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自家製あずきを使った南瓜のいとこ煮

12月の行事というとクリスマスに注目されがち。

それと、忘年会と年越しそばですよね。

しかし、現代人に忘れがちな「冬至」も12月の行事の一つです。

冬至と言えば一年の中で日照時間が一番短い日です。

そう聞くと、ちょっとネガティブなイメージがあるかもしれませんが、一番日照時間が短いということは、これから日照時間が長くなるという見方も出来ます。

冬の七草には次のものがあります。

  • 南瓜(なんきん)

  • 人参(にんじん)

  • 蓮根(れんこん)

  • 金柑(きんかん)

  • 銀杏(ぎんなん)

  • 寒天(かんてん)

  • うどん(うんどん)

どれも「ん」で終わる食品ですよね?

この五十音順で最後の「ん」が付くものを食べることによって、これから運気が上昇すると言う意味で、これらの食べ物を食べる習慣が生まれたと言われています。


冬至に食べる「南瓜のいとこ煮」と言えば、南瓜とあずきを一緒に煮た料理ですよね?

「いとこ煮」は元々郷土料理であり、発祥した地域によって内容が異なります。

南瓜と小豆を煮るいとこ煮は奈良県で発祥したものです。

何故、いとこかというと?

具材を次々と加えて入れて煮ることから「追い追い煮る」に因んで「甥々煮る」という言い伝えもあれば、具材を別々に煮ることから「銘々煮る」ことに因んで「銘々煮る」ということが由来となっているものもあります。

甥や姪という言葉が使われたことによって「いとこ煮」になったのではないかと??


小豆は圧力鍋で30分程煮ます。
小豆250gに対して5g程度の塩を加えた状態で火にかけます。
普段、小豆を煮る時は塩のみで味付けしますが、今回は黒糖を加えて煮ました。
黒糖の分量は綿密に計ったわけではありませんが、50~60g程入れました。
黒糖は圧が抜けてから加え、鍋全体を揺らすように行き渡らせます。
南瓜の煮物料理は醤油や砂糖、みりんなどを加えて煮込むのが一般的ですが…
南瓜そのものに甘味があるので、煮込むと南瓜本来の甘味が失われて勿体ない。
調味料は使わずに蒸すと、南瓜そのものの甘さを味わえます。
蒸しあがった南瓜を小豆に絡めても良いし、南瓜を盛り付けた上から小豆をかけても良い。
出来上がり

南瓜は甘くてホクホクと仕上がっているものもあれば、甘味がなく水っぽいものもあるので、これは運次第です。

が、甘味のある南瓜だったのでラッキーでした☆


冬至の時期に南瓜を食べることは、これからもっと寒くなる季節に備えると言う意味で理に適っています。

南瓜の色素はプロビタミンAによるものです。

このプロビタミンAが、皮膚や粘膜を強化してウィルスによる感染から守ります。

その為、昔から南瓜を食べると風邪を引かないと言われてきました。

小豆は、「赤い色」が邪気を払うという言い伝えがあります。

小豆に含まれるビタミンB2は、粘膜を生成する働きがあり、口内炎や皮膚の荒れから守ってくれます。

そして、小豆に含まれるサポニンは、冷えの原因となる水分を排出させる作用があります。

また、カリウムも豊富なので体内の余分なナトリウムを排出し、血流を促して身体を温めることに寄与しています。

それなので、当時の時期に南瓜のいとこ煮を食べることは理に適っています。


しかし、小豆といっても、白砂糖が使われたものは小豆の健康効果を台無しにしてしまいます。

白砂糖の害は数多くあります。

小豆にはビタミンB群が含まれるものの、白砂糖によってビタミンB群を大量消費するので、エネルギー代謝が充分に行われません。

南瓜も小豆も食物繊維やレジスタントスターチが含まれているので、白砂糖を使わなければ便秘の解消に有益です。

白砂糖を使えば、腸内環境の悪化や炎症に繋がります。

それなので、南瓜のいとこ煮を作る時に、安易に缶詰の小豆を使ったところで十分な健康効果に期待がないのです。

甘さがどうしても欲しいのであれば、甜菜糖や黒糖、きび砂糖といった精白されていないものを使いましょう。


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