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転職して鬱になったはなし

よくあるある話です。

大学を卒業してとある公共機関に就職。
3年そこで働いてから転職。
その転職先で上手くいかなくて鬱になる。
その後親会社に転籍になったり紆余曲折があったのだがそれは本旨ではないのでスルー。
なぜ鬱になったの?
というのが今回の本旨。


まずは当時自分が感じていたストレスを列挙してみる。

・お金の面
年収は転職前と比較して50万以上下がった。
この点に関しては入社前に「年収は?手取りは?」など細かく聞いていたのだが「普通程度にはもらえるよ」と言っていたのを信じて入社したら大幅ダウンで愕然とした。
転職に伴い一人暮らしを開始したので、事前に手取りから家賃の事などを計算していたのだが、あてが外れて相当ショックだった。
毎月キツく、前職で作っていた貯金を完全に使いつぶしてしまった。
「金がない」当時はこれが一番のストレスだった。

・人間関係
意外とここは良好だった。
変な人も居らず、割と仲良くやっていた。
ただ自分が20年ぶりの新入社員で扱いや特に教育の面で
「なにしたら良いかわからない」という風になっているのは感じた。

・仕事面
お金の次がこれ。
上でも書いたが20年ぶりの新入社員という事でだれも教育などやったことなくその面で言うなら「腫物あつかい」だったと思う。
少人数でツーカーに近い状態で仕事をしていたところに自分が入ってきた。けれどだれも教育なんてやったことがないから何も出来ず、「まぁ上手い事やって」と言われる程度だった。
だれも指示も指導も出来ずほっぽっておかれ、何をしていいのか分からなくだんだん不安になった。


もっと具体的にどんなストレスだったのか?

・お金に関して
まず根本的に今までと同じくらいの年収がもらえると仮定していたから非常にショックだったし裏切られたと感じた。
面接の段階でかなりストレートに「今これくらいもらっています、どれだけもらえますか?」と問い「一般程度には」と回答されて現状維持くらいだと考えていたが全く想定と違った。
また単純に給料が安い事によって日々の生活に余裕がなく、貯金がなくなり、毎月カード払いで乗り越えていたことがストレスだった。
→「年収について話と違う、裏切られた」「カード払いの綱渡りの生活が不安」がストレス。

・人間関係に関して
ここはやっぱりあんまり不満はなかった。自分の年代が大分若いということもあり可愛がってもらえた部分もあると思う。
けどそれだけに不満を伝えにくかったとも思う。
→「人間的には好きだけど、その行為に不満がある、それを伝えられない」
がストレス。

・仕事に関して
指示も指導もないからなにしていいか分からない。
手探りで五里霧中の中を歩いているような感じがした。
営業をもっとやってほしいような事をやんわりと伝えられたがその他の事務と経理でほぼ手一杯だった。
普通の事務職がどこまでやるのかは知らないが、伝票の入力から締め作業、請求書関係、受注発注業務、月次資料(PL、BS)まで、小さな組織だが下から上まで社内の業務はすべて行っていた(ぶっちゃけコンプラ的にアレなんだと思うけど・・・)
「これにプラス営業は無理ですよ」といったが具体的に対策を打ってもらえる訳でもなかった。
「事務は全部残業で片づけるんで、それなら営業できますよ」とも言ったが「残業はしないでくれ」「じゃあむりです」と。
また内心もっと営業をやらねばという焦りもあったけれど、とても単純に「営業よくわからない、怖い」という恐れもあった。こっちの方が比重大きかった。
→「社内業務が多いのに営業をやれと言われる」「営業をしなくてはいけないと焦っているが苦手意識がある」がストレス。


以上の様なストレスを一年目から感じており、常に焦っていて追い詰められる様な感覚があった。この時点で鬱だったんじゃないかと思う。
多少仕事に慣れてくると症状は軽くなったりしたが、依然として鬱々としていた。
自分を励ますつもりで「これくらいのこと」と言い聞かせたりもしていたがかえってそれが自分を追い詰めたのかもしれない。
またこういうストレスを吐き出せる先もなくすべて飲み込んでいた「これくらいのこと」と。


最終的にこの会社を辞めるころにはかなり精神的に追い詰められていて相当攻撃的になっていた記憶がある。
どうでもいい事に目くじらを立てて批判的にだったり、ネットや街中で見た自分とは関係ない出来事に「不正義だ!!」と憤っていた記憶がある。
憤っていただけで何もしないんだけど、色んな事に対して「許せない!!!」と感じてしまってすごくドロドロした精神状態だったと思う。


そのストレスに対処したか?解決しようとしたか?

