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絶品★スペアリブのオーブン焼き


スペアリブ
とは骨付き豚バラ肉のことです。厳密に言うと牛肉や羊肉でも使われる部位ですが日本人にスペアリブと言うと9割以上の人が豚肉を想像しますので、ひとまずはそういった認識で良いかと思います。沖縄の方言ではソーキと呼ばれ郷土料理として古くから愛されています。

とにかく豪快で圧倒的な存在感を放っており、食卓やパーティー料理などで出てくると歓声が上がるほどです。

一見すると調理の難易度が高そうに見えるため、お店ならともかく家庭ではそれなりの知識や技術がないと扱えないと思い込まれている方も多く、高級なご馳走感もありますので料理上級者として尊敬の眼差しで見られがちです。

ですが僕に言わせればスペアリブなんて骨が端にくっついているだけの単なる豚バラ肉です。豚肉の中でも比較的安価な部位ですし、調理自体も圧力鍋オーブントースターくらいを持っていれば実は初心者でも簡単に作れてしまいます。

では、僕の経営する肉バルでも大人気のレシピをご紹介します。

① 基本の材料

【スペアリブソース】 ※スペアリブ 1kgに対する量
濃口しょうゆ … 300ml
料理酒 … 60ml
・水 … 200ml
きび砂糖 … 200g
・ケチャップ … 200g
おろしニンニク … 25g
おろしショウガ … 25g

【スペアリブ】 ※4~5人前
スペアリブ … 1kg
 … 適量
あらびきブラックペッパー … 適量

【付け合わせ】
・ブロッコリー … 1/2株
・ミニトマト … 8~10個
・水 … 1000ml
 … 10g
エキストラバージンオリーブオイル … 適量


② ソースの仕込み

1. ソースの材料を全てボウルに合わせて良く混ぜる。

2. きび砂糖が液体に完全に溶け込んだら完成。


③ スペアリブの調理

1. スペアリブは流水で軽く洗ってから水気を拭き取る。

2. 肉の表面全体に適当にブラックペッパーをまぶし、フライパンで表面にこんがり焼き色が付くまで強火で焼いていく。(※油は不要)
※肉の中心まで火を通す必要はありません。この工程では表面に美味しそうな焼き色を付け、肉汁や肉の旨味を内部に閉じ込めるだけです。

3. 全面が焼けたものから順番に圧力鍋の中に放り込んでいく。

4. 全ての肉が圧力鍋に入ったら、先に仕込んでおいたソース全量を加えて蓋をセットし、強火にかける。

5. 圧力鍋からシュシュシュ…と断続して蒸気が抜ける音が聞こえ始めたら、ギリギリその音が聞こえ続ける程度の火加減にまで落として15分間煮込む(加圧)。

6. 加圧の15分が経過したら火を止め、蓋は開けずにそのまま放置。鍋の圧力が下がるまで自然に冷めるのを待ちます(※放置時間の目安は火を止めてから最低1~2時間)。
※食卓に出す直前まで、この状態のまま放置しておけばOKです。

7. この間に付け合わせ用の野菜を用意。
ブロッコリーは一口サイズの小房にカットし、1%のを加えて沸騰させたお湯に入れて約2分間ボイル。ザルで湯切りしたら、一度だけサッと全体に冷水をかけ、そのまま、ほのかに湯気が立っている状態で放置。
ミニトマトは横半分にカットしておきます。

8. ステーキ用の鉄板耐熱プレートなどに鍋から取り出したスペアリブをサイズに応じて2~3本のせ、隣に塩茹でしておいたブロッコリーとカットしたミニトマトを適当量添えてオーブントースターで3~5分ほど加熱。

9. スペアリブの表面についていたソースの水分が蒸発し、ブロッコリーの一部に焼き色が付き始めたくらいが出来上がりのサイン。
最後の仕上げに付け合せの野菜を含めた全体に適量のエキストラバージンオリーブオイルを回しかけて完成。


④ ポイント&ヒント

スペアリブは普通のスーパーやお肉屋さんでも見かけることはありますが、それほど一般的ではないので見つからずにあちこち探しまわるくらいでしたら手っ取り早く通販などで入手されるのも一つの方法です。

