【指導に生かせる】事実と意見の違い
子どもを相手に話をする際には、大人と話をする時以上に、事実と意見をはっきりさせて話すことが大切になると思います。
以前、事実をもとに話をするで、事実を根拠にして話すということを記事に書きましたが、その際にも、この事実と意見をはっきりさせるということはとても大切になってきます。
なぜ、大切かはとてもシンプルで、
子どもは、事実も意見もあまりはっきりと区別して聞いていないことが多い
と考えられるからです。
どちらも、「先生がいっていたこと」「先生がいったこと」という枠組みで捉えていることが多々あります。
ですので、事実と意見をはっきりさせながら話をしてあげると相手の思考もすっきりするのではないかと思います。
事実と意見をはっきりさせるポイントは、2つ
1 事実は確認するように話す
「~をしていた。」「~という様子が見えた」「~だった」という具合に、事実を確認するように話してみます。
発達が十分でない学年については、出来事について話すことを確認した上で、会話をしていってもよいかもしれません。
どのような場合においても、事実と意見を合わせて話をしすぎず、事実についての会話文では、自分の意見は述べずに、事実の確認のみにしておくと分かり易くなると思います。
2 意見はアイメッセージを用いて話す
よく一般論なのか、意見なのか、分からなくなっている子がいるのを耳にします。
そこで、意見の場合は、「私は~と思う。」といった類の言葉を用いて、一般論や事実との差別化をしっかりと図ることが大切になってくると思います。
「~だね」というセリフと「私は~だと思う。」というセリフを比べてみれば、そのセリフから受ける印象が大分異なることは容易に想像できると思います。
子どもの場合、文脈より気持ちが優位になっていることが予想されるため、その違いがよりダイレクトに感情や言葉の理解に影響を与えると思います。
そのため、アイメッセージを用いて、柔らかくあくまでも一個人としての意見であることを強調しながら、相手を配慮した声をかけることが大切なのではないかと思います。
事実と意見をはっきりとさせる話し方をしていくと子どもたちにもその話し方のスキルは伝わっていきます。
よく学年末が近づくにつれて、教師の分身か?と思うような話し方をする子が出てきますが、そういったように影響を受けやすい感受性豊かな子ほど、こうしたスキルは習得しやすい傾向にあると思います。
日常会話からそこまで意識する必要はないように思いますが、任意のタイミングで、こうした会話のスキルを発揮できるように力を付けておくことはとても有益なことだと私は思っています。
声掛け等の会話を通して、子どもたちの気持ちに良い影響を与えたり、より良い会話の力を培ったりするためにも、ぜひ、事実と意見の区別について改めて意識してみてください。
今回もお読みいただきありがとうございました。
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