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きょうはレバーでビール当番「新鳥番」

西葛西駅ではない、葛西駅から約10分、大分歩く。地元客、そして近隣にある都バスの操車場の勤務明けの面々が足しげく訪れる。「新鳥番」こんな場所でお客が並ぶ熱気のある店を続けているのだから、すごいの一言。葛西駅の寂れ具合を見ていただければあなたもそう思うだろう。

新鳥番では、呑み助だけがお客というわけでない。寡黙な主人が串を焼く。大きな大きな串だ。鳥〇族はこの店の真似をしようとしたのではないか。主人はそれを、弁当用のプラスチックケースに詰め込んでいく。

プラスチックケースが4段、5段となったころに、中年女性が店を訪れる。4段、5段の焼き鳥重を受け取ると、さっと支払いを済ませて、自転車でどこかに消えていく。

よるごはんのおかずだろう。

食べ盛りの子供がいるのかもしれない。きっとたくましく育つだろう。

楽しい想像もよいが、しかし注文のほうが重要だ。新鳥番といえば、レバーは外せない。新鮮で、つやつや輝く、しかも大きな一品。普通の店の三倍はあるレバーをこれでもかと串にさしている。きっと細かく切って処理するのが面倒くさいのだ(決めつけ)。二本で腹いっぱい。飯に合うかもしれないが、やはり瓶ビールで流し込みたい。

新鳥番に出会って以降、都バスの操車場近隣を通りかかると、目を凝らしていい店がないか確認する癖がついた。

新鳥番を超える店を見つけたことはない。


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