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仕事でミスを減らしたいと思ったので,そういう本を読みました。
先日,財布を忘れて買い物に出かけたこーぞーです。
夜勤やって寝ぼけてるのかもしれません。
仕事でも似たようなことやってまして,同僚にいつもお世話になってしまっています。
ということで、そんな時は本でも読んでみます。以前に気になって買ったけど積ん読していた本を読むことにしました。
この本です↓
飯野謙次(2017)『仕事が速いのにミスしない人は,何をしているのか?』,文響社
「仕事が速いのにミスしない人」とは,私の同僚のことです(笑)
さて,失敗の原因は全て4つに分けられるそうです。その4つとは,注意不足,伝達不良,計画不良,学習不足です。本書で取り上げられている場面としてはビジネスの場面が多めかと思います。本書で紹介されているミスを減らす方法をとることで,仕事が効率化し,結果的に作業等の時間が短縮されるということです。中にはメールやデータの取り扱いに関する章もあって,比較的デスクワークをする方への内容が多めでしょうか。でも,工場勤めの私にとっても勉強になりました。
実は正直星の数でレビューすると3つくらい★★★☆☆なんですが…それについては後述します。
以下,私が気になったところを書き出します。伝達不良に関わることが多いです。
人間の注意力
・人間の注意力はいい加減。機械とは違って意識がある人間に作業をさせて
「注意力をいつでも向けておけ」というのは無理な話。
人間の絶え間ない高度の注意力を必要とする作業があれば,それは「作業そのものが成熟していない。作業そのものに設計ミスがある」というのが筆者の考え。
・忘れ物をするなら,それを持たずに出かけられないしくみをつくる。出かける時に持っていく大事なものは,靴の中に入れておくとか。
・毎日必要になるものは,毎日必ずする習慣に組み込む。
・注意不足を補うには,他人と機械の力を借りる。時間に気付かないというミスなら,アラーム機能を使う。他人にダブルチェックしてもらうなら,全く同じことをやるのではなく,チェックの順番を下からにするなど,やり方を変える。
いいマニュアルと悪いマニュアル
・世の中にはよいマニュアルと悪いマニュアルがある。悪いマニュアルとは,わかりにくいマニュアルのことである。正確さにこだわったマニュアルほど悪いものが多いように感じる。
例えば,赤,白,黄,黒の4本の電線をつなぐ手順がかかれたマニュアルがあったとして,それが
「4本の電線を接続します,赤い電線は白い電線を接続した後につないでください。黄色い電線は黒の後です。黒と白はどちらが先でもかまいません」
などと書かれていたらわかりにくい。
「4本の電線を,黒,白,黄,赤の順に接続してください」
の方がいい。マニュアルの目的はしくみ全体を理解することではなく,誰もが正しい手順を辿れること。
メールの使い方
・頼み事をされたら,自分で自分宛にメールを送る。次にメール画面を開いたときに未読メールがあるから思い出せる。
・ビジネスを円滑にするために,隣の人へのメールがとても大切。相手に話しかけてもよさそうなタイミングをはかるというのは気を遣う。また,人の記憶と違ってメールは揺れ動かない。細かい数字の話や契約のやりとりなどもメールで行うべき。
指示されたことをほぐして言い換える
・「xxを3日後までによろしく」という指示は曖昧なので,返事を
「これとこれを,24日の17時までに部長にお渡しすればいいんですね。わかりました」と,言葉を変えて復唱する。このスキルが上達すれば,勘違いや認識の差による失敗はほぼ100%撲滅できる。
暗黙知を形式知にする
・伝達不足を防ぐ条件に「暗黙知」を理解するというものがある。グループの中で「当然の知識」として共有されるのが暗黙知。当然のものなので言葉にされることもない。仕事をしているグループの中に新参者が来た時,当然の知識は伝わりにくい。暗黙知を形式知(知識として,皆が共有しているもの)にしていなくてはならない。
失敗を防ぐ考え方
・逆に「どうやったら失敗できるか」を考える。
頑張ってもうまくいかない時
どんなに最善を尽くして努力していても「あ,これはダメかも」と思うことがある。こんなときは
①諦めずに努力を継続する
②目標を少しずらして様子を見る
③潔く諦めて次の目標を設定する
という対応が考えられる。
②を選べる人が成功をつかみ取れる。うまくいかないことについてただ努力をしていてもダメ。必ずどこかに問題点がある。必要なのは「小さな諦め」で,とりあえずは当初の目標の一部分にゴールを設定し直す。
こんなところです。
がっかりな点
目次を見て,章のタイトルや小見出しなどがその節の内容を代表していないものがあって,その点はちょっと残念です。
例えば,
第3章「うっかりを防ぐ『最少・最短・効率』仕事術」に
「⑩ 記憶に頼るのをやめる 覚え違い,ど忘れ……失敗やミスが多い人の意外な共通点」
という節があるんですが,内容を要約すると次のようになります。
オンラインで申請や手続きをできるものが増えた。一つ一つの手続きは簡単であるが,自分がよく使う申し込み手順であっても,リストの中からいちいち選ばないといけない。皆のためにつくられたトップページは情報が多すぎる。自分がよく使う機能や情報をわかりやすく配置してあるものではない。
そんな時は,自分のためのトップページをつくろう。簡単なのは,インターネットのブックマーク機能を使って,よくアクセスするページをオンライン上でひとまとめにしてしまうことである。毎朝確認する情報などを1か所にまとめておけば,チェックし忘れを防ぐこともできる。
これ多分見出しとか付け間違ってるんじゃないかと思うんですけど…見出しを付け直すなら
「自分専用のトップページを作ろう」
「自分だけが使うものなら,面倒な手続きを省こう」
とかってなるんじゃないんでしょうか。
ほかにも,第1章のコラム「人間の注意力は,どのくらい持続する?」では,この問いに対する答えが見つかりませんでした。「人間の注意力の特徴は,『個人差がある』ということです。」などとは書かれていますが…
書こうとしたことが飛んでいる?か,出版社が大げさな見出しを付けたかとかでしょうか。目次見て期待して買ったんですけどね。
ここは筆者と出版社の伝達不足ですか?(笑)
おわりに
本書によれば,日本には失敗学会というのがあるそうですね。すごく面白そうな学会です。
この本を読んだので,もう月曜からは私は無敵です。いや,仕事中に必要な場面で,この本の内容を思い出す注意力がないかもしれません(笑)
じゃあ他人と機械のちかr(略
今度注意力を高める本とか読んでみようかな…
マインドフルネスとか自律訓練法で結構解決しそうな気もしますけど。
おわり。
頂いたサポートは、多分知識を得るために使われると思います。