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秋の季語は、①苗木市、②鬼灯市 ③朝顔市 ④草市のうち、どれでしょう? ー俳句で学ぶ日本語の魅力ー

日本語の美しさを知る、俳句の魅力

お寺の在り方を、より時代に合ったカタチにしたい。そんな想いから、2016 年5月に銀座・中央通り沿いにオープンしたのが、築地本願寺のサテライトテンプルであるGINZAサロンです。

 現在、GINZAサロンで実施しているのが、僧侶が仏事や人生に関する相談に対応する「よろず僧談」と、仏教的な考え方をベースにした各種講座や、こころとカラダを豊かにする体験型講座などを受講できる「KOKOROアカデミー」です。

 そんなKOKOROアカデミーの講義の講師の先生方に、ご自身の担当する講義について伺いました。今回は、俳人の髙田 正子先生が紹介する俳句の魅力をご紹介します。 

●講座タイトル KOKORO句会 青麗の会
講師・髙田 正子                            ●講座内容
 俳句は世界最短の詩です。五七五のたった十七音字。しかも使うのは特別な言葉ではなく、いつもの自分の言葉でよいのです。俳句を作り(詠み)、鑑賞しあう(読みあう)ことを通して具体的実践的に学んでいきましょう。 ※ライブ配信あり

はじめは入門講座から

 今やどこにもありそうな俳句の講座がGINZAサロンにはない、という声を受け、2021年4月、「青麗の会」はサロン初の俳句講座として誕生しました。折からの緊急事態宣言発令に教室は封鎖されましたが、Zoomの力を借りて予定通りスタートしております。 

 生まれて初めての俳句であっても、いきなり1句作るところから始めて全く問題ありません(そもそも私がそうでした)。ですが「効率よく学びたい」と思うのは人の情。既に俳句を作っておられる方からは「基礎基本の部分が不安」という声も。嬉しいことに、どちらも俳句を作り続けることを望む声です。そこで最初の3か月は入門講座とすることにしました。1句作っておしまいではなく、俳句を人生の友(!)とするための入門講座です。

 いつからでも始められるように、またいつでも戻って確認できるように「ビデオ講座」に加えていただきました(本講座の受講者でなくてもビデオ講座の視聴は可能です)。

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そして実践講座へ

 俳句の喜びはまずは「自力で1句」にあるでしょう。書店にも最初の1句を作るためのノウハウ本がたくさん並んでいます。ですがすぐに一人きりの密かな楽しみでは物足りなくなってきます。誰かに読んで貰いたい―やはり人は繋がりたい生きものなのです。そこで次は詠んで(詠む=作る)読み合う(読む=鑑賞する)場が必要になります。

 それが「句会」です。

 句会にはオーソドックスな進め方がありますが、それぞれの会固有の仕様に整え直すことができます。次の3カ月は入門から実践への移行講座とし、① クイズの時間(髙田自作の俳句クイズ)②季語の時間(今月のトピックとしての季語のチェック)③句会の時間の3部構成とし、教室が開放されるまで全員が画面越しでも困らない仕様にしました。

 ①の俳句クイズは例えばこんな感じです。8月のクイズから試しに1問どうぞ。さて答えは何番でしょう(答えは文末)

秋の季語はどれでしょう。
①苗木市 ②鬼灯市 
③朝顔市 ④草市

次のステップは……


 緊急事態宣言が解除され教室での対面が叶っても、同時に画面越しの対応を行うハイブリッド型の講座が予定されています。一堂に会し膝を付き合わせて開く従来の句会とは自ずと異なることでしょうが、私たちを取り巻く状況も昔のままではありません。今を生きる者どうし、新しい方法を模索しつつ、俳句のある暮らしを楽しんでいきましょう。

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※8月のクイズの答え=④

髙田 正子(たかだ・まさこ)
大学卒業のころ、黒田杏子(ももこ)師に出会い、1990 年「藍生( あおい)」創刊と同時に入会。句集に『玩具』、『花実(かじつ)』(俳人協会新人賞)、『青麗(せいれい)』(星野立子賞)など。

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KOKOROアカデミーのビデオ講座がスタート! 

KOKOROアカデミーセミナー受講、またはGINZA SALONにおけるその他のイベント参加に関しては『築地本願寺倶楽部』にご入会のうえ参加いただくこととなります。なお、入会金・年会費は無料です。

「過去の講座も受講したい」「入門編も受講したい」などの声にお応えし、本原稿をご執筆くださった髙田先生の講義も受けられる定額配信のサービスがスタートしました。毎月1日から末日まで、いつでも何度でも講座を視聴いただけます。プログラムは毎月更新しますので、どうぞお楽しみに!

※ 視聴料は1講座につき、各月1000円です。お支払いはクレジットカードのみ。「築地本願寺倶楽部」(入会金・年会費無料)会員限定のサービスです。各月末日のお申込みは17:00まで。


この記事は築地本願寺新報10月号より転載しています。バックナンバーや本誌をご覧になりたい方は、こちらからどうぞ。


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