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営業って本当に大変な仕事なの?

 今回は、営業職にフォーカスをあてて記事を書きます。一つ前の記事で取り上げましたが、私は今年の4月に転職をし、新天地で絶賛研修中です。(無事、営業職で配属になりました。)

 新しい職場では、配属予定部署以外でも研修をするのですが、その先々で自分が営業であることを哀れに思われることがあり、居ても立ってもいられず、今回の記事を書くことにしました。アジェンダは下記の通りです。

【1】はじめに

  「営業」と聞くと何を想像しますか。


「営業って、数字(ノルマ)追いかけなきゃいけないし大変そう。」 
「営業は、体育会系って感じ。」
「コミュニケーション能力が高い人が多いイメージ。」


 自分が営業職であることを相手に伝えると、必ずと言っていいほど返される言葉が上の3つです。なので、皆さんが想像した内容はおそらく上の3つのどこかに集約されたのではないでしょうか。

 前職では、人材領域で営業職を3年間勤めてきました。また、次の職場も(絶賛研修中ではありますが)、営業職での配属予定になっています。
なので今回は、今までの経験則をもとに「営業職」関して記事を書きますが、ここで1点だけ補足をすると、あくまでも個人談であり、すべての営業職に該当しないケースもありますので、その点はご了承ください。


【2】営業職って、なに?

 そもそも、「営業」と一言でまとめていますが、更に細かく分類することができます。下に簡単にまとめてみました。

<顧客>
①個人営業:いわゆる、toC。一般消費者や個人事業主が対象。
②法人営業:いわゆる、toB。民間企業や財団法人などが対象。

<商材>
①有形営業:素材(部品や紙など)、あるいは製品(車や家)を売る。
②無形営業:上記以外、すなわちサービスや提案を行う。

<営業スタイル>
①新規営業:お客さんを新規市場より開拓するスタイル。
②既存営業:すでに取引ある顧客に対して深耕するスタイル。

 このように大きく3つに分類をすることができます。営業は、分類によって営業手法や専門知識が異なるため、まずはその点を理解することが大切です。
 いわゆる「体育会系」と揶揄されるのは、新規営業かと思います。新規営業は、日々テレアポや飛び込みをしながら新規顧客獲得をします。「アプローチ数」が大切になるので、体力勝負にもなりますし、お客さんから断られるリスクも高いため、強いハートが必要です。故に体育会系で心も体もタフに鍛えられた人が多く在籍しているので、そのようなイメージにもつながっているのではないでしょうか。
 一方で、既存営業はすでに取引のあるお客様を中心にしているので、顧客のニーズをいち早くキャッチし、適確にアプローチをすることが大切です。多くの既存営業担当は、顧客と会議を重ねて、何が必要とされているのかを見極める動きを日々している事が多いです。前者と比較すると、すでに関係性が築けているので、相手の本音を見抜く力が何よりも重要で前者と比較し「質」が重要視される事が多いです。
 すなわち、営業と一口で言っても営業スタイルが異なることが多いです。現に私も異業界の営業職に転職をして、そのことを実感しています。例えば、前職は無形営業でしたが、今は有形営業に変わりました。無形営業は、提案幅が広いゆえに自由さがある一方、競合他社との違いを作る難しさもありました。今はある程度製品の縛りがあるため、その点は容易かもしれません。このように、自社や相手の営業や目指している営業がどの位置に属しているのかを理解するだけでも、ぐんと理解度が深まると思います。

【3】果たして営業職は最悪なのか

 ここまで話が大きくなってしまい恐縮ですが、本題に入りたいと思います。単刀直入に言うと、営業職は最高です。こんなに楽しい仕事はないのではないかと、私は考えています。
 営業の面白い点は、人と関われることではないでしょうか。特に「人々の役に立っている」と最も実感ができるのは営業の醍醐味だと思います。顧客が目当てのものが明確に分かっていて、自分たちのもとに訪れることもありますが、このケースは意外と稀です。大抵は漠然とした悩みを抱えて来る(待っている)ことのほうが多いです。それを会話を通じながら、自分なりに解釈を重ねて、自分たちのサービスや製品を提案をしていくプロセスは面白いと思います。さらには、自分の提案によって顧客が納得してくれた時は、感無量でしょう。また営業は、コミュニケーション能力が高そうなイメージを持たれやすいと触れましたが、これはイメージ通り必要になるのではないでしょうか。ただ誤解してほしくないのは、決して喋りが得意な人でなければいけないのではなく、傾聴力が得意な人も活躍できるということです。むしろ、傾聴力がなければ相手のニーズを引き出すことができないので、大事な能力になります。
 さらには、ノルマについても触れますと、大抵の営業はノルマはついてまわります。ただ、ドラマでよく見る「契約をとってくるまで帰ってくるな!」というやりとりは、私自身見たことがないです。(たしかに、昭和の時代にはよくあったのかもしれませんが。)つまり、今は無茶な数字が建てられるとは少ないと思います。むしろ無茶な数字をたててしまうと、予算や生産などその他の数字にも狂いが出てしまうため、基本的な動きをすればこなせる数字になっていることが多いです。強いて言うならば、企業によっては、インセンティブ制度を設けている場合があります。営業がノルマ以上の成果を発揮し、それを還元する仕組みづくりのため、営業が高い成果を出している(出そうとしている)人が多く在籍している可能性はあります。
 ここまで営業の実情を話してきましたが、私個人の話をさせていただくと、営業は本当に天職だと思っています。どちらかといえばおせっかいな性格な私は、顧客の話を聞きながらあれやこれやと面倒を見るのは楽しいです。この過程を例えるなら、ジグソーパズルが近いかと思います。とあるピースを探している顧客に対して、「上は凸か?」「どんな色合いなのか?」などと質問を投げかけながらピースを探していくのです。最後の1ピースをはめられたとき、皆さんが嬉しいように、私も達成感を最も感じています。さらには時として、顧客と一緒に完成の喜びを分かち合うこともあります。一方で、ぴったりはまるピースがないことも0ではないです。その時は、顧客の要望に応えられず残念に思いますが、それを社内のサービス/製品開発に活かすことができるので、これもある種営業の醍醐味です。営業という職業が、社内外のハブとして機能できるので、貢献していると感じます。


【4】おわりに

 ここまでお付き合いいただきありがとうございました。きっかけは営業に対する誤解を解きたいという気持ちからでした。ここまでなんとか筆を走らせましたが、文章をまとめている中で改めて自分自身の仕事に誇りを持つことができました。もし、この記事を読んで共感をしていただけたら、これから営業の人に「大変だね」ではなく「楽しそう」と声をかけてください。冒頭でも触れましたが、「営業をしているよ」と周囲に伝えると、女性もあることが重なり、哀れに思われることが多いです。決して皆さんが馬鹿にしているわけではないと心得ているつもりですが、心のどこかで傷ついている自分がいます。(私だけでないと思いますが)多くの営業は、自分の仕事に誇りを持っているはずです。ネガティブなイメージが先行しやすいかと思いますが、決して自分の仕事が嫌でないはずですので「仕事どう?楽しい?」とカジュアルに聞いてほしいです。
 また、正直この職種だから優っているだとか、劣っているということはないです。どの職業、職種にも役割があって、それを懸命にこなしている人がいて、その人達なしでは会社や社会は成り立たないです。営業だけでなくすべての職業、職種に繋がる話ですので自分の戒めも込めて。
 すべての仕事に幸多からんことを祈っています。

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