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EAGLES Hotel California 2020 Tour ーNYまで行ってきました! その3

 ライブはレコードをプレーヤーにセットしてから始まる粋な演出から始まりました。このディスクを置く瞬間は、「早く置いてくれー!!!」という感じで固唾を呑んで見守ってました(笑)それはMSGにいる人みんなが同じ気持ちだったようで、まさにこの時を待ちわびていたかのように、バンドメンバーが誰一人としてステージ上に現れていないのに、ディスクがセットされるだけでも大歓声が起きていました。そして最初の曲はHotel Californiaと分かっていたものの、会場はイントロのスチュワート・スミスのソロからいきなりの大興奮に包み込まれて、これがアメリカでも伝説と言われているバンドのイントロかと、何百回と聞いてきたけど初めて鳥肌が立って泣きそうになりました。

 そしてHotel Californiaのアルバムの曲順で演奏が続いていきました。このアルバムはイーグルスの中でも最も売れただけあって、名曲が並び、序盤から自分の耳が喜んでいるのを感じました。本当に自分はこのアルバムが好きなんだなというのを身を持って再認識しました。

 またもう一つ思うことがあって、いつもとは違うセットリストでの進行だったので、ライブ後半にやると盛り上がるようなLife In The Fast LaneやHotel Californiaをやってしまったので、後半はどうなるのかなという期待も同時に出てきました。

 そして4曲目のWasted Timeが終わると、当時のレコードと同様にB面へと移され、今回のツアーの大きな特徴であるオーケストラによるRepriseが演奏されました。このオーケストラがまたすごくて、40人ほどのメンバーがアルバムの通りに繊細に演奏されていて、どこかのクラシックの劇場にでも来たかのような雰囲気が演出されていました。あの楽団についてご存知な方が入れば教えてほしい.......

 まだまだ目玉は続きます。それは40年以上ぶりにライブでの披露となったTry And Love Againがビンス・ギルの声によって蘇ったことです。元々はランディ・マイズナーの特長的な高いキーのボーカルで披露されていた曲でしたが、ビンス・ギルはそれを自身のボーカルに合わせてアレンジしながらも、オリジナルをまったく汚さないものを聴かせてくれて、これを聞いただけでもこのライブに行ったかいがあると思わせてくれました。

 そして私が個人的にこのアルバムの中でも大好きな曲、The Last Resortもドン・ヘンリーのボーカルによって披露されました。ここ数年の彼のライブ映像を見たが、声のハスキーさが強まっていたり、キーを落として歌っていたりすることもあり、少し彼のボーカルの衰えに心配がありましたが、今回の彼のボーカルに関してはWasted Timeを除くすべての楽曲で本来のキーで歌われており、その心配はまったく無用でした。彼のボーカルだけでなく、詩も最高なこの曲で会場はスタンディングオベーションに包まれました。

 このHotel Californiaのアルバムが再現されている間はMCもなく、まさにCDで聞いているそのものが体験できるようになっていたのも粋な演出と思えたポイントで、これだけでライブが終わっても正直後悔はないくらいでした(笑)

 さて最後のThe Last Resortが歌い終わると、Hotel Californiaのアルバムも終了なので休憩へと入りました。ドンヘンリーも「これから15分から20分の休憩にするよ。休憩は絶対必要だからね。その後はみんなが知ってる曲全部を演るよ」と年齢を考慮していることを率直に話しながら、休憩へと入りました。

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