シェア
情句百物語
2024年1月23日 06:22
『本意』を「ほんい」と読んだ客人に対して、「ほい、ほいですよ」と訂正を求めたのだが、それを聞いた師匠が、「ゴキブリめ!」と言う。「表面だけ掬って優位性を確保しようとする奴は、道中、足を取られて動けんなってしまうもんぞ。」『ほい』は、撥音が省略された古典的表現だと言われている。しかし、それを現代でも使い続けるには、そこに意味を見出さなければならない。そんなとき師匠は、古代日本語に思いを馳せよと言
2023年10月3日 18:31
日本には様々な古代文献がある。大半は偽書の烙印が押されているが、「中には国語の成り立ちのヒントとなりそうなものもある」と師匠はいう。それらを掻き混ぜると『一音一義説』というのがよぎるが、それは、国学者らによって提唱された『一音に一つの意味が括りつけられているんじゃないか』という考えである。 それに同意する部分もあるとして、師匠は『自己修養のための言語』と、これをとらえる。 記紀や万葉集をめ
2023年9月13日 10:34
ずっと感じていたことなのだが、師匠の俳句はなんか変。テレビで競い合っている俳句に比べると、臨場感に欠けるしナウくもない。そのことを遠回しに伝えると、師匠の眉間にしわが寄る。「だから、ボクは夏井先生のやるような俳句を詠みたいわけで…」 しかし、それを衝撃の言葉で否定する姿に、ボクはボーゼン…「えっ、、、何もかもジョークだったんすか???」 師匠のたまう。「俳句というのは座の文芸じゃ。顔をつ