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マナーと呼ばれるものの正体

若い子に批判精神は似合う。「それを言っちゃあおしまいよ」というのはおっさんの役目だ。若者は批判さえすればイデオロギーを持っているように見せられる時期がある。だが、おっさんは批判した場合すぐに代案を求められる。ホスト側の責任があるから。壊して終わりじゃない。批判は割と簡単だ。だって完璧なものってこの世にはないから。批判は一瞬で、創造は一日にしてならない。だから、ぼくは歳を取ることに恐怖心を持っている若い男と評論家(代案を出さなくて済む職業だから)を信用していない。

若林正恭「ナナメの夕暮れ」,文春文庫

はぁ~なんか、わかる気がするな
少し前の私はいつも批判していた、自分が正しいかのように。

これ読んで、あぁわかるなって思えるようになった今の私がいる。

オッサンになってきたんだな。

私が批判したいと思ったものは、おそらく誰かがそこそこの時間と労力を使って創造したものなのだ。

そう考えると「代案を出す」というのは、当然のマナーのようにも思えてくる。

あぁ、そうか、創造されたものへのリスペクトを伴う行為が、「マナー」と呼ばれるものなんだな
急に腑に落ちた。

創造することを止めたら、その苦労を忘れてマナーのない(リスペクトに欠ける)行動をするのかもしれない。


決算書作るのも、料理するのも、育児するのも創造。


職場でも、プライベートでも、マナーのあるコミュニケーションをしようや!

これを読んだら、簡単に批判なんてできなくなる。

批判したくなったら、だれかの創造を傷つけるかもしれないと思うくらいでいいのかもしれない。


心に染みたので、再掲する。

批判は一瞬で、創造は一日にしてならない

若林正恭「ナナメの夕暮れ」,文春文庫

日々、若手や様々な方面から突き上げられる管理職の皆様へ。
あなたの努力はかけがえのない創造の賜物です。
誇りをもってください!


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