、調査します。
懐中電灯を用意して、ベッドの足回り、シーツの折りたたみ部分、ヘッドボードの継ぎ目などを細かく見て回ります。もしBed Bugがいた場合、数ミリの黒い血ジミが胡麻のようにいくつか見えるので、それを発見したときには、速やかに部屋を交換してもらいましょう。

対策④寝るとき

ここまで確認したからベッドに入っても問題ないと就寝する方もいらっしゃると思いますが、まだまだ油断できません。

汗をかいたままベッドに入るのは危険です。Bed Bugは二酸化炭素や汗に反応して刺してくる傾向があります。なので寝る前には、必ず汗を流したほうが良いでしょう。

またBed Bugは暗くなると這い出して来る習性があるので、寝つきが良い人は、読書灯をONにしたまま寝るほうが被害に遭う危険が減ります。

当然ですが、シーツは清潔であることに越したことありません。たまには「Don't Disturb」を使いたいときもありますが、外出時にはシーツの交換を依頼しておくとよいでしょう。

対策⑤どうしても!の時

地域によっては、そもそも清潔な宿を探すことが困難なこともあります。
そういう時には、もう「いること」が前提で泊まるしかありません。その際の対策として、「ビニールシート」と「虫よけトラベルシーツ」を持っていくことをオススメします。

ビニールシートは、ベッドに敷くことでBed Bugが滑りやすくなり、結果上まで這いあがれなくなります。シートは養生テープで止めるといいでしょう。またベッドの足回りも、養生テープの粘着面を上にして貼っておくと伝って登ってこれなくなります。

また「虫よけトラベルシーツ」ですが、目が細かくてBed Bugが布越しに刺してくることがない絹製や、すでに防虫剤が練りこまれた繊維で作られたものがあります。私は「Cocoon Travel Sheet Silk」を利用しています。
非常にお値段が高いですが…

ケースが破れていたので、安く売られていました。縫えばいいだけだったのでお得でした

以上、私が行ってきた対策を書かせていただきましたが、それでも実際2018年に被害に遭ってしまいました。Websiteに過去の名前で掲載されていたこともあり、新しいMotelでもあったので油断してしまいました。

いずれにしろ、「どんなホテルでも被害に遭う可能性がある」という心構えで、気を付けてください。

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