【まとめ】2019年4月 中国・台湾ボードゲームクラウドファンディングまとめ
今月はいよいよゲームマーケット(GM)となりました。今回は私も出展いたします。日曜W-09ブースにぜひお越しくださいませ。
私が前回東京のGMに参加したのは2日開催になる直前くらいでしたが、明らかに出展者が急増しましたね。カタログを眺めておりましたらずいぶん国際色豊かになっておりまして、どこの国/地域からの出展かわからないものもちらほら見受けられました。
すでにGMではなじみ深い台湾勢を除けば、中華圏のゲームの出展は香港からお越しのDoubledecker Games、それと中国・静言思の重量級ゲームを販売する双六小僧のボードゲーム販売所あたりでしょうか。
2時間級のゲームを買うようなゲーマーが中国のゲームに興味を示すのかとか翻訳の手間とか考えると双六小僧さんはだいぶ思い切ってリスクを取りに行っていると思います。静言思のゲームは中国国内では評判が高いので少しでも興味がある方は土-V06に行ってみてください。その翌日はもちろんW-09へ。W-09へ。W-09へ。W-09へ。
4月のまとめです。
--------------------------------------------------------------------------------------
台湾(zeczec)
バスケットボールの試合をシミュレーションするカードゲーム。2~6人のプレーヤーがそれぞれ1チームを担当する個人モードと、複数のプレーヤーが2チームに分かれて戦うチームモードがある。
4/30に期限を迎え、失敗。
1865年にさかのぼる台湾の製茶の歴史をテーマとしたゲーム。ワーカーを派遣して茶葉を摘み、加工して出荷することで得点を得る。『パズル・ザ・大稲埕(ダーダオチェン)』と同シリーズ。
バッカーへの特典にはゲーム本体のほか、茶葉セット・茶館のクーポン・茶葉加工体験コースが用意されており、台湾の関連業界を巻き込んでプロジェクトを展開している。
また、コンポーネントを追加してルールに若干のリメークを加えた前作『パズル・ザ・大稲埕』も用意されており、購入済みの人のために追加コンポーネントのみの特典も選択できるようになる予定。
プレー人数:2~4人
プレー時間:45~60分
マッチ棒をテーマにしたゲームシリーズ。6種類用意されており、それぞれルールが異なる。
プレーヤーがオランダ・イギリス・ポルトガル・スペインの4か国に分かれて17世紀台湾の資源を争う。マネジメントやマーケティングの考え方と台湾の歴史を学ぶことができる。
ボードゲームカフェを運営するゲーム。(1)異なるアクションバーを集められる、(2)トリックテーキング要素がある、(3)カードをアップグレードできるという特徴がある。発起人は此木創遊(The Wood Games)。今月のGMでも『ボドゲカフェ・フレンジー』として販売される。
プレー人数:2~5人
プレー時間:30~60分
年齢:10歳以上
中国(摩点)
以前にMoaides Game Designより販売されていた『上洛』の簡体中文版プロジェクト。2人用ルールの追加、UIの調整、ストレッチゴールによるコンポーネントのアップグレードなど、細部が変更されている。
5/1に終了し、目標金額の約400%に相当する79,049.99中国元(約130万円)を調達した。
ダイスを使用したウォーゲーム。カルタゴ・ローマ・スペイン・ガリアの四陣営を使用可能。
有名イラストレーター・呉淼が描いたタロットカード。大アルカナ22枚が入っている。
突出部之戦(The Battle of the Bulge)
ウォーゲーム『The Battle of the Bulge』中国語版のプロジェクト。
静言思の古代金融ゲーム『平遥』の拡張セット。
武漢の歴史あるエリアをテーマにした謎解きゲームセット。スマートフォンとセット内の道具を駆使して謎を解いていく。実際の名所に行って手がかりを探すオフラインモードと、スマートフォンのクライアントを通じて実際の景色を取得することにより手がかりを探すオンラインモードの二つのモードが用意されている。
マーダーミステリーゲームのシナリオ。「熊猫血(パンダの血)」とはAB型Rh陰性の血のことで、中国では0.3%と極めて珍しい(日本人もほぼ同割合。白人は15%ほど)。
2018年冬のある夜にS市南西部の別荘で開かれた、AB型Rh陰性の血を持つ人々のパーティーで、ある研究結果が発表されるところからストーリーが始まる。
山崎雅弘氏より個人出版されていたシミュレーションゲーム『ベアズ・クロウ』の中国語化プロジェクト。
『Root』中国語版のプロジェクト。発起人のYOKA Gamesはここ数か月間連続で中国語化プロジェクトを立ち上げており、今回も5/2時点ですでに108万中国元(約1780万円)超を調達している。
マーダーミステリーのシナリオ。被害者はネット上で有名な歌姫で、コスプレイヤー、神絵師などのキャラが登場する。
Vital Lacerda作『On Mars』中国語版のプロジェクト。こちらもYOKA Gamesが発起人。
Kickstarterでプロジェクトが立ち上げられていた、『タケノコ』のデラックス版『Takenoko Giant』の中国版プロジェクト。発起人はKS版と同じくSurfin' Meeple。KS版は発送がアメリカに限られていたところ、グループ間で協議し、中国でも購入できるようにプロジェクトを立ち上げた。
スマートフォンアプリと実物の道具を組み合わせてプレーする1人用のRPG。NPCとの交流や選択肢によってストーリーが変化する。
ディズニーにライセンスを受けた謎解きゲームブック。プレーヤーはS.H.I.E.L.D.の一員となり、マーベルのヒーローたちとともに作戦を遂行して世界を救うことを目指す。
プロジェクトを立ち上げた奥秘之家は故宮公式謎解きゲームブック『謎宮・如意琳琅図籍』で2000万元(約3億2000万円)超の超巨額調達に成功している。今回も開始からわずか1分で目標額の10万元(約165万円)を達成、終了まで54日を残した5/2現在すでに約337万元(約5580万円)を調達しており、前回の記録を上回れるかにも注目が集まる。
--------------------------------------------------------------------------------------
『台湾製茶録』はお茶の匂いが感じられそうなゲーム。私は中国茶が好きなので秒速でバックしました。業界を巻き込んだプロジェクト展開も注目です。
中国ではYOKAのプロジェクトが依然好調。それも重量級のゲームまで手がけており、中国語ゲームの選択肢の拡大に貢献しているように思います。
奥秘之家は謎解きゲームブックの分野ではすでに複数の実績を上げている、押しも押されもせぬヒットメーカー。今回は有名IPとのコラボということで、どこまで記録を伸ばすのでしょうか。
ノートに「スキ」をしていただくと、あるボードゲームの中国語タイトルと、それに対応する日本語タイトルが表示されます。全10種類。君の好きなあのゲームはあるかな?