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『温泉行きたいよー!』と昨年終わり頃から言い続けていたら、今年2度目の温泉旅行に行けることに(一度目は伊豆下田)。ただ、今回は‟父の代わりに”行くということで、条件として①70代終盤に向かっている母=先輩おとな女子との2人旅、②星野リゾートのどこか(御招待券を頂いたため)、③旅の目的は温泉での養生のみ(観光は無くても良い)、を踏まえて『全て良しなに手配して行ってきて欲しい』ということで。

母はと言えば、持病があることからコロナ期間は超厳戒態勢、完全に引きこもっていた人。世界が再び動き出した後もずっと、頑なにある種の隠遁生活を送っている人なので、パンデミック後、初の遠出なのです。ということもあり、星野リゾートの施設の中から、母が行きやすい鬼怒川を選び、1泊だと反って疲れるので2連泊することにしました。

界は、星野リゾートが展開しているブランドの中で、現代に合う湯治をテーマにした温泉旅館。全国に24ある施設は、それぞれの地域の伝統工芸、芸能、食などを満喫できるようになっているそうです。基本的に星野リゾートの宿というのは、経営不振になった旅館やリゾート施設をリノベーションして再生した施設である中、こちらの‟界 鬼怒川”は、初めての新築物件なんだそう。

ウェブ上に知りたい情報が見つからなかったので、まずは電話予約センターへ問合せたところ、丁寧に対応して頂いた上、公式サイトにはウェブ限定の『連泊割引プラン』がある旨を教えてもらいました。こちらは電話予約では対応していないかなりお得なプランなので、予約の際はウェブからが良いですね。

また、公式サイトには、2泊3日の養生モデルプランが掲載されているので、それに乗っかって滞在中のプランは敢えて立てないことにしました。チェックアウトが12時というのも、ノンビリできてちょっと嬉しいですね(チェックインは15時)。

最寄りは東武鉄道の鬼怒川温泉駅。お迎えの車はないので、タクシーで宿へ向かいました(5分ちょっと)。駅前からは路線バスもあり、特急到着時刻に合わせて運行しているそうですよ。

公道沿いに出ている宿の看板から敷地に入るのですが、ここからが結構長い道のり。森の中をしばし走ったところで、やっとエントランスに着いた~、と思ったら、そこは‟宿へ向かうためのゲート”!ここからスロープカーで宿へ向かうのですが、これがまたちょっとしたアトラクションで、緑の森の中をまぁまぁの時間、乗るのです。普段、遊園地などへ行く機会も無い母にとっては、こういうのも楽しめた様子。

丘の上に建つ宿は、一から建てた建物だけあって、造りや動線が良いなぁと感じました。広大な森の中にあって、客室も48室と控え目なので、宿全体がとても静かな空間。おとな向きですねー。

また、インバウンドの方やツアー客も見かけたし、私たちが泊っていた間、そこそこの宿泊客数があったと思うのですが、とにかくいつも静か。通路でも、大浴場でも、食事処でも、他の宿泊客の人と顔を合わせることがあまり無かったんですよね。スタッフの方の誘導(敢えて少しの時間差を作る)や、建物自体の動線が、そういう状況を作り出しているんでしょう。一度、スイスの5ッ星ラグジュアリーホテルでこの様な経験をしたことがありますが、日本では珍しいんじゃないでしょうか?こちらの宿にして良かったことのひとつに、この点が挙げられます。

チェックインの際、連泊者は部屋の掃除について選べます。既に日数分のタオルや部屋着、アメニティが用意されているというので、掃除不要とすれば、3日の間どこにも出掛けず、食事やお風呂以外はずっと部屋に籠ってゴロゴロするのも可能ということ。正に、お籠りのための宿じゃないですか(私はシティホテルでも2~3泊であれば、宿泊する日数分のタオルを先にもらってしまい、掃除不要とすることが多いですけれど)。

別の記事でも触れましたが、私が日本の温泉旅館について好きではない点が、食べきれない量の豪華すぎる夕食。この点は、今回の滞在でも懸念事項ではありましたが、十分な品数であるもののちょうど良い量で、食後に胃がもたれることはありませんでした。結構な夕飯を頂いたというのに、朝起きた時にはちゃんと空腹感があったし、また、立派な朝食膳を完食したにも関わらず、お昼前にはお腹が空くという具合。消化の良いお料理であったことは、一度も消化促進薬を飲まずに済んだことで、証明された感じです。

界(というか星野リゾート)のお料理については、セントラルキッチン方式ということで、評価・反応がそれぞれある様ですが、今回実泊した鬼怒川に関しては全て美味しく(元々苦手な‟しもつかれ”だけは、食べられませんでしたが)、母も私も何も不満はありませんでした。

例えセントラルキッチン方式でも、良い素材を使って、きちんと作られているなら、十分美味しいお料理を提供できるというのがこちらのモデルなのでは?宿泊客が納得する味を提供できているのであれば、特に問題は無いと思った次第ですが、いかがでしょう?

施設については、他の宿については、リノベーション物件ならではの、‟?”が付く部分もある様ですが、鬼怒川に関しては全くの新築物件ということで、宿泊客にも、スタッフの方にも、動き勝手の良い構造になっているのではないかと思いました。施設◎、部屋◎、アメニティも◎、不平不満はなし。今のところ、新築で建てられた宿は、『界 鬼怒川』と『星のや竹富島』の2軒だけらしいですが、選べるのであれば、新築の宿の方が良いかもしれませんね?

鬼怒川温泉郷は、近隣に派手な観光処が少なく、良い意味で鄙びた温泉街なので、養生旅・お籠り旅にはピッタリだと思います。せっかくの機会なら、話題のスペーシアXで行くと良いと思います(ちょうどチェックイン時間ぴったりに着く感じ)。→この件は別途、書きましょう!

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