・お金に関して
給与への不満はちょこちょこ伝えていた、面接で聞いていた話と違う、残業代も稼げないと。
けれど何か変えてくれるわけでもなく仕事だけが増えていった。
それが徐々に諦めになり、絶望感になった。いくら言っても変わらないんだと。
→不満を明確に何度も伝えた。これは良かった。ストレスの対象に対して意思表示が出来ていた。
けれど改善されないことがより一層のストレスを生んだ。


・人間関係に関して
言いたいことがあっても言えず、ずっとモヤモヤしていた。
最終的に「こんなに不満に思っているのに何で分からないんだ!」
と憤っていた。具体的に行動を起こすわけでもなくただただストレスを貯めてそれに気が付いてくれないことに対してさらにストレスを深めていた。
→何もできていなかった、意思表示もできていない。
ただ「分からないの??察してくれよ!」と憤っていた。


・仕事に関して
ある程度は問題点を伝えられていた「営業やってる時間無いよ」と。
けれど改善されず、「もう知らんわ」と諦めモードだった。
けれどもうひとつの「営業よく分からない、不安」という点に関しては全く言い出せずにいた。それをいう事自体をプライドが許さないという面もあった。やらなくてはと思いつつ怖くて避けていた。
→出来たことと出来なかったことがあったが、結果としてストレスは解消されなった。


結局、3つのストレスの何一つ解決出来なかった。
そりゃ鬱にもなるかもしれん。

自分はこれが不満なんですよと伝えても改善されない→一層のストレス。
そもそもストレス自体をうまく伝えられず抱え込んでしまった。
よって鬱になった。

もしかしたら自分がもっと積極的に「こうしたらいいのでは?」と具体的に提案したり積極的に動けば状況は改善したのかもしれない。
けれど当時の自分にはそれをやるだけの気力はなかったし、「もう知らんわ」と腐ってしまっていた。

ただ当時感じていたのは会社側も「どう対応したらいいのかわからない」という反応だったことだ。
新人から不満は飛んでくる、でもどうしたらいいのか分からない、明確な解決策が出せない。といった状況。
社員数名、平均年齢50オーバーでツーカーで業務を回していたところにそれは厳しかったのかもしれない。
だからと言って何も動いてくれなかった事に対して正しいとは絶対に言わないが、あの環境を思い出すと「まぁ仕方ないか」と今にして思う。

「給料についてまだなにも返答もらってないんですけど」と厭味ったらしくつついた事に関しても悪い事したな、もう少し言い方があったなと思う。

けれど当時はそんなこと気にかけている余裕はなかった。
金がねぇ、生活やばい、貯金できない、営業やらなきゃ、といろんなストレスを抱えてイライラして焦っていた、周りを見ている余裕なんてなかった。


なんかオチを付けようとおもっていたけどうまくまとまらないものね。
振り返って思うのは自分のストレスと思っていることを全部素直に伝えればもう少し状況は違ったのかもなと。
「これに困っています、こんなにストレスなんです」と。
素直にそう言っていればすくなくとももう少し取り合ってくれたかもなと。
常に不満げ喧嘩腰で「給料事前に聞いていた話と全然違うんですけど」「まえも言いましたよね?事務経理やって営業むりっすわ」と来られれば対応も固くなるだろう。

結局は人間関係かしら?なんで人間関係下手なんだろうね?


とりあえず自分の過去を振り返ったよ、というところでおしまい。

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