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行ってはいけない苦手な場所

その人にとっては天国でも私にしたら地獄っていう場所もある。
たとえ誘われても決して行ってはいけないのだ。
職場の先輩に誘われてつい行ってしまった、痛い目?にあった話。

「一週間に最低一度は行かないと調子悪くてダメだ」と先輩は言う。
「けっこう腕が良くてスポーツ関係の人も通っているよ」と先輩が言う。
「週末に行くから一緒に来るかい?」と先輩が誘う。
面倒見の良い先輩の親切な一声に
「はい、お願いします」と応えてしまっていた私・・・

週末に先輩と向かったのは元柔道家という医院長の整体院だ。
常連の先輩は受付で初診の私を紹介し先に治療室へ入って行った。
5分ほど後に私が奥へ案内され、どれどれと医院長が対応し施術に入る。

「はい、力を抜いて」
「右まだ力が入っているよ、脱力」
緊張してか上手くできない私

「力を抜きなさいって」
「ダメだなそんなんじゃ、施術できやしない」
すみません、困った私
きっと少し離れてる先輩にもこのやりとりが聞こえているよね・・・

「なんで力を抜かないの」
「力抜けって」
だんだん怒り出す感じの医院長
あせる私は汗だらけ

そうだ私、他人に触られるの好きじゃない傾向がちょっとある。
ヘアサロンでもたまにヒャッて時があるのだ。
へんてこりんな私。その傾向はほんのちょっとなんだけど、
この医院長の言葉が拒絶反応に拍車をかける感じ。

「根性が曲がっているからそんなんなんだよ」と、しまいに
医院長はサジを投げて若い弟子と交代し部屋を出て行ってしまった。
途方に暮れたような、恥ずかしいような、困り切った私は
早くこの場を去りたい気持ちでいっぱいだった。

医院長よりは押し付けられた弟子に施術してもらう方が
緊張感が少し薄れてなんとか終了。
汗だらだらで本当に恥ずかしかった。汚くして申し訳ない。

でも「根性曲がっている」ってひどくない?
この言葉はその後もしばらく私をどんよりさせた。

「どうだった?調子よくなった?」と聞く先輩に
「そうですね、少し軽くなった感じです」なんて言って
箱入りエナジードリンクをお礼に渡してる私は
確かに素直じゃない曲がったヤツなんだろう。

それ以降そういう整体系は苦手で行かないようにしている。

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