ブロードリーフ(3673)22年第2四半期決算
ブロードリーフってどんな会社?
ブロードリーフは、Broadleaf Cloud Platformをサービス提供基盤とし、主に自動車アフターマーケット市場に、業種特化型業務アプリケーションを提供する会社です。
21年10月から、これまでのソフトウェア型からクラウド型への移行を始めており、22年第2四半期現在では通期の赤字を予定しています。
従来のソフトウェア型であれば6年間の一括契約で初年度に売上は一括計上されますが、クラウド型は月額課金です。
現在、ソフトウェア型からクラウド型への移行期(2028年完了)なので、ソフトウェア型(パッケージシステム)の売上がなくなり売上が一時的に減少、それにより利益も赤字となっています。
6年前の契約が随時クラウド型へ移行しているわけですが、22年と23年は6
年前の契約が少ないため、クラウド型への移行は大きく伸びません。
24年末のKPI(22年第2四半期決算説明資料P21)
・クラウド化率40%
・ライセンス数24,000
・ライセンス平均月額23,000円/月
・解約率1%未満
21年12月期決算時に発表した22年業績予想は大幅な減収減益かつ赤字予想だったため、22年はコスト削減にも取り組んでいます。
22年上期時点では、パッケージシステムの販売数減少に伴い機器類などの仕入れが減少し、売上原価全体では、4億8百万円減少のほか、21年に発生した一過性の法定福利費が減少し、販管費も減少。
ただ、減収影響が大きいこと、クラウドサービスのリリースに伴い、クラウド償却費(リリースから10年で償却)は今後も増えること、クラウドサービスの新サービス展開や販売強化のための営業経費増加予定など、コスト削減には限界があります。
今後の決算を3ヶ月ごとに見るポイント
・新規顧客からの契約獲得(新規は 『.cシリーズ』のマーケット評価が高いこともあり、想定以上に増加の現状)
・パッケージシステムは今後減少していくが、現状、「運用・サポート」のサポートなど付帯サービスの採用が増えていることや サプライの販売が堅調なので、全体の減収を少しでもマイルドにできるはず。
「.cシリーズ」への移行が計画通り進捗しているか
業績予想は保守的、2度の上方修正
21年第4四半期に出した22年の業績予想は、上期の売上58億円、営業利益△26億円、通期の売上123億円、営業利益△48億円でした。
その後、22年第1四半期決算時に、上期の業績を売上60億円、営業利益△21億円に上方修正しています。
第2四半期決算の着地を見てみると、上期は売上65.2億円、営業利益△13.98億円と上振れています。
また、第2四半期決算時に通期の業績を、売上127億円、営業利益△40億円に上方修正。
これにより、売上は当初より4億円増え、営業損失が8億円減ることになります。
今期配当は1円ですが、財務基盤は良いので10月頃発表される株主優待(500株で5,000円分のトヨタウォレットチャージ)は継続されるのではと予想します。
優待狙いで持つ個人投資家も多い銘柄なので、もし優待廃止のIRが出れば再度、株価は昨年11月のように下落するかもしれません。
まとめ
24年までにクラウド化率40%、同年に黒字化予定なので、それまでは赤字縮小が続く見通し。
2028年には営業利益130億円、営業利益率40%と計画 、クラウドサービスは限界利益率が高くなるため、 売上の増加に伴い営業利益率の上昇を見込んでいます。
営業:開発:管理=6:2:2の会社(インベスターズガイド2022 P2)で、営業に力を入れている会社なので、新規獲得と既存顧客の平均月額課金向上には注目したいです。
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