企業の天才 江副浩正8兆円企業リクルートをつくった男 を読んで

ずっと気になっていたが、休み期間中に読むことができた。江副さんが亡くなったのは2013年、1989年逮捕。リアルタイムでの記憶はなく、うっすらとニュースになっていたのを覚えているくらい。

改めて江副浩正という起業家、リクルートという企業の凄さが分かるとともに、日本でGAFAのような経営者が生まれなかった日本の闇を知ることもできる。たらればは意味がないが、構想だけであればGoogleの10年以上前に検索ビジネスはできていた。当時は突き抜けることを良しとしない、突き抜けるには利権に群がった私利私欲にまみれた人たちを一掃する必要があったが、それは無理な世界だった。

今でこそダイバーシティといっているが、1960年代から学歴、性別、国籍関係なく入社させるなど、年功序列に囚われない文化。

ファクトベースで物事を考えるベンチャー企業の原型がリクルートなんだなぁと感じた。

一方で法に触れなければ何をやってもいいという考え方が、リクナビの個人情報漏洩にも繋がる負の企業文化も生み出している。三菱電機で不祥事が止まらないのを見ても文化を根本から変えることは難しいんだろう。

どちらかではなく、どちらも両立させる、コンプライアンス遵守は絶対であり、非連続な成長もある、理想ではなくそんな会社を作らなければいけない。

一気に読めて、たらればの空想もできる面白い本だった。

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