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不均質な素材が放つ力強さ

5月11日水曜日。

午前、建築意匠特論で「我々は人間なのか」を輪読。石器が作られた理由の考古学的リサーチから人間とデザインについての考察。人間は道具に影響を与えるし、道具も人間に影響を与える。これらはお互いの相互作用の中で変化し続けており、この変化し続ける意味はなんなのか、と言う内容。考古学的アプローチから導き出されるさまざまな時間軸の「衝撃」が語られていたのだけど、難しすぎて発狂しそうになった。

午後、後輩竜太郎の卒計と学会コンペの話を聞く。卒計は登り窯や、石切場から生まれた湖を扱うかも?ということ。近代の遺産は力強さが感じられて好きだ。コンペは妖怪建築について。妖怪を解釈して建築に取り込む操作は面白そうだった。都市にどう開いて行くのかが難しそうではあったけど、妖怪のもつ曖昧さをうまく取り入れてほしい。

自分の建築観も整理できた。魅力に思う建築は工業製品による均質な材を用いたものではなく、人の手が加わったことを思い起こさせる自然素材。やっぱり不均質な材料からは力強いエネルギーみたいなものを感じる。基本的に現代は建築するとき工業製品に頼ることになるけど、その中でも出来るだけ人の手で作ったことを表現したい。さらに、地域の歴史や人々の生活の痕跡を記憶として紡ぎつつ、素材が環境に与える影響までデザインできたらいい建築になると思う。

夜、大学の同期後輩とのみ。恋愛っていろいろ笑。あとムードメーカーに憧れた。

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