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旅の酒場の見つけ方(下調べ編)

「なぜ旅をするのか?」と尋ねられたら、間違いなく「酒を呑むため、いい酒場に出会うため、酒場に集う人々に会うため」と答えるでしょう。

もちろん日が高い時分には観光地などにも足を運びますが、基本的には酒・酒場を中心にことを進めます。

なもんで、訪れる酒場は厳選します。「呑めりゃいい、喰えりゃいい」はありません。これって自分にとっては敗北宣言です(笑)

そんなわたしの旅先での酒場の見つけ方について、自分なりにまとめてみます。


⚪️街の下調べは入念に

まず、当たり前ですが旅に出る前の下調べは入念に行います。旅のプランはたいてい1〜3ヶ月ぐらい前に立てますが、なるべく早い段階から情報収集します。

中心となる駅の場所、中心市街地の位置と規模、人口と風土・文化、主な公共交通手段などなど、wikipediaなんかを使って、ざっくりとした基礎知識を頭に入れます。

基本的に新幹線での移動が多いので、JR駅の位置はマスト情報になり、そこから繁華街・歓楽街の東西南北の位置・距離感をつかむため、google mapを何度も何度も見返しておおよその街のつくりも頭に入れます。

この準備作業の中で、お目当ての街が城下町だとなおいいですね。わたしは都市計画とかには詳しくないですが、街が大きくなってきた背景とか経緯とかを調べるのは好きなので、そのへんを調べつつ数百年前からの都市の歩みとかを踏まえて、戦後の都市政策がとられてきたことに思いを馳せると、その街への親近感とか愛着心が一気に増して、旅への期待感が上がりますし、このあたりの基礎知識は、地元の方とおしゃべりするネタとしてもものすごく使えます。

ということで、一点目、訪れる街のことを調べておくのはとても重要なポイントだと思います。

⚪️酒場を選ぶ前に

街の概要をつかんできたら、いよいよ酒場選びをしたくなりますが、並行してというか、少し優先させてというか、わたしの場合、まずは宿の確保から始めます。

わたしは性格的に、どちかというリスクテイカーではないので、行き当たりばったりはすごく苦手で、拠点となる宿がしっかりないと落ち着いて行動できないのです。

旅先となると、新幹線や地下鉄などでの移動することが多いので、駅近くの宿を探す作業に入ります。このとき、当然ながら繁華街・歓楽街のおおよその地理的な情報は押さえてますので、呑んでからホテルまで安全にたどり着けるであろう距離感を念頭に、ホテルを探していきます。

よほど小さな街である場合以外は、駅と繁華街・歓楽街から離れた場所に宿をとることはないですが、それでも微妙な位置関係に泊まらざるを得ないこともありますが、なるべく妥協せずに探していきます。

そうそう、特に東京みたいな大都市へ行くときは、電車の乗り継ぎとかの効率性を考えなければならないので、意外とホテル選びは難しい場合もあります。

なので、酒場を選ぶのと同じくらい、宿には気を使います(昨今は宿泊費も高いですし、インバウンドで環境も変わりつつありますし)。

繰り返しになりますが、わたしはリスクテイカーになるくらいの度胸がないので(笑)、呑みに出る前に確実に宿泊先という拠点を大事にします。

⚪️そしてついに酒場選びへ

宿泊先という精神的な拠り所を定めましたら、いよいよ酒場選びです。旅する目的が酒場ですから、ここはなるべく妥協せずに攻めます。

まずはgoogle mapで、徹底的にしらみつぶしで飲食店の情報を集めていきます。駅前・繁華街・歓楽街・宿泊先の周りを中心に、ズームアップとズームアウトを繰り返しながら、飲食店を探します。

このとき重要視するのは、店名です。名は体を表す、ではありませんが、店名はめちゃくちゃ重要な要素です。わたしの場合、その土地土地に根差し、愛されて、営業を続けている古い酒場が大好きですので、まずは古めかしく品がある店名に惹かれてしまう傾向にあります。

でもまあ、当然のことながら、店名だけでは店の良さは判断できませんので、気になった店のクチコミを拾ったり、ストリートビューで外観や周辺の雰囲気を確認したりして、徐々に総合的な判断に入っていくわけですが、ある場合には、店の公式サイトやFacebook、instagramなども参考としますが、古い酒場の場合はSNSでの発信をしていることが少ないので、情報源としてはプラスアルファ程度でしょうか。

もちろん、某グルメサイトとかの情報もあわせて収集する作業に入るのですが、このときのポイントは、高評価の店はあえて避ける、というところがあります。

あえて評価の高い店を避けるといった話は長くなるので別の機会にしますが(笑)、おおむねこんな感じで店の情報を当たっていって、最後はホテルとの距離感から判断しつつ、居酒屋・小料理系3〜4軒、ワイン系1〜2軒、オーセンティックバー2〜3軒などに絞り込んでいきます。

んで、必要に応じて事前に予約を入れて旅に出る、という感じになります。

⚪︎まとめ

ということで、旅の酒場の選び方をまとめますと、街の情報をきちんと調べること、宿泊先を適当にしないこと、あらゆるネット情報を参考にして店を絞り込むことなどがあります。

あっさりと書きましたが、実はこの3つの作業は、けっこう時間がかかりますし、人によっては面倒臭いのではないかと思います。

わたしも最初はこの作業をすっ飛ばして、「現地に行けばなんとかなるっしょ」とたかを括ってあまりいい思いができなかったこともあったので、徐々に事前の下調べに時間をかけるようになりましたし、現地に着いてからも、現地を実際に歩いて追加情報を仕入れつつ、ホテルにチェックインしたら、改めて調べ直すなんてこともしています。

だからというかなんというか、実際は観光地に足を運ぶ時間があまりないんですね(笑) 街のことを調べ尽くして、あらかた満足できたら、「さて、そろそろ、観光地でも行ってみるか」みたいな感じになるのです。

なので、酒場の探し方は、わたしの場合は街そのものを調べることにつながっていて、旅から帰ってきてからも、けっこうしつこくおさらいすることも多いです。

で、「ああ、あそこはそういう経緯であんな街になったんだ〜」と納得しながら振り返ることもあって、二度楽しめている感じがします。

ということで、最後話がまとまりませんでしたが、わたしなりの「旅の酒場の見つけ方」というか、旅の事前準備の仕方になってました(笑)

はーー、また旅に出たくなってきた。

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