ゲーム
最近また過食嘔吐の回数が増えている。
お菓子、パン、惣菜などを詰め込めるだけ詰め込んで、胃が空っぽになるまでしっかり吐き切る。
その後に体重測定。
以前はその数字を見て一喜一憂していたのだか、今はどちらかというと、実験結果の発表というテンション。
なんなら買い物の時から吐きやすい物を選び、調理方とか温度とか、タイミングに気をつけながら食べているので、全体的に「実験」をしてる感覚だ。
自分で自分を実験材料にして、どこか楽しんでいる。
ならば「実験」ではなく「ゲーム」の感覚に近いかも。
結果発表まで終えて、食べ散らかした台所やテーブルを片付ける。
証拠隠滅完了。
ここで一服して、ようやくリラックスタイム。
そう考えると毎日を実験、いや、ゲーム感覚で楽しんでいるのかもしれない。
家事やお菓子作り、過食嘔吐、家族にバレないようにタバコを吸う…
全てがゲーム。
暇つぶし?
なんだか呆れてしまった。
今、感情は「無」。
体の中も心も、空っぽ。
はたから見れば、ベランダで無表情でタバコをふかしているガリガリのやばいババアってところかな。
こんな姿、夫はイヤだろうな。
離婚も近いかもしれない。
そしたら息子とも離れ離れになるかも。
それはいやだ。
ずっとあなたのお母さんでいたい。
我に返り、鏡に向かう。
着替えて髪を整え、歯を磨いて、あとは夕飯の準備、保育園のお迎え。
今日はこの後どんな1日になるかな。
息子は今日は私と夫、どっちとお風呂に入るって言うかな。
夫は今日は定時に帰ってくるかな。そしたら夕飯のタイミング変わってくるな。とりあえずサラダの準備だけしておくか。お刺身でも買うか。
今夜は久しぶりにお菓子作ろうかな。
いや、やめとくか。
手芸でもしようかな。
ほら、またゲーム。
いや、暇つぶしか。
なんとお気楽な人生。