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ベンチプレス120kgを挙げていた頃の生活を振り返って

年末くらいから久しぶりに、週に1~2回ほどジムに行ってトレーニングするような生活をしている。色々と思うところがあっての事だが、それはそれ。とにかくトレーニングを再開した。
”久しぶりに”というのは、過去にトレーニングが生活の大半だった時期があるものの、何年もちゃんとしたトレーニングは行っていなかったからだ。そこで、久しぶりのトレーニングを通して思い出した昔の話を少し書き残しておこうと思ったのがこのnoteを書いた理由だ。(それが誰かの役に立てば幸いなのは言うまでもない)

スポーツ企業への転職

小学生のころからサッカーを続けてきて新卒でSEとして働き始めたものの、スポーツ業界で働きたいという気持ちを捨てきれなかったぼくは数年で転職し、社会人として台東区や新宿区のチームに所属しながら4年半ほど、スポーツ系の会社で働いていた経験がある。

そこではWebサイト運営者として入社したのだが、ベンチャーあるあるの人手不足は言い訳とならず、やらなければいけない仕事は全てやるような状態だった。長くなるので割愛するが最終的に以下の工程全てをやっていた。

Webサイト運営 → 問い合わせを増やす(SEO/サイトデザイン) → 問い合わせ対応 → 営業(商品選定・説明) → 見積もり作成 → 商品準備 → 納品(日本全国)

すぐそこにあるトレーニングマシン

会社には隣接した巨大な2階建ての倉庫があり、そこに常に大量のトレーニングマシンが置いてあり(在籍時のMAXで1200台だった)、来訪されたお客様や社員がいつでも体験(トレーニング)できるようになっていた。

社員も元プロスポーツ選手や甲子園目前、スポーツ推薦、高校で得点王、現役でボディービルだマラソンだアームレスリングだみたいな環境なので、昼休みや仕事終わりのトレーニングは日課以上、会議が煮詰まったり天気が悪かったり、大型受注が決まったお祝い、失注してしまったストレス発散、もはや業務の一環というレベルで昼夜を問わず行われていたと思う。

朱に交われば赤くなるタイプでもないが、転職して3ヵ月で体重が8kg落ちて体脂肪率も24% → 16%に急減(それでもデブ扱い)し、筋肉量が激増するような世界だ。正直ライザップなんて頼らなくても。。。という意識が未だに抜けないのはこの経験があるからだろう。


当時のトレーニング状況

ようやく本題、当時のトレーニングメニューを振り返ってみる。もちろん毎日同じというわけではなく、上半身トレの日、下半身トレの日、体幹トレの日、カーディオ(有酸素)、各自好きな部位の日、など主にテーマに沿って追い込み、社内に設置された日焼けマシンやシャワーなども自由に使えた。(日によって鍛える部位を変えることのメリットもその当時に学んだ)

また当時の国内では売っていなかった高品質なプロテインも個人輸入して各自デスクに置いていた記憶がある。(僕はアメリカ製の4kgを常備していた)

ここまで読んで「ちょっと何言ってるか分からないっす」っていう人は、そういう福利厚生だと思っていただければ。

自分自身もあれから10年ほど経って冷静になって振り返ると

業務命令としてバーベルスクワット60kg×10回×3セットってなんなん?

っていう感情はあるが当時は言える状況ではなかった。

トレーニングメニューその1(朝、上半身)

・ベンチプレス(大胸筋):50kg×13回×2セット
・ショルダープレス(三角筋):30kg×13回×2セット(15kgダンベル×2)
・ラットプルダウン(広背筋):60kg×13回×2セット
・ローイング(僧帽筋):40kg×13回×2セット
・バーベルスクワット(ハムストリングスなど):60kg×13回×2セット

これは上半身の場合だが、朝早く来てトレーニングする社員はそれほど多くないもののボディービルやアームレスリングの大会前などは出社時にはマシンがガシャンガシャンと動く音が聞こえ、シャワー浴びてテカテカした上司が登場することもある。


