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【学級開きから気を付けておきたい】友達とぶつかることの大切さ

今回は、友達同士で喧嘩したり、意見の衝突があったりすることについて書いていきたいと思います。

学級の初期の指導にも生かせることがあると思いますので、ぜひご一読ください。

友達とけんかせず、仲良く過ごしましょうと指導して、いくら配慮をしていても、友達同士で衝突していまうことはあるものだと私は思います。

避けられない、もしくは起きうることが想定されるのであれば、その機会をよりよい学びの場にコーディネートしてあげることが私たちにできることなのではないでしょうか。

子どもたちは、自然発生的ともいえる友達との喧嘩や意見の衝突で私たちが思っている以上に沢山のことを経験するのではないかと思います。

その経験をより実りあるものにして、友達同士で意見を交わすことや時に感情をぶつけ合うことが自分にとっても相手にとっても価値のあるものだと感じてほしいと私は考えています。

とりわけ、日本では、相手の気持ちを忖度して、衝突しないようにすることが好まれる傾向にあるように思いますが、そうした現状だからこそ、私は、小学生くらいの論理的な思考ができるようになる頃から、友達と意見を交わし、互いに分かりあったり、折り合いを付けたりする経験を積むことがとても有意義だと思っています。

さて、ただ喧嘩をさせるだけでは、芸がないと思いますので、それに対する私の指導について書いておきたいと思います。

私も普段から、喧嘩にならないようにするために、「このくらいだったら、~といってあげよう」「相手が~な状態だったら、~してみよう」といった具合に、簡単なロールプレイングをしたり、小話をしたりして、予防策を子どもが講じられるように指導をしています。

ですが、それでも衝突が起き得ます。

ですから、それにプラスして、対処法についても学年に応じて、学期のはじめやことが起きそうな時期を見計らって、あらかじめ伝えています。

なにもそこまでしなくてもと思うかもしれませんが、子ども同士のトラブルを放置していても自然回復しないケースが増えているのは、みなさんもご存知の所だと思います。

喧嘩したままになっていたり、いじめなどの重大案件につながったり、保護者同士のトラブルに発展してしまったりと、放置しておくとマイナス面は枚挙にいとまがないくらいだと私は思っています。知らずに放置しても、知っていて放置しても子どもたち同士共倒れになってしまうことも多々あります。

ともだおれ

これは良いこととは言えないでしょう。

よって、子どもたちの現状を可能な限り把握して、対策をこうじることが不可欠だと考えています。

私が事前に伝えておくことは、これから書く4点ですが、その前提として、

・クラスで普段から互いに気持ちよく生活できるようにしていくようにしようと指導していること。
・相手は自分の思うように、都合よく動いてくれるわけではないということの共通理解をしていること。
・先生は、トラブルがあっても自分達で解決できるように見守ったり、必要最低限と思われることしかしたりしないこと。

の3点があります。

では、事前に伝える4つのことについて書いていきます。

①友達同士、仲良しでもぶつかることがあるということ。

②ぶつかることで、相手をもっとよく知れるし、相手を知ると自分も成長できるということ。

③意見がぶつかったり、喧嘩してしまったりしたら、一呼吸おいて、互いに「これからどうしたいか」について落ち着いて話し合うこと。必要に応じて先生や友達が仲介するということ。

④ひどいこと(人格を傷つけたり、安全を脅かしたりすること)を言ってしまった場合や言いすぎたなと感じる場合は、謝ること。ただし、ひどいことを言われた場合以外は、相手が謝らなくてもOKと考えておくようにすること。

③と④に関しては、追加で説明をします。

③については、話をする時に、簡単なロールプレイングをしてどのように、仲介するかを見せたり、体験させたりして、子どもたちにもできるようになってほしいことを伝えます。(これから生活していく上でとても大切なスキルとなるため)

また、自分が仲介される側になったときに、このような手続きを踏むのだと先に知っておくと、いざその状況になったときに、行動しやすくなると私は思うので、そうしています。

④については、前提にあるように人によって感覚が違うため、ひどいことを言った時以外(単なる意見の衝突などの場合)、謝ることを強制するのはちょっといきすぎかなと私が考えているからです。

賛否両論あると思いますが、大抵の子は、相手を嫌な気持ちにさせたことについては謝っています。

ただし、意見そのものについては、謝る必要がないことがしばしば見受けられるため、このような事前指導を行っています。

これは、意見を主張することが悪いことではないということと、主張の仕方やその後の対応が大切だということを学んでもらうために大切にしていることです。

以上、長くなりましたが、友達とぶつかることの対策について書きました。

改めて、書きますが、友達とぶつかる経験を発達に合わせて、積んでいくことはとても大切なことだと私は思います。

ちょっとした友達との衝突を嫌な気持ちを増幅するようなトラブルにしてしまうか、良い経験にするかは、周りの人や環境にかなり左右されると思います。

ですから、学級が始まるときから、このようなことを意識して事前指導や情報収集を怠らないことが大切だと私は考えています。

トラブルを取り除くのではなく、そのトラブルとどう向き合い、どう乗り越えるかを経験し、力を獲得させていくことが学校で指導するとても大切なことだと思います。

友達との衝突は、子どもたちが生活していく上でとても大切なことを学ぶ絶好の機会だと思います。

ぜひ、しっかりと準備をして、良い経験を積ませていきたいものだと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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