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旅好きの思考 "人間が本能的に求めるもの”

旅好きがあつまるコミュニティTABIFLEEEEEKのKuniです。
旅好きの思考」シリーズ第十一弾です。旅に熱中している人へ取材をし、旅に魅了されるその人の人物像も探っていきます。

取材相手は会社のスタッフ、サロンメンバー、はたまた外部の人など興味の赴くままにすすめようと思っています。どこか共感してもらえたり、発見があったり、さらに読んだら旅したくなっちゃった!と思ってもらえたら最高です。頑張ります、ぜひ最後までお読みくださいませ。

インタビュー プロファイル11 ) 石川県出身、大学から東京へ、シンガポール、タイ赴任経験後、東京在住。接客・ツアー企画・海外駐在・法人営業を経て、現在は本社経営企画本部責任者。ルーティーンは朝夜のPodcast視聴、1日1万歩、ドラマ視聴。絵(模写)がすごくお上手だったり、高校時代は金髪バンドマンの一面もあったりと掘り下げどころ満載なsegawaさん。人を楽しませたい!いい意味で「変な人」と思われたい!本心から頼られたい!と、人からの視線も気になるようですが、着飾る感じはなく自然体、裏表がない方。タイトルをつけるならば"器用で新しいもの好きなエンターテイナー"。


世界をまだ知らない時

-街の洋品店の後継ぎ息子
石川県能登半島、和倉温泉がある七尾市の商店街で洋品店を営む家の長男。漠然と、大人になったら後を継ぐんだろうなと思っていたので、具体的に何かになりたい!という職業は描いていなかったです。目立つことが好きで生徒会長、文化祭実行委員長、学園祭ではコピーバンドでギターもやりました。スポーツはバレーボール部、ボート部、空手部、空手は黒帯で国体強化選手候補、真剣に打ち込んでいましたね。この時はまだ"海外"との接点は全くなく、当時の自分にとっては遠い存在でした。

-旅といってもツーリング
石川県を初めて離れたのが大学時代。サークルなどには入らずアルバイト三昧。ドラマのエキストラバイトは面白かったなぁと今でも思い出しますよ。貯めたお金を一気に70万円のバイク購入費用につぎ込んだり、計画性がなくて思い立ったらすぐ実行してしまう、今とは真逆の行動でしたね。世界への興味、というのは石川で育った自分にとっては全く身近でもなく、周りにも旅する友人もいなかったので、"旅"といってもツーリングで関東近郊を巡ったり、石川へ帰るくらいでした。ちなみにバイクも2年くらいで飽きてしまい、売っちゃおうかなと思ったその日に19万で売ったんです、確か。今考えると行き当たりばったりでしたね。

きっかけはカナダ留学

-初めて海外の土地を踏む
初海外は大学2年の夏、カナダ・トロントへ一ヶ月の語学留学です。独自の計画ではなく、ある人に相乗りする流れでカナダへ行くことを決めたのが、世界を踏むきっかけに。今でも初海外のことは鮮明に覚えています。当時利用したのはノースウエスト航空で、二カ所ほど乗り継ぎをして目的地へ。嘘みたいですが「地球って丸いんだ」というイメージを感じました。

日本しか知らない自分が、飛行機に乗って別世界に降り立つ。海外空港では当然のように自分以外はみんな外国人。日本ではない外の世界って存在するんだ!と初めて自分の中で認識できた瞬間でした。拙い英語で一生懸命伝えようとした想い、学校でさまざまな国籍の人と出会い文化の違いを感じたこと、(当時インターネット・スマホもないので地球の歩き方をみて)初めて切符を手配してみたこと、全ての初体験が新鮮で、1つ大人になれた感覚でした。海外にいる自分って国外に出ていない日本人よりすごいんじゃない?っていう少し優越感にも似た感情を持ちましたね。

その後も大学時代はカナダ・アメリカを旅しましたが、旅好きと言えるまでではなかったと思います。今思えば、時間と体力があった学生時代にヨーロッパやアジアを鉄道で周遊したりしておけばよかったなぁという気持ちです。

-思い出の地で挙式
実は初海外へ行くきっかけを作ってくれたのが当時の恋人で、今の妻です。カナダトロント留学中もモントリオールへ行ったり、近隣の街へ旅行したり、帰国後もスノーボードのデビューはウィスラーでしたい!と一人旅をしたり、何かと縁があるカナダなんです。ということで思い出のカナダ・ウィスラーで雪が降りしきる中、ロッジ風の教会で2人だけの式を挙げました。(なんてロマンチック〜( ´∀`)) 宿も決めずゲリラに近い感じでで行ったので宿泊予約に苦戦しましたが、フォーシンズンズバンクーバーでなんとか部屋がとれ、満喫できた記憶がすごく残っています。カナダは自分にとってやっぱり特別、思い出の地です。

