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「車でお遍路」第48番札所 西林寺(有難き豊かな水脈)

こんにちは、旅いこかです。

四国八十八箇所巡礼、弘法大師との「同行二人」の旅、48番目のお寺は、

清滝山せいりゅうざん 安養院あんよういん 西林寺さいりんじ


47番札所の八坂寺から約5.4㎞、車で約10分の場所、

八坂寺から松山市中心部の道後温泉の方面に向かいのどかな田園風景を抜けて西林寺へ、そのお寺の山門の前には橋があり小川が流れている。

この地は、以前干ばつ続きに悩める村人を救うため、大師が杖で地面を突いたところ水が湧き出たという伝説のある場所。
この水は全国名水百選にも選ばれており、刺身のつまに珍重される澄んだ清流のみに自生する水藻ていれぎ(オオバタネツケバナ)を見ることが出来る。

しかし、この西林寺は、山門から境内へは珍しく道路より低く位置していることから、無間地獄むげんじごく(罪あるものは境内へ入ると奈落へ落ちる)から「伊予の関所寺」※ともいわれている。
(※第60番札所横峰寺も「伊予の関所寺」という)

では、松山市内三番目の札所「西林寺」へ参りましょう。

整然とした西林寺境内
手前が山門 境内は道路より低く無間地獄と言われる所以


ご詠歌

みだぶつの 世界をたずね ゆきたくば 西の林の 寺にまいれよ


お参りする前に知っておいた方が良い知識

歴史

  • 天平13年(741年)、現在の場所から東北の地に、行基菩薩聖武天皇の勅願により一宮別当寺として堂宇を建立、御本尊十一面観世音菩薩を彫り安置して開基

  • 大同2年(807年)、この地を巡錫中の弘法大師は、このお寺を現在の地に移して伽藍を再興国家安泰を祈願する道場として四国霊場に定めた

  • 寛永年間(1624-1643年)、現在の堂宇は焼失

  • 元禄13年(1700年)、松山藩第四代藩主松平定直の時代に一部再建

  • その後、再興して現在に至る


大師伝説

現在の西林寺の西南300mに「杖の淵」という地がある。
その地は、かつて干ばつ続きで水不足に悩める村人が苦しんでいたことから、大師が村人を救おうと杖で地面を突いたところ水が湧き出たという。

大師は当時の村人を救っただけでなく、以来、この水は枯れることなく、今でもこの地を潤している。


寺号について

  • 山号について
    山号は、大師伝説により、清水に恵まれた土地という意味で「清滝山」としたと伝えられている


ご利益

  • 御本尊の十一面観世音菩薩
    ・・・10種の現世利益(十種勝利)4種の後世利益(四種果報)。(様々な災難、病気治癒、財福授与、勝利等の現世利益と延命、極楽浄土等への後世利益)

  • 福授け地蔵尊
    ・・・一つだけ願い事をきいてくれる

  • 孝行竹
    ・・・親竹と子竹が寄り添って生えており家庭円満のご利益

  • 土参り大師
    ・・・災厄除け


御本尊・ご真言

御本尊:十一面観世音菩薩
ご真言:おん まか きゃろにきゃ そわか


見どころ

  • 本堂
    ・・・御本尊の十一面観世音菩薩(秘仏)を祀るが、「御利益があり過ぎるため後ろ向きに安置されている」「ご利益があり過ぎるため後ろからお参りする」などの噂から、本堂裏で参拝する人が多い

  • 土参り大師
    ・・・弘法大師と大日如来と不動明王が彫られてる石像

  • 奥の院(杖の淵公園)
    ・・・弘法大師伝説の清水が湧いた場所


写真


次は、第49番札所浄土寺じょうどじへ参ります。

2022年6月5日投稿
2022年10月4日改訂

合掌

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