トレーニングメニューその2(昼、下半身)

昼食を食べ終わった後、、、ではなく食べる前に行うトレーニング。午後の仕事に影響が出ないように軽めに行われる。

・レッグエクステンション(大腿四頭筋など):45kg×10回×2セット
・レッグカール(ハムストリングス):45kg×10回×2セット
・スタンディングカーフレイズ(ヒラメ筋、腓腹筋):50kg×10回×2セット
・アブダクションアダクション(内転筋、中殿筋):70kg×10回×2セット
・レッグプレス(大殿筋、ハムストリングスなど):80kg×10回×2セット

アジリティ系の日はボックスジャンプなどプライオメトリクス系のジャンプトレーニングを入れたり、メディシンボール投げなんかをしたりも。

トレーニングメニューその3(夜、体幹、アジリティ)

・ねじりながら腹筋(腹直筋、腹斜筋):50回×3セット
・レッグレイズ(腹直筋):20回×3セット
・背筋(脊柱起立筋):50回×3セット
・プランク(腸腰筋など):3分~5分(1姿勢当たり)
・懸垂(僧帽筋、上腕三頭筋、僧帽筋):10回~15回×3セット
・ヒップスラスト(大殿筋、脊柱起立筋、股関節まわり、ハムストリングスなど):20回×3セット

自重でやるときもあればメディシンボールを持ったり、バーベルプレートを持ったりと負荷をかけたり、その日の筋肉疲労や体調に合わせて調整する。よく言う「筋肉の声を聴く」「筋肉と話す」というやつだ。


こんな生活を数カ月すると冒頭に書いたように体重が70kg台後半から70kg前後に落ちて体脂肪率も17%前後まで急落した。その後、徐々に筋肉量が増えていき、明らかにハリがよくなる。そして筋肉の境目がラインのように見えるようになり、トレーニングにますます夢中になり、どんどん負荷を強くしていく。そんな期間が1年ちょっと続いたかと思う。

最終的には本来の目的であったサッカーの競技力の向上という視点からバランスが悪くなりそうだった事と、筋肉を付けたその先が見えて少し怖くなった事、リアルにジーパンが履けなくなったのもあり、方向を転換することにした。

その時が、ベンチプレス120kgを1回~2回であれば挙上できるという状態だった(100kgだったら10回は挙げられた。)が、そこから先は目指す競技によって筋肉がメリットにもデメリットにもなる領域だと感じている。

ジム界には少なくない割合で「おれは全てを筋肉で解決する」というタイプもいるしそれを否定することはないが、自分には向かないと感じたし、最初は一緒に喜んでいてくれた当時の彼女も、余りにもたんぱく質へ執着したり大胸筋を動かすぼくを見て怪訝な表情をするようになったことも決断の後押しとなった。

ビルダーの間では「痩せマッチョ」みたいな価値観は無に等しいが、社内向けの言い訳としてはサッカーに悪影響みたいなことで納得してもらった気がする。

最後に

東京で消防士として働く友人や自衛隊員など筋肉が仕事に必要な友人と話をするとき、挨拶代わりになるのが「ベンチプレス何kg挙げられる?」という話だが、基本的に「自分の体重」が基準でありスタートラインとなる。その次が100kgで、そこから先は自分だけとの闘いになるが、その2つ目のラインを体験できたことは良かったと思う。

よく「痩せようと思えばいつでも痩せられる」と言っていつまでも痩せない人も見かけるが、自分は「挙げようと思えば9ヵ月あればベンチプレス100kgはいける」と思って、それを実現してみたい。

口先だけほどカッコ悪いことは無いのは、仕事でも筋肉でも同じだから。

補足

「筋トレは病気による死亡率を23%減少させ、がんによる死亡率を31%減少させる。」
※2017年にシドニー大学が8万人を対象に行った大規模調査より


ここまで読んでくれてありがとうございます。もしあなたが支援してくれると、それはぼくのプロテインとBCAAへと姿を変え文字通り血肉となります。

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