ウィスラー

日本の常識は通用しない

シンガポール2年、バンコク1年の駐在はカルチャーショックで苦しさが楽しさを超えてしまった時期もありました。働き方が日本とは全く違う。ストイックさこそ正義、プライベートより会社に尽くすのが美徳のような当時の日本人特有の働き方は全く理解を得られなかったですね。セルフコントロールしながら、緩急のバランスをとり、全体を引き上げるにはどうしたらいいか、試行錯誤しました。

ローカルスタッフと打ち解けるまで最初は苦戦したのですが、持ち前のエンターテインメント精神が救ってくれました。タイミングよく開催された忘年会で一発大勝負。日本人といえばと考えて侍スタイルで、浴衣に刀(刀はなかったので歯ブラシを刀に見立て)登場ー!と演出してみたところ大ウケしました。危機をチャンスに、芸は身を助く、そういう言葉がこのシーンではぴったりでした。一気に心の距離が縮まり海外生活も楽しくなっていきましたね。

これから、こんな旅をしたい

-仕事じゃないハワイ旅をしたい
ハワイは10回以上も行っているのですが、そのすべてが業務での渡航。次は家族といっしょに水着を持ってプライベートハワイを満喫したいです。まずはオアフ島。そしてラナイ島は、手付かずの自然が素晴らしかったので、また行きたいですね。

-今、旅したいのは
夏休みはベトナム・ダナンに行きます。前に行ったのが10年前、そこから経済発展が目覚ましいと聞いているので、どう進化したのか目で見たいですね。価格的にもリーズナブルに行けそうなので選びました。楽しみです。

もう少し歳を重ねたら、文化・歴史があるヨーロッパを時間をかけて鉄道で巡りたい。計画はそこまで立てず緩く行きたいですね。先日オンラインツアーでケニアからのサファリ生中継を観て、実際にアフリカへも行きたいなという思いも湧いています。

時間と体力はお金では買えないので、学生のうちになるべく世界を見ておくと損はしないよ、と今の学生の皆さんには伝えたいですね。

-世界一周しながら暮らしたい
自分がやりたい旅の理想型は、世界を旅しながら生活すること。ご飯を食べて寝るだけでも非日常の連続で楽しいだろうなと想像しますね。子供も成人したのであとは夫婦の生活。お互いに生きたいように生き、住みたいところに住めたらいいなと思っています。まずは二重生活しながら、週末はどちらかで過ごすようなスタイルで始めたいですね。都会に住んで長いのですが、田舎が好きなので、自分で野菜を作って自給自足するような、自然と向き合う生活にも憧れています。

 ・・・


さてここまでは旅のお話でしたが、さらに取材は続きます。オタク最強時代!日本と海外で"オタク"の認識のズレがあると思いますが、ここではオタクは薄く広くではなく一点深く愛する人と定義します。旅の他に熱量高く語りたいもの、どんな人を好きで、どんな哲学を持っているのか聞いていきます。どうぞお付き合いください。

世の中で流行っているものは一度は触る

「新しいものを求めてインプットの網を広く高く持っているので、世の中で流行っているものは1回覗いてみて、自分で理解したい。オタクまで1つを深掘りすることはないです。広く浅く情報を早く知っていたい、広めたいという欲求です。」と語ってくださいました。可処分時間を何に使うか、掘り下げて聞いてみたところ、ポイ活・投資・サ活・ソロキャン・お笑い・海外配信(NetFlixやAmazonPrime)・人間観察・・・おぉ、むしろ情報収集オタクでしょうか。意外と浅くもなさそうですが多趣味ですねぇ。さて、全部はご紹介できないのでおもしろい!と思ったポイントを記事にさせていただきます。

-日常をイベント化、ちょっとでも楽しく
まずポイ活。実際のポイ活もしますが、もう少し広くとらえると、いかにしてお得をGETできるかという点にこだわりをもっています。といっても倹約ではなく、自分のマーケティング力を試して楽しむ事。例えば玉ねぎ1つ買うのにも複数のスーパーを比較し、いかに効率よくロスなく短時間で買えるかを一人ゲームのように楽しんでいます。計画を立てて実行することに燃える性格なのかもしれないですね。もう1つ理解されないかもしれない習慣は、飛行機で機内食を食べ終わった後、トレー上をどれだけ綺麗に、そしてコンパクトに片づけられるか(銀色の蓋とかをぐちゃぐちゃってしないような)。これは機内で何回か訪れるイベントとして楽しいんですよね。

