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旅好きの思考 "日常を生きるためのスパイス"

旅好きがあつまるコミュニティTABIFLEEEEEKのKuniです。
旅好きの思考」シリーズ第九弾です。旅に熱中している人へ取材をし、旅に魅了されるその人の人物像も探っていきます。

取材相手は会社のスタッフ、サロンメンバー、はたまた外部の人など興味の赴くままにすすめようと思っています。どこか共感してもらえたり、発見があったり、さらに読んだら旅したくなっちゃった!と思ってもらえたら最高です。頑張ります、ぜひ最後までお読みくださいませ。

インタビュー プロファイル9 ) 生まれは京都、家族、親戚はみな広島尾道、大阪豊中、千葉佐倉・浦安、東京小金井・三鷹・武蔵野・練馬など引越し好きだった両親と共に各地を転々とし、現在はご自身の家族と共に東京在住。自分の価値観やセンスを信じ、それを確証に変えるためにあらゆるものをインプットしつづけるAkaoさん。凪のように穏やかで優しい口調で語ってくださいました。店舗接客にはじまり新規ビジネス立ち上げ、営業戦略、社長秘書、社長、法人部署など刺激的な経歴を経て、現在は人事という新しいフィールドで手腕を発揮されています。染まりやすくも難くもない、我慢強さや忍耐力があるとご自身を分析されます。サッカーはするのも観るのも大好き。

海外と日本の距離感が違った

-地球の歩き方片手に海外へ
航空券も高い、スマホもない、SNSもない。今のように情報が簡単に入ってくる時代ではなかった。知り得る情報が限られていて、海外と日本の距離をすごく感じていました。初海外もアメリカ西海岸の写真を雑誌で観て、憧れを求めるように渡米したことを記憶しています。文化に触れることが新鮮すぎて、方面を選ぶというより、とにかく行く、色々触れたいと思い、旅をしてきましたね。

-今、旅したいのは
南アフリカへ行ってみたい。 “世界一豪華な列車”としてギネス世界記録に登録されている「ブルートレイン」に乗ってみたい。今でこそ豪華列車は日本でも流行っていますが、先駆けだった列車ではないでしょうか。

Blue Train

そのほかアフリカ大陸ではモロッコへは行ったことがありますが、自然に触れてみたいのでケニアにも行ってみたい。

家族がいる旅と自分で選ぶ旅は場所や距離も変わるのでと語るakaoさん。一人で行けるとしたら?と伺ったところ、ヨーロッパを寝台列車で旅してみたい。雑多なアジアも捨てがたい、アメリカも行きたいし、結局どこでも行きたいですね〜と妄想しながら楽しそうに話してくださいました。

過去インタビューさせていただいた皆様からも聞く共通ワードですが、家庭の"お母さん""お父さん"が自由に旅に行けるような環境や文化が日本に浸透すれば、旅をする人が増え、心の豊かさが増え、日本ももっと進化できる可能性を秘めているのではないかと勝手に考えてしまいますね。

-これから注目の旅先
アフリカです。人口がものすごく多い、そして増えている。経済もより良くなっていく、どう変化していくのか、すごく興味があります。人口が増えれば経済活動が拡大していくのは必然ですね。東アジアは日本含め減りはじめている、ということは経済が縮小していく、その後どうしていくか示されないと投資はされなくなる。国力がなくなる兆しが出てしまっているのは怖いですね。文化と経済のバランスって難しい。

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さてここまでは旅のお話でしたが、さらに取材は続きます。オタク最強時代!日本と海外で"オタク"の認識のズレがあると思いますが、ここではオタクは薄く広くではなく一点深く愛する人と定義します。旅の他に熱量高く語りたいもの、どんな人を好きで、どんな哲学を持っているのか聞いていきます。どうぞお付き合いください。

