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さつま芋のはちみつレモンマリネ


今回はバル前菜としてもお馴染みの『さつま芋のはちみつレモンマリネ』をご紹介します。爽やかなレモンの酸味はちみつの上品でまろやかな甘味しっとりしたさつま芋の優しい食感がワインを始めとするお酒のあてにも軽い箸休めにもピッタリです。

冷蔵庫で保管しておけば軽く1週間ほどは日持ちしますので常備しておくと食卓が物足りないときのあと一品としても活躍してくれますし、お弁当のおかずにも喜ばれます。

以下は実際に僕のお店で出していたレシピです。
手軽に作れる上、本当に美味しいので是非おうちバルをお楽しみください。


① 基本の材料

【さつま芋】 ※作りやすい分量
さつま芋 … 小2~3本(細型のものがおすすめ)
クチナシの実 … 1個(色付け用なので無くても可)

【はちみつレモンマリネ液】 ※作りやすい分量
・レモン … 1個
白ワイン … 150ml
レーズン … 25g
・水 … 250ml
上白糖 … 100g
はちみつ … 50g


② さつま芋の仕込み

1. さつま芋はしっかりと洗い、皮付きのまま1㎝幅の輪切りにする。水(分量外)を張ったボウルに入れ、10分ほどさらしてからザルに上げる。

2. さつま芋に入れ、全てが浸る量の水(分量外)を入れる。

3. クチナシの実をまな板の上で手のひらか包丁の腹を使って潰す。外皮の中身の実までしっかりと2つに割ってに加えます。

4. を火にかけ、沸騰したら蓋をする。中弱火で静かに煮こみ、さつま芋に竹串を刺してみて、スッと自然に抜けるくらいになったら火を止める(加熱時間の目安はおよそ10分程度)。

5. をシンクへ移動させ水道水を直接かける(さつま芋以外の煮汁やクチナシの実はそのまま捨てますので溢れ出てても構いません)。手でさわれるくらいの温度にまで冷えたらさつま芋だけを取り出し、キッチンペーパーなどの上に広げて軽く水気を切っておく。


③ はちみつレモンマリネ液と仕上げ

1. レモンはきれいに水洗いし、皮ごと5mm厚の輪切りにする。

2. に輪切りしたレモンとマリネ液の残りの全材料を入れて火にかける。

3. マリネ液が沸騰し、上白糖はちみつが完全に液体に溶けこんだことが確認できたら火を止める。

4. 縁に高さのある調理バットガラス製の耐熱皿、もしくはやや大きめで深さのあるタッパーなどにさつま芋を敷き詰め、その上にマリネ液の中のレモンを取り出して重ねて敷き詰める。一度で全て入らなければレモンの上に残りのさつま芋を重ねて敷き詰め、その上にレモンの残りも敷き詰める(容器が深ければ2段層にしても良いし、無理そうなら複数の容器に分ける)。

5. マリネ液を静かに流し込み、粗熱が取れるまで2時間ほど常温で放置。冷めたら蓋かラップをして冷蔵庫で保存する。

6. 好みの皿にさつま芋とレモンとレーズンをバランスよく盛り付け、スプーンでマリネ液も少しだけかけて提供します。


④ ポイント&ヒント

さつま芋大きいサイズでも、どんな形状のものでも別に構わないのですが大きな輪切りだと食べづらく、お弁当にも使いづらく、見た目のバランスも悪くなってしまいます

大きい場合は輪切りにしてから半月切りやいちょう切りにすれば良いのですが、小ぶりの円形で周囲に丸く皮が残っている方が見た目が可愛くお洒落です。また同じ円形のレモンと交互に重ねて盛り付けるなど盛り付けもしやすくなります。そんなのどうでもいいよって方は、お好きな形状のさつま芋でお作りください。スティックや乱切りやダイスカットで試してみるなど自由にお楽しみいただければと思います。

1週間~10日くらいまでなら問題なく食べられます2日目~5日目くらいが一番の食べ頃です。レモンはお好みで食べても食べなくてもどちらでも構いません。この料理の主役はあくまで、さつま芋です。

・お店で提供する場合や客人をお持て成しする際などに、もしハーブを飾って彩りのイメージアップをはかりたいのであればミントやセルフィーユあたりが相性が良いです。ハーブを飾ると一気にお店の商品っぽさが増しますよ。

ちなみに僕のお店では、さつま芋5~6枚(大きさによって調整)にレモン1枚、レーズン数粒にスペアミントの葉を飾って税別280円で提供していました。

他の芋系メニューがグランドメニュー入りしたのをきっかけに存在がかぶるため最近は出していませんでしたが、根強いファンが多いメニューでしたので、そのうち気まぐれに復活させてもいいかなぁ…なんて考えています。

クチナシの実は味や香り付けためではなく、単に色付けのためだけに使っています。クチナシの実は漬物のたくあんや栗きんとん、ゼリーやジュースの着色などにも使われているもので味や香りに目立ったクセはなく、鮮烈な黄色の着色ができますが漢方薬にも使われている自然の食品ですので体にも無害で安心です。

ただ食べても美味しくないばかりか、むしろ相当マズいので料理と一緒に口に入れてしまわないよう、使った後はちゃんと取り除いておきましょう

もし、ご自宅に百円ショップなどで売られているお茶パックみたいなものがあれば、実を砕いてからパックに入れて放り込むと取り出しやすくて便利かと思います。もちろん、仕上がりの色を特に気にしないのであれば使わなくても味や香りは全く変わりません

さつま芋の旬は一般的には秋頃とされています。確かに収穫の季節は9月~11月頃なので間違いではないのですが収穫直後は甘みが少なく、貯蔵して少し乾燥させることで甘みが増して味わいも濃厚になってくるため、1月~3月頃に出回っているものの方が圧倒的に美味しかったりします。

とはいえ近年は貯蔵技術の進歩により、年間を通して高品質なさつま芋が流通するようになっていますので、真夏に爽やかなはちみつレモンマリネにし、冷蔵庫でキンキンに冷やして食べるのも最高だと思います。


⑤ 要点まとめ

・さつま芋は輪切りにし、水に10分さらしてアク抜きする。
・砕いたクチナシの実と一緒に鍋に入れ、10分ほど煮込む。
・キッチンペーパの上に広げるなどして水気を切っておく。
・レモンスライスとマリネ液の材料を鍋に入れて火にかける。
・さつま芋とレモンを敷き詰め、マリネ液をかけて常温放置。
・冷めたら蓋かラップをして冷蔵庫で保存。
・2~5日目くらいが一番の食べ頃。賞味期限の目安は10日。
・クチナシの実は色付け目的なので省いても味に影響はない。

※内容にご意見ご質問等ございましたらお気軽にコメントくださいませ。

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