インドと日本

一時、インドの感染爆発が話題になりました。その後何故か急激に収束。今回、日本とインドの新規感染者数のグラフを比べてみたら、ピークの形がとても似ているので驚いた、という話です。

そのグラフがこちら。

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インドの5月と日本の8月、どちらもとてもきれいな形になっていますね。これほどきれいなカーブはあまり見ません。違いはピークの高さ。インドは280.77、日本は183.12。一見差は大きいように見えますが、実は僅かな違いです。比率は1.53倍、日本のピーク時の実効再生産数は1.7を超えていましたので、日本でももう3日ほど収束の始まりが遅かったら、インドのピークを越えていた可能性があったと推測できます。

ところで日本の新規感染者数が減少した理由は、何なんでしょうか?誰も答えを持っていませんが、ワクチンの効果でしょうか?

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少なくともインドでの減少は、ワクチンとはほぼ無関係と言えるでしょう。日本はわかりません。効果があったかも知れないし、それ以外の何かだったかも知れません。仮説はたてられても、本当の所はまだわからない、が現状ですね。

ちなみに、最近の急激な増加で話題になったイスラエル、シンガポール共に、インドと日本ほどきれいなカーブにはなっていません。

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ところでインドがすごいことになっている、と一時言われていたのですが、このグラフを見ると、単位人口あたりの感染者数では、イスラエルが驚くほど多かったこと、シンガポールもすでにインドのピークを軽く越えてしまったことがわかります。


もう1点。最近の実効再生産数(下記グラフは2021年分)を見ると、日本は値としては1以下(つまり減少中)ですが、すでに増加に転じていることがわかります。

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時々、データを眺めてみると、イメージで理解していることと実際の違いを認識できるのですね。改めて感じました。