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「インド人からイラストの依頼を受ける」

世界一周175日目(12/20)

「はうあっ…!!!」

朝メシを食べにちょっと遠くまで出た時にヤツはやってきた。

ガスかと思い気やこれは違う!!?
たぶんちょっとでも気を抜けば日本から遠くは離れたインドの土地で醜態をされらすことになってしまう!!インドを訪れた旅人が一度は経験するであろう通過儀礼。

それはー、


下痢だ。


ちょっとこの話続くから!大事な話だもんよ?

いやー、東南アジアでローカルなもの食べてたからちょっとは胃袋レベルが上がったかなと思ってたけどインドはそんなに甘くはないってことですね。ちょうど2週間目にきました。

今泊まっている宿の向かいにある高そうなホテルの警備員のおっちゃんが昨日水をくれたんだけどアレがまずかったのかなぁ?キャップ空いてたんだよね。「一体この水のどこが安心なんだろうか?」と思いつつも飲んだけどね。変な味はしなかったよ。

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三年前のインドの旅で下痢にこっぴどくやられた僕は学習していた。

「インドの下痢に正露丸は効かない!インドの下痢はインドの薬で治す!」

タイからコルカタにやって来た時に僕はこの事態を想定し、ファーマシー(薬局)で下痢止めを買っておいたのだ。10錠くらいで100ルピー/166yen。必要経費だ。

お店のおっちゃんは「朝夕一日2錠」と言っていたが、この薬が効き過ぎることにも注意を払わなくてはならない。調子のってポイポイ飲むと数日は便秘になってしまう。

お尻の穴に意識を集中させながら自分の部屋に戻りトイレを済ませたあと、薬を一錠だけ飲んでベッドに横になった。


ちょっと横道に逸れるけど、僕は初めてインドに行く前にインド関連の旅本を何冊か読んだ。

たかのてるこさんの「ガンジス川でバタフライ」はマストだし(ドラマも見たよ)、

今では旅以外の書籍も出しているさくら剛さんの「インドなんて二度と行くかボケェ!」(あれ?タイトルこれであってたっけ?)も読んだ。そこでさくらさんが同じように下痢で苦しんでいるシーンが出てくるんだけど、「diahrrhoea」をなんて発音するのか分からずに、自分の症状を説明できなくてヤバイ!どうしよう!ってなっているのを読んで、僕はこの単語を頭に焼き付けたのだ(笑)。

「ダイアリーア」地味に使う単語だね。


一時間もすると大分回復した。さすがはインドの薬だ。

まだ若干お腹がグルグル鳴ってはいるが、慌ててトイレに駆け込むほどではない。素晴らしいよ!インドの薬!



ネットカフェでFacebookのメッセージに送られてきている漫画のネームの修正箇所やその後の進行を知り、お気に入りのブログを読んだあといつものようにDFC(Deccan Fried Chicken)へ向かう。

今日は個人的な遊びのネームだ。友達が描いて欲しいと言った漫画をネームにする。このあと14:30、日本時間で18時から漫画の依頼主である仲間とLINEでコンタクトを取る予定だ。それまでにネームを仕上げてしまおう。

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僕がノリノリでネームを描いているとDFCのオーナーから呼び出しがかかった。あと数コマでネームが終わるってのに!

「ほんの数分でいいんで、ボスが呼んでます」従業員が僕に伝達する。
な、なんだ!?このお店を「自分テリトリー」に変えてしまったことがまずかったか!?

従業員の後について行き、緊張気味で二階にあるオフィスに入る。

中にはオーナーと仕事相手のような人たちがいた。

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「あの~、用事ってなんですか?」
「うちの壁にこれからペイントをしようと思うのだが、そのデザインをしてくれないか?」
「どんなデザインでしょうか?」
「この街の風景を描いて欲しいんだ。ビル群みたいなね。君の漫画は素晴らしい。ぜひ君に描いてもらいたいんだ」

マジっすか!!!???


これぞ文字通り「旅する漫画家」

まさかたまたま立ち寄ったヴィシャカパトナムという街でこんな依頼が舞い込んでくるなんて思いもしなかった。

「ぬっふっふっふ…わかりました。そこまで僕を買ってくれるんなら、この依頼、受けざる得ませんね。」

仲間とLINEでコンタクトを取るため3時間後に戻ることを告げて、僕は再びネットカフェに足を運んだ。依頼された漫画の方は修正箇所だけ伝えられ第2稿のネームでいくことになった。さらに細かくチェックを受けるため、次の指示は数日後。

もう僕には、オーナーの依頼を受けろってことにしか考えられない!

「それじゃこうしましょう。明日、街の写真を集めて下描きをして、あさってペン入れをする。これでいいですね?」
「わかった明日の12時にこの店に来てくれ。一緒に写真を撮りに行こう」

僕とオーナーはお店のテーブルで簡単に打ち合わせをした。

テーブルにはフライドチキンとコーラ。
これが僕の報酬だ♪

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現在、自作キャンピングカー「モバイルハウス」で日本を旅しながら漫画製作を続けております。 サポートしていただけると僕とマトリョーシカさん(彼女)の食事がちょっとだけ豊かになります。 Kindleでも漫画を販売しておりますのでどうぞそちらもよろしくお願いします。