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感じなくなった苦しみ

 単独者というのがある。 ひとりでいるのととはちょっと違う。

 キルケゴールというデンマークの哲学者がいる。 彼も相当単独に生きた人です。

 単独者として生きるには覚悟がいる。 わたしはある意味、覚悟がないままなぁなぁとここまで生きて来た。

 特徴としては・・・

・単独者は、人間として真に自己に忠実であるということを重んじる。

・単独者は、たとえ世界中の人間が自分のことを敵に思っても、自分だけは自分の味方でいるぞ

・単独者は何か一つに賭ける。それが本気で生きる、ということ。(「何を選ぶかはさほど重要ではない。何かを本気で選ぶということが大事なのだ」)

 私の場合、既婚15年。 浮気は絶対にありえないということを以上から、強く意識させてもらえる。
 こんな哲学者の考え方がルーズなわたしの心の油断をストップするのに、背中を後押ししてくれる。
 人生、快楽主義になったが勝ちと想像してしまうところがあるわたし、キルケゴールこう生きるのもひとつの価値観だと教えてくれるのはすごい。


 
 いい言葉はまだこの本にある。

 ひとり座し、生きることの本質に思いを巡らせ、生き損なった空しさをかみしめようとする者は、自分自身と対決する。そうして初めて、人は人生の新しい意味と方向性を考える上で、何が本当に大切なのか理解していくのである。

 孤独にひとり身を任せることは、群居することと同じく人間本来の欲求である。
 現代社会においてはしばしば奇異の目で見られる。しかし自分自身との対話を行うと、それゆえ真の意味で健全な人々である。

 こういう孤独な人を単独者と言っていると思います。

 私は、遊び惚けた高卒後、予備校通学を経験し、子どものころから対戦ゲームばかりやってた私は、理系、受験の数学問題を解いていると、なんで人は生きるんだろう?と世の中何もかも空しく感じましたが、とにかく世の中合理的がいいんだと、感情なんか関係ないとただ、友人とのゲームにても勝利が価値なんだと無理にこだわりました。
今考えると辛かったです。

 人生、とりあえず、楽しむためとか、遺伝子を継続していくためとか、意味がないとか、よくわかりませんが、楽しむためでいいとも思っています。

 その後、就職したら、なんだか目的ができて楽だったのですが、ある理由ですぐ辞めさせられ、また一人ぼっち。

 また、夜など、ひとりで苦しみました。 今考えると、自分でしっかりと生きていく心構えの弱さからの甘えがあったからかもしれません。

 まぁそんな苦しみもほぼ感じなくなったし、また、そのまま今まで来たので、孤独や単独というのは定年を迎えた人よりは、過ごした時間は長いと思います。 

 そいう意味で、こういう言葉いいなぁ~、と好きです。


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