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三国志×ネコ 電子ゲームのシステムを応用したボードゲーム『新説・ニャン国志』

中国の後漢末期から三国時代にかけて活躍した英雄を描いた『三国志』。この歴史書を基にしたコンテンツの愛好家は日本にも多く、古くは横山光輝の『三国志』から、最近では『パリピ孔明』まで、数多くの翻案作品が生まれています。中国人より日本人の方が三国志に詳しいともいわれるほど。

諸葛亮の子孫が建てたといわれる諸葛八卦村(中国・浙江省)。住民もほとんどが諸葛姓

ボードゲームの世界でも、『三国殺』や『サンゴク』など三国志テーマのゲームはありますが、最近台湾のSoso Studioからリリースされたのが2人用の『新説・ニャン国志』です。2019年ごろからデジタルゲームの分野で流行しているオートチェス系のゲームのシステムを応用して制作されました。

こんな人におすすめ

  • 三国志/ネコが好きな人

  • 2人用ゲームをプレーする機会が多い人

  • 『チャレンジャーズ!』がハマった人

以下、『新説・ニャン国志』の基本ルールを紹介します。細かな部分は省いておりますので、プレーするにあたっては説明書をご覧ください。

ルール説明

ゲーム準備

場をセットアップ。2人が向かい合って座り、各プレーヤーに小魚を5匹ずつ配る。

ゲームの流れ

ゲームは全部で3ラウンド。1ラウンドの流れは次のとおり。

  1. 招聘フェーズ

  2. 探訪フェーズ

  3. 戦術策定フェーズ

  4. 戦闘フェーズ

  5. 戦績処理フェーズ

この流れを3回繰り返し、ゲーム終了時に手元の小魚が最も多いプレーヤーが勝者となる。

1.招聘フェーズ

各プレーヤーが、手札が5枚になるまで山札からカードを引く。

2.探訪フェーズ

スタートプレーヤーから順に、手札を入れ替えるかパスするかを選択する。

手札を入れ替える場合は、小魚を1匹消費し、手札から好きな枚数だけカードを捨てる。その後、捨てた分だけ山札からカードを引く。

3枚捨てたら、山札から3枚引くことができる

パスを選択した場合、このフェーズではそれ以上カードの入れ替えはできなくなる。

両プレーヤーが交互に手番を繰り返し、両プレーヤーがパスを選択したらこのフェーズが終了する。

3.戦術策定フェーズ

両プレーヤーが前列に3枚、後列に2枚のカードを配置する。両プレーヤーとも、前列の3枚のカードの攻撃力と体力をそれぞれ合計し、ボード上にトークンを置いて記録する。

カードの見方

その後、場の5枚のカードの中に同一の陣営・兵種のカードが2枚以上ある場合、それぞれ補正を適用する。

同一陣営・兵種のカードが多いほど強力な効果が適用される

最後に前衛の武将の速度を合計し、より大きいプレーヤーが1・3と書かれたタイルを、より小さいプレーヤーが2・4と書かれたタイルを受け取る。これは、この後の戦闘フェーズで、その数字が書かれたターンの先攻となることを表す(「1」のタイルを持っていれば1ターン目の先攻、といった具合)。

4.戦闘フェーズ

このフェーズでは、4ターンの戦闘を行う。1ターン目は「1」のタイルを持っているプレーヤーが行動し、次に相手方が行動する。続いて2ターン目は「2」のタイルを持っているプレーヤーが行動し、次に相手方が行動する。こうして、どちらかの体力がなくなるか、4ターンが終了するまで戦闘を続ける。

手番を迎えたプレーヤーは、「武将技の使用」と「普通攻撃」の両方を行うことができる。

武将技の使用:前衛に技発動ターンが進行中のターンと合致している武将がいる場合、それらの武将の技をすべて使用することができる。
普通攻撃:ボードに記録されている攻撃力の分だけ相手の体力を減らす。

この武将は1ターン目で技が発動する

途中でどちらかのプレーヤーの体力が0となった場合、その時点で戦闘フェーズが終了し、生き残ったプレーヤーがそのラウンドの勝者となる。

4ターンが経過しても決着がつかなかった場合は、体力がより高いプレーヤーがそのラウンドの勝者となる。

5.戦績処理フェーズ

ラウンドの勝者は、小魚を獲得する(第1ラウンド:2匹、第2ラウンド:4匹、第3ラウンド:6匹)。

両プレーヤーとも前衛の武将をすべて捨て札とし、後衛の武将を手札に戻す。

ゲーム終了

1~5を3回繰り返すとゲーム終了。その時点で手元の小魚がより多いプレーヤーが勝者となる。

感想

技の発動順序や対象選択を除いてオートで進行する戦闘で勝つべくどう戦力を整えるかを考えるのが楽しいゲームです。戦力をそろえるにあたっては、陣営・兵種の補正、技のコンボなどの要素を複合的に考える必要があり、この点はTCGのデッキ構築に似た面白さがあります。

このゲームは前述のとおり、オートチェス系のゲームのシステムを応用して制作されています。最近話題の『チャレンジャーズ!』もオートチェスから着想を得て制作されました。『チャレンジャーズ!』がハマった人は、『新説・ニャン国志』もプレーして比べてみてはいかがでしょうか。

3種類の拡張ルールで戦略を増やすことも可能
旗のトークンを使用するバリアントルール「決戦モード」では、勝利条件が3戦先取になる。戦闘ごとに手札が入れ替わらないため、ある程度互いの手の内がわかった状態で戦うことになるという上級者向けのルールだ

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こちらの動画もご参考にどうぞ。

ノートに「スキ」をしていただくと、あるボードゲームの中国語タイトルと、それに対応する日本語タイトルが表示されます。全10種類。君の好きなあのゲームはあるかな?