自分のためであり、人のためにもなること

一人の時間は絶対に欲しい。でも人と一緒にいるのも好きでおもてなしをするのが好きというAkaoさん。週末の朝ごはん、X'masなどのイベントディナーを作る担当をされているそうです。風貌からは想像がつきづらい意外なご趣味、掘り下げて伺っていきたいと思います。

-再現料理でおもてなし
料理がすごい好きなんです。どこかで食事して、ああいうの美味しかったなというのを家で再現して作ってみるのが好きです。日常的に料理をするのは時間的にも難しいですが、X'masなどの節目のイベントの時には私が作ります。所謂外へ食べに行くようなものを家で準備して作るのがすごい好き。
作った料理に対して美味しい!すごい!と驚いてもらいたいのもありますが、感想への期待よりも作る行為そのものが好きかもしれないです。準備と手際、食器や空間のデザイン、片付け、そういった総合的なプロデュースに充実感を覚えます。料理の合う食器や包丁を買いたいなとも思っています。

いつかのディナー by Akaoシェフ

-週末の朝は1時間早く起きる
休日はあえて朝5時に起きます。本を読んだり、仕事をしたり。仕事とプライベートの時間はパシっと切り分けすることはせず、繋がっていることでの気づきを大切にしています。平日もできれば最低1時間でも自分だけの時間を確保したいのですが、なかなか難しいのでせめて週末は。インプットが多すぎて自分の考えを整理する時間がないとうまくコントロールできないのがわかっているので、この1時間だけは誰にも邪魔されたくないです。自分時間が終わったら、家族のための朝食づくり、精神的に不可欠なルーティーンですね。

-必ず結果がでるものを加える
仕事は心身ともに物凄いパワーが必要で、いくらパワーを注いでも、どうしても比例して結果がついてくるとも限らない、結果が出ないということはもちろんあります。そうなると何も成し得てない焦燥感を感じたり意義を見失ってしまいそうになる。そのバランスを保つためにも、やればやるだけ結果がついてくることを生活に取り入れるようにしています。ここ1年ほどジム通いをはじめました。ストイックに鍛えているという訳ではないですが、少なからずとも筋肉や体力という形で結果がついてくる。努力は裏切らないというのを教えてくれますね。

刺激的な経歴

アイデンティティを形成するにあたり、長い時間過ごす職場での社会環境の影響は大きいですね。異色、というより刺激的と表現したいのですが、旅行のフィールドを越えた面白い経験をされているので、少し過去の経験のお話も伺ってみました。

-日経新聞のコラムを読んで
小さい頃、職種問わず忙しい猛烈サラリーマンに憧れていたんです。当時の社会の動きや父の姿を見ていたからということもあるとは思いますが、(リゲインのCMのような!)忙しく働いている大人がかっこよく映っていました。そのためか、最初に入社した会社は緩やかで、ルーティーン業務が多く、想像していた働き方と乖離があったので、次が決まってなかったですが、すぐ退職を選びました。

HISに入社したきっかけは日経新聞の一面左上のコラム記事。当時社長の澤田さんの特集で、97年にスカイマークエアラインズを立ち上げ、業界の風雲児という内容で紹介されていました。すごい方がいる会社だなと印象に残り、さらにより成長の可能性があるという(金融関係の父が分析レポートを出してくれまして・・( ゚д゚))予測を信じたのがきっかけです。うまい具合に新聞の次ページに求人広告が出ていたのですが・・それも澤田さんの思惑と思うといい意味で身震いしますね。

-エレベーターで二人きり
入社してまもない頃、偶然エレベーターで澤田さんとご一緒するタイミングが訪れました。当時は入社したての若手、新聞で読んだあの有名な方が目の前にいる!と心臓バクバク状態だった中で「暑いだろ、頑張るんだぞ」温かい労いの声をかけてくださったんですよね。その時にいつかこの人の近くで仕事ができるように頑張ろうと決心したのを鮮明に覚えています。結果秘書という立場で近すぎることになるのですが・・