投資(日本株・アメリカ株・投資信託・暗号資産)は資産形成なのでポイ活とは目的が違いますが、もっと早くやっておけばよかったと思うので、娘2人には教えています。せっかくならお得に生きていきたいですよね。

-妄想で一人遊び。ボーッとしている時間がない
常に面白い・新しい情報を探しているので、言われてみればボーッとしていることってないかもしれないです。全ての行動の先は情報収集の場になっているのかもしれない。電車やサウナでも人間観察をします。例えば電車に乗っていたら「この人なんの職業でしょうクイズ」が脳内で繰り広げられる。読んでいる本、容姿から職業を想像し、特に正解がもらえるわけではないのですが妄想する。退屈な時がないですね。日常さえも楽しく、そんな感じで生きているから趣味が多いのかもしれないです。面白いものを常に探していたいです。

-危機管理意識が相当高い
仕事で鍛えられた部分が大きいですが、常に危機管理意識を持って行動しています。警戒しながら過ごす、生活でいうと例えば信号待ちで立っている位置に万が一車が突っ込んできたら回避できないから場所を変える、など。リスクの可能性を炙り出して、理論的に回避する。こう聞くと理論的でめんどくさいやつだと思われるかもしれないのですが・・。

海は好きなのですが、スキューバダイビングはしたいと思わないんですよね。底が見えない、先が見えない、その先に何が潜んでいるかわからないみたいな世界はちょっと怖いです。ダイビングは難しいですがシュノーケリングならOKです。でも、いつかはスカイダイビングはやりたいと思っています。

-今日一日を楽しく、後悔しない生き方をしたい
ワークライフバランスという言葉がありますが、全てLifeで、Lifeの中に一部Workがあるという意識を持っています。生きている以上は楽しみたい、知識も蓄えていた方がいいから学ぶ。特にWorkを切り分けた脳・体の動かし方はしていないです。年齢を重ねるにつれ、大切にすること、何のために働く?という目的は変わってきました。人生100年時代だとしても、もうすぐ折り返し。将来の方が短くなると思うと、"残りの時間"の使い方を意識するようになりましたね。"死ぬまでにやりたいこと"をリストアップはしていないですが、やりたいと思うことはやる、食べたいものを食べる、お金も使っていかないと、と思うと時間の使い方も変わってくるのかなと最近は思っています。

何のために働くんだろう?と考えてみると・・・
20代=お金、生きるために働く
30代=自分をステップアップさせるために働く
40代=人の為、一緒に働くメンバーが幸せになるように働く
50代=何かしらの形で足跡を残せるように働く

私のポリシー

-知らないことを知らないままにしておくのはよくない
知らない言葉を聞いたら、すぐGoogle検索をする習慣があります。意味をちゃんと理解しないで言葉を使うのは好きではないですね。普段の主な情報源は日経デジタル、NHKニュース、Podcastの投資系チャンネル。ネット記事は信用せず、SNSからもほぼ情報は取らないです。書籍は図書館で経済系など仕事に応用できるようなタイトルを手に取ることはありますが、特に愛読書はないですね。フィクションだと大沢在昌さん、東野圭吾さんの作品が好きです。

大沢在昌さん公式ホームページ
東野圭吾さん公式X(旧Twitter)

-お金がなくてもできること、を増やしたい
「お金がたくさんあれば大抵のことはできる。一方、お金は持ったら持ったでこんなもんか。なかったら欲しいけど、あっても散財するわけでもない。人間何が大事なんだろうって考えた時に、お金ではできないことをできるような人になるのがいいのかな。そういう教育をしたい。」というような内容をとある投資家さんから聞いて、なるほどと思ったんです。

お金や地位がなくても人が集まってくる、無人島でもサバイブできるような、人間として甲斐性があるような能力やスキルを持ってる人、人間として尊敬され頼りたくなるような人っていいですよね。最近は自分に関わる人に幸せになってほしい。一緒に働けてよかったです!が今自分にとって一番の褒め言葉なので、そう思ってもらう為にはどういう行動をしたり、知識を持っていた方がいいのか、より考えるようになりました。