僕の店で実際に使用しているスペアリブのご紹介】
チリ産 アンデス高原豚 スペアリブ 業務用 1kg
★現在日本で消費されている豚肉の約半分は輸入品で、中でもアンデス高原豚は自然豊かなチリで育ち、安全性の追求と日本人の好みに合わせてこだわりを持って生産されているため飲食業界でも人気があり信頼されています冷凍で届きますが調理をする2日ほど前から冷蔵庫解凍しておけば劣化なく使用できます。配送手数料が肉代よりも高いので一瞬ギョッとされるかもしれませんがこちらは業務用商品で、スーパーなどで買う商品も気付かないだけで販売価格に運送費用などの諸経費が含まれており、肉1kgを購入する最終的な合計価格としては標準的ですので安心してご利用ください。ちなみにこの配送手数料は同ショップの商品であれば総重量13kgまで変わりませんのでまとめ買いをすればするほど商品単価は安くなっていくという仕組みです。つまり、単純にスペアリブを倍の2kgで買っておくだけでも1kgあたりの単価は250円以上安くなる計算になります。ちなみにお店では一度に4kgを仕込みますので2回分8kgをまとめて購入しておりますため、配送手数料に関しては実質ほとんど気になりません

・この料理は骨付きの豪快なスペアリブを使ってこそのインパクトや醍醐味を楽しむ一品ですが日常の食事であればスーパーなどで手軽に入手できる豚バラのブロック肉を適当なサイズにカットすることでも代用可能です。完成した時の味わいも骨付きとほとんど変わりません。悲しいかな骨がないほうが食卓の一皿としては食べやすくて喜ばれるかもしれません。
限りなく単なる豚の角煮に近づいてしまいますが…。

・このレシピでは他の砂糖に比べて多くの旨味成分が含まれ、カルシウムやカリウムなどのミネラル成分も多く含んでおり、体にも良いとされているきび砂糖の使用を推奨していますが上白糖でも同量で代用可能です。

圧力鍋は一家に一台あるとものすごく便利です。これまでに使い方が良く分からないから…、圧力という名前がなんとなく危険そうで怖いから…などといった理由で見て見ぬ振りをしていた多くの人が僕の店で働いているうちに使い方や利便性を知り、『どうして今までこれを使ってなかったんだろう!もっと早く知っておけばよかった!』と歓喜する姿を見たのは一度や二度ではありません。持っておいて損のない調理器具としては絶対的におすすめしますので、まだお持ちでない方は是非この機会に入手をご検討ください。

【僕が実際に使用している圧力鍋のご紹介】
ワンダーシェフ 圧力鍋 5.5Lサイズ IH対応 シックグレー
お店では一度に仕込みをする量が多いため、同じワンダーシェフブランドの10Lサイズ(プロ仕様品)を愛用しています。

10Lの容量でお肉なら4kg分くらいまで調理可能ですので、5.5Lならその半分程度の容量ということになります。カレーをまとめて2日分作るとか友達の家族が遊びに来たなんて時でも、これくらいの容量があれば充分に対応可能かと思います。
ちなみに僕が自宅で使っているのはこちら。
パナソニック 電気圧力鍋 3Lサイズ ブラック SR-MP300-K
先に紹介したのは実際にコンロで火にかける鍋タイプで、僕個人としてはそちら方が扱い慣れていますし価格も安い上、故障などとも無縁そうでおすすめなのですが自宅ではこちらの電気圧力鍋を使っています。

理由は妻がこの商品を欲しがっていたのでプレゼントしたからです。電気圧力鍋はコンロを使用せず、炊飯器のようにコンセントにつないで設置しておき、食材を入れて蓋を締め、メニューボタンを選んで押すだけ。これで完成まで火加減の調整なども全て自動で行ってくれます。サイズもコンパクトで手軽なので確かに便利です。何より加圧調理中にコンロの火口を1つ占領せずに済むのがありがたく、まして一人暮らしで一口しかコンロのないワンルームマンションなどでは確実に重宝するでしょう。おかずの調理に使わないときは短時間で白米を炊くこともできます(しかも普通の炊飯器で炊くより、はるかに美味しい!)。
普通の鍋タイプに比べると容量が小さい割にお値段高めですが、それだけの利便性や価値はあると思いますので気になる方はチェックしてみてください。


⑤ 要点まとめ

・実は簡単なのに人前に出すとハッタリ効果があります。
・スペアリブは冷凍の場合、2日前から冷蔵で解凍しておく。
・レシピの材料を混ぜ合わせてスペアリブソースを作る。
・肉に塩コショウし、油を使わずにフライパンで表面を焼く。
・圧力鍋に焼いた肉とソースを入れ、沸いてから15分間加圧。
・火を止め、食べるときまで(最低でも1時間以上)放置。
・付け合わせの野菜を茹でるなどして準備しておく。
・肉と野菜を鉄板にのせてトースターで3~5分ほど焼く。
・仕上げにEVXオリーブ油を全体に回しかけて食卓へ。
・スペアリブは豚バラのブロックでも代用できます。

※内容にご意見ご質問等ございましたらお気軽にコメントくださいませ。

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