-走って走って、止まれない時期
秘書をさせてもらっていた時は、言っていいのかわからないですが無茶苦茶忙しかった、ずっと走って(物理的にも)いました。会社の業績、スケジュール管理、プロジェクト推進、取材対応、澤田さんのアイディアをかたちにしたり・・・時計的役割もありましたし、文字に起こせません。当時他企業のトップの方の秘書とお会いする機会もありましたが、通常の社長秘書とは内容がどうも違うな、秘書の方の人数も多く羨ましいなと思った記憶があります。ただ本当にありがたい経験、こんなに近くで脳の中を、体の動きを覗ける機会をいただけるなんて願っても叶えられる事ではないので、とにかく感謝しています。

-代表としての心構え
40代に入り、海外経験をしたいという意識があったのですが、結果海外へは行かず、縁あって、HTBエナジーの社長に任命いただきました。当時いろんな方に助けていただき拡大させてもらいましたが、潮目が変わり、結果手放すことにはなりましたが、物凄い勉強になりました。自分に投資いただき、普通では絶対経験できない仕事(つらさも楽しさも)をさせていただき、何事にも変え難い価値をいただいてしまったと思っています。この経験をもって、会社には恩返しをしていきたいと考えています。

代表は本当の最終責任者、自分の後ろには誰もいない。規模の大小問わずものすごいプレッシャーの中仕事をしていらっしゃるというのがわかる分、尊敬をしています。今のHISのような、これだけ大きな会社をつくられた澤田さんはどんな想いなんだろうなと想像が追いつかないですね。本音があったとしてもいつも同じ表情、言葉遣いで社員と接するのは簡単にできることではない。澤田さんの凄さを感じます。

私のポリシー

-否定しながらすすめるのは好きじゃない
穏やかでいたい。20・30代の頃はもっと確固たる芯があってすすめていたので今よりは尖っていたかもしれないです。色々吸収しながら年を重ねていくと、どうあるべきかなど、スタンスは変わりますね。人の活かし方も働き方も色々変わる、社会と連動しているので貫き通すことはできないですし、むしろ変化しながら順応するということを大切にしたい。人の好き嫌いもあまり持たないです、物事の進め方として否定しながらではなく賛同しながら進め、全体最適を選びたいと思っています。

-客観的な目線を大切にしたい
業界外の方、取引先も含めて、利害関係のない人で正直に話してくれる人と極力多く会うようにしています。客観的にみてもらうと、自分では気づけないところに気付かされる。常にリセットすることを心がけています。基本的にはストレスは溜めないように、細かく発散、食事や飲んで忘れるようにしたいので、こういう交流の時間は大切です。

自分の性格を分析すると

-目的や目標に向かって最短距離をすすみたい
計画が何より重要
だと思っています。あとは基本的に一人で決めることは好きじゃなく、自分の考えをぶつけながら、多くの人を巻き込んですすんでいくのが好きです。目標を決めるのに時間がかかることはもちろんありますが、行き先・ゴールを見据えてアクションを考えていくのが好きです。

-衝動で行動しない
飽きっぽくなく、始めたら結構続けるタイプ。週末のジム通いをする前にはサッカーを長くやっていました。すぐ辞めなそう、飽きずに続けられそうということにしか飛び込まないかもしれないですね。なので衝動買いとかもほとんどないです。

-自分の価値観は信じているけど、情報吸収は全開に
自分の価値観やセンスを信じています。ただ知らない事を知らないまま判断はしない、とにかく情報をインプットします。文献、外からの見方・視点、あらゆる角度から全体像を把握した上で、参考にしながら自分の考えにマッチするものを拾い上げるようにしています。多くのインプットをすることで、確証に変えていくような作業ですかね。

-憧れの人はいない
今は人事という新しいフィールドにおいて、マーケティングやブランディングの考え方が会社に必要な観点であり、不可欠だと認識しているので、そういう会話や提案ができるように、できるだけ多くを吸収しながら自分の言葉に転換できるように勉強しています。自分の生き方が結構好きなので憧れの人というのはいないです。健康でいるために激しさと緩さのバランスが大事だと思っているので角がないようにちょうどいいようにやる、を意識しています。歴史上に名を残すような人は激しい方が多いんじゃないですかね。

