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『あの夜であえたら』を見た話

『あの夜を覚えてる』の続編『あの夜であえたら』を配信で2回観たので、率直な感想を書きます。1作目『あの夜を覚えてる』のBlu-rayを買って何回も見るほど好きです。
リアルタイムで見た時の条件としては、事前に情報を得ずに、登場人物やあらすじを見ずにまっさらな状態で観劇。


ニッポン放送×ノーミーツ『あの夜であえたら』
製作総指揮 石井 玄
脚本・演出 小御門 優一郎
監修 佐久間 宣行
https://event.1242.com/events/anoyoru2/


良かったところ

①前作の登場人物たちが2025年のニッポン放送を舞台に成長した姿が見られた。
特に藤尾涼太(千葉雄大)が生き生きと自分の言葉で話をしているシーン。

②ファンやラジオ好きにしかわからない小ネタが今作も見られた。
例)ぼくらの時代、お弁当作ってきた、ゴッドタンの西野、ゲラへー、グレゴリー

③伏線を張るシーンの映像は視聴者が認知しやすい長さで撮られていた。
一瞬だからと気が付かなかったということはなく、観ることができた。

④前作以上にスタッフや演者の大変さがわかる物凄い作品。
配信で見ている人も現地で観劇しているお客さんも楽しめる環境を作り出している凄さ。歌に殺陣にダンス、全部やる舞台。演者の声量や音響の調整、スイッチングのタイミング、カメラマンのアングル全てのクオリティが高くて途中からリアルタイムでやっている舞台だったこと忘れていた。

⑤今までのANN(オールナイトニッポン)を卒業したパーソナリティに重なった。
終盤でKing Gnu 井口理がラジオを辞めたかった理由に重なる部分があって胸をぐっと握られた気持ちになった。苦しい。

⑥工藤遥のダンスと歌だけでも見どころになる
うますぎ


気になったところ

※誤解がないよう丁寧に書きます。

①演者によって舞台演技の声量とドラマの声量が混在していて配信で見ていた時に違和感があった。
この人は舞台俳優をメインに活躍されているんだなとわかるくらい声量に違いがあった。手振り身振りも前作よりも大きく演技していたのは、目の前にお客さんがいる状態だったからと思っている。

②シンプルに上映時間が長すぎる。
次のシーンへの移動時間のための時間が影響しているからか3時間半をかけてやるほどの内容ではなかった。冒頭から1時間半ほど何か起こると思い、起承転結を意識して観ていたが、リハから本番までシーンが長いだけだった。着替えや移動時間でドタバタなのは観ていて理解できるけれど、観劇中に長さを感じてしまったのは残念だった。

③前作とパーソナリティの内面の移り変わりの展開があんまり変わっていないような気がしている
→クライマックスにかけて植村杏奈(髙橋ひかる)と電話しがち。前作と共通のパーソナリティの性格が「ラジオは好きだけど自分の言葉に自信がない。」途中から最終的な展開が薄く見えていた。今作が全く違う系統のパーソナリティならどんな展開になるんだろう!とワクワクして観られた。

④登場人物が増えたせいか見間違えることがあった。
プロデューサー都築聡一(中島歩)とプロデューサー堂島 稔(吉田悟郎)が似ていた。事前にパンフレットや公式サイトで確認しておかないと厳しい内容だった。読めば良かったと後悔。


まとめ

結局のところ、面白かったかと聞かれれば、少しの嘘を含めて面白かったと答える。前作と比べて大変さは2作目なのだろうけど、好きなのは1作目。

そもそもラジオって一人で聞くもので、リオのカーニバルみたいに華やかな演出までは要らなかった気がしている。舞台が架空のラジオイベント会場だとは頭ではわかっているけど、知らないラジオイベントに行って内輪ネタを聞かされて冷める気分を中盤で擬似体験した。
何かのイベント会場で起きた事が舞台であって、ラジオらしさが前作よりもそこまでなかったこと。

今回、純粋に100%で楽しめなかったのは、『あの夜を覚えてる』とラジオが好きすぎる故に拗らせちゃっただけなのかもしれない。

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