-人生なんとかなるさ、精神
法は犯さない、人に迷惑をかけない範囲で、ある程度自由に、多少枠をはみ出してもいいんじゃないか、と最近は思っています。自分の気持ちには正直に生きた方がいいんだろうな。浮き沈みもなく、楽観主義者ですが、計画は結構立てたい(リスク回避したいので)。自分をよく見せようというモチベーションはないですが、普通と思われたらつまらない。やっぱり楽しい人、いい意味で変わってる人と思われたいので、ちょっと変な行動はしたい、でも常識の範囲内で、という感じですね。

-世の中をよくしたい気持ち
世界を変えたい!とか大それたことではないんですが、割とルーティーンのように”ホワイトクレーマー”をやっています。納得しないものをそのままにせず、消費者の声として伝えて改善要求する。変な正義感かもしれないですが、少しでも世の中が良くなるといいなと思っています。対応が素晴らしい企業はやはりいい会社だなと思いますし、今度利用される方が自分の意見によって改善されてハッピーになったらいいなと思っています。(企業にとってはありがたい御客様ですね!!)

夢?やってみたいことがあるんです。

"芸能界"で働きたいんです。と言っても演者じゃないですよ、そこそこ忙しい人のマネージャー・裏方として段取りやスケジュール管理を完璧に裏で仕切りたい。大変だけど楽しそうですし、意外といい仕事すると思うんですよね( ´∀`)。もう1つは日本中を飛び回る仕事、例えば百貨店のバイヤーさんのように。いろんなものを食べて、みて、移動が全く苦じゃなく新しいことが好きなのでやってみたい。あくまでどちらも妄想ですけどね。日々同じだとやっぱり退屈になるので、旅と仕事が共存しているような生き方・職業って羨ましいな。

"旅"に携わるものとしての役割

今回はHISのスタッフ(今回は執行役員に登場いただきました( ´∀`))へのインタビューなので、せっかくなので自社のことを。"親友にすすめたくなるようなコンテンツやサービスってありますか?"っと聞いてみました。

"旅"の意義ってなんだろうって考えるのですが、目指すのは相互理解だと思
います。お互いが(文化や人を)好きになって、争いがなくなるというのが大事だと思っています。国境を越えたコミュニケーションのお手伝いができる(渡航先のいいところを見ていただいたり、日本のことを知っていただくというのも自助努力でできる)仕事は他にはなかなかないんですよね。

特定のサービスではないですが、相互理解を促進するためのビジネス展開というのは、旅行商品に限らず、今後も期待してもらいたいと思っています。

10年後、これからの未来について

-世の中の進化、注目していること
ChatGPTやThreadsなど目に入ってくるものはとりあえずは使ってみて、ビジネスにどう取り入れられるか、仕事に絡めた視点で見ることが多いですね。10年後、20年後空飛ぶ車が当たり前になるような未来が来るのかなと想像はしますが切望をしているような気持ちはないですね。自分の近い存在としてはみていないです。

消費者として、身近なところではANA(全日本空輸)のDX(デジタルトランスフォーメーション)化はどんどん進化していてすごいなと思いますし、焦りも感じますね。ワンストップのサービスという文脈ではAmazonも素晴らしい。たしかAmazonの企業理念は、「地球上で最もお客様を大切にする企業を目指している」だったと思います。一見きれいごとのように見えますが、そのきれいごとを本当に実現しようと日々変化していることを、消費者としてすごく感じます。そうなるとファンも増えていきますよね。

旅することの意味

衣食住とは違いますが、芸術・文化がなくならないように、"旅"もなくならない。それは人間の中で欲するところ、本能的に求めるものだからかなと思っています。"want to 〇〇" 旅にはwantsが詰まっていますよね。見たことがないものをみたい、食べたことがないものを食べたい、刺激を受けたい、変化のきっかけが欲しい。いろんな欲求(=wants)を満たせるのが人間は楽しいのでしょうか。人類の歴史は600万年の進化史でみれば殆ど狩猟採集時代と言われてますよね。求める場所へ移動し、お金では得られない"何か"を狩して家に戻るという習慣・マインドが刻まれているのかな。旅することの意味はこれ!と定義できないのも旅の面白さですね。

・・・

約2時間にわたる取材、ありがとうございました。ほんの一部なので全生音源データを公開したいところではありますが、少しですが記事を読んでいただいて、この人に会いたい!と思っていただけたなら嬉しいです( ´∀`)。

"人"を通して、旅の素晴らしさが伝わると嬉しいです。もっと旅を愛する人が増えていきますように。そして世界が平和でありますように。
次回の"人"もぜひお楽しみに。

過去のインタビュー記事はこちらからご覧いただけます。

旅好きなら知らない人はいない!そんなコミュニティにしていきたいTABIFLEEEEEKでした。ではまた。

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