人生を託されている

今回はHISのスタッフ(今回は人事最高責任者に登場いただきました( ´∀`))へのインタビューなので、せっかくなので自社のことを。"HISに期待してほしいことってどんなことですか?"っと聞いてみました。

旅することは存続する。旅行業という概念は変わる可能性がありますが、旅をするためのサポートという役割は残るとは思っていますが、ビジネスの転換は必要ですね。何を求められているかをちゃんと理解できる存在であることが重要。HISに求められているのは"人生の思い出づくりを託されている"ということ。家族と行く旅、恋人と、友人と、一人で、どの旅もいろんな目的があるにしろ"想い出"が旅をすることで積み重なる。そういう人の人生を背負っている、託されている。というのを意識しながら商品開発をしたり、プロモーションをしたり、旅好きの皆様と付き合っていきたいですね。それはテクノロジーが進化しても叶わない価値観であり、余白の感情的な部分だと思っていいるので、まだまだ期待してもらっていいと思っています。

10年後、これからの未来について

-世の中の進化、注目していること
OpenAI、AI生成に興味はありますし、旅行業にはプラスになるとみています。今後より盛んになるだろうなと思うのは、ドネーションや寄付、社会的に取り残される人をなくす、社会的包摂(ソーシャル・インクルージョン)。日本に根付いてくるタイミングがくると期待しています。それを可能にしているのが暗号資産、そしてテクノロジーがもっとそういうことを可能にしていくのかなと思っています。1日1$2$で生活している何億人もの人たちがより少なくなる時代が訪れるといいなと思っています。

-新しいエネルギーにも注目
エネルギー事業に携わっていたので、マニアックになるかもしれないですが注目しているのが核融合発電。危険性がない夢の発電と言われていて、フランスでは各国連合で既にテスト運用が始まっています。この発電があると、原子力発電所に置き換わり、安全性の高いエネルギーができ、資源の奪い合いがなくなる可能性がある。ものすごい注目しています。

核融合発電とは・・ウランやプルトニウムなどの希少な放射性物質を使わずに、水素やヘリウムといった、地球上に広く存在する物質を利用することができるため、資源の枯渇問題が発生しないとされています。 また、核分裂で起こる連鎖反応がないので暴走のような深刻な事故が起こる可能性がありません。

参照:ホームメイト・リサーチ

-旅のスタイルは変わっていく?
旅の仕方は変わらないでしょうし、何のために旅をしているのか、価値観は基本は変わらないと思います。ただAIなどによって、自分たちだけで辿り着けない行き先に辿り着きやすくなったり、普通に暮らしているだけでは出くわさない情報が安易に取れるようになる。もっともっといろんなところに行けるようになる、もっと楽しく旅ができるようになるためのツールがAIかなと思っています。

旅することの意味

場所は非日常でも、旅することは日常のひとつと捉えたい。旅がない人生って考えられないですね。極端かもしれないですが、コロナ禍で人は動かないと死んでしまうのでは!?と思った方も多くいるんじゃないでしょうか。少なくとも外に出ることの大切さに気づきました。場所は非日常かもしれないですが、日常の一つ、日常を生きるためのスパイスかなと思っています。

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1.5時間にわたる取材、ありがとうございました。ほんの一部なので全生音源データを公開したいところではありますが、コンプライアンスのラインなど判断が難しいので、公開は控えたいと思います💦

"人"を通して、旅の素晴らしさが伝わると嬉しいです。もっと旅を愛する人が増えていきますように。そして世界が平和でありますように。
次回の"人"もぜひお楽しみに。

過去のインタビュー記事はこちらからご覧いただけます。

旅好きなら知らない人はいない!そんなコミュニティにしていきたいTABIFLEEEEEKでした。ではまた。

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