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初めての海外でカンボジアへボランティアに行った男の話#2 【出発からやらかす・・・】


はじめに


はじめての海外旅行でカンボジアにボランティア旅行した話の続きです。会社の同期に誘われ、初めての海外という未知の世界に足を踏み入れることになったのでした。

初めての海外でしたが私は緊張していませんでした。ひとり旅が好きで海外旅行の経験豊富な同期が一緒(彼は英語が堪能と噂で聞いていました。)ですし、ボランティア旅行と言えど某大手旅行会社のツアーです。ひとりでバックパッカーとして海外に行くわけではないので、とても安心感がありました。旅行の事前説明会を終え、カンボジアの旅行を選択した私は、なんとなくではありますが、カンボジアについて調べはじめました。当時の認識では、「アンコールワットがある」というくらいの認識で、あまりカンボジアに対しての知識はありませんでした。とりあえず海外に行きたいを思っていたので、特に行く場所は関係無かったように思います。(であれば、なぜアフリカを選ばなかったのか?という批判は横に置いておきます。)特に観光地を巡りたいとか、現地でこういうことをしてみたい!というようなものはありませんでした。「海外に行きたい」という気持ちだけだったのです。

この看板なんだったんだろう

旅行の準備


説明会の前に、海外に行くためにとりあえず行動を起こさねば。と考えた結果、まずファーストアクションとしてパスポートを取得することにしました。池袋の案内所に行き、有効期限5年のパスポートを取得しました。説明会の時に旅行の説明をしてくれたお姉さん(ギャルっぽい)からはこう言われました。

「すごーい! 私、パスポート有効期限5年でカンボジアに行く人初めてみましたー!(爆)」

説明会に参加していた人たちが冷ややかな目と笑いで私をみていたことを覚えています。あーそういうマウンティングもあるのですね。良い経験になりました。後から聞いたのですが、このボランティア旅行は意外と海外旅行に行き慣れていて、変わった経験をしたい方の参加が多いみたいですね。それだと、そうなりますね。私は「初めての海外」で「カンボジア」なんですから。

海外旅行の準備は正直何をすれば良いのかわからなかったのですが、「まあ、カンボジアといえどコンビニくらいはあるだろう。」と自分の中で謎の認識があり、必要最低限の衣類とすこしのお金、盗難防止で紐付きのサックとスニーカーという軽装で行ってみることにしました。リュックサックは地元の友達に借りました。

さて、旅行の旅程ですが、日本からカンボジアの直行便はないらしく、成田空港から一度仁川空港に飛びまして、仁川空港からカンボジアに飛ぶ。という形でした。カンボジアについた時はアンコールワットがあるシェムリアップに滞在し、基本はそこで一週間ほど過ごすことになります。アンコールワットを見たり、そのほかの遺跡を回りつつ、ボランティアとして遺跡発掘、学校で子どもたちと遊ぶという形でした。途中、トレンサップ湖というところも訪れ、人食いワニと交流することもできるみたいです。日本とカンボジアの時差は2-3時間ほどで、あまり影響なさそうですね。日本から仁川へは午後の便で行き、そこですこし滞在したあとに、夕方の便で仁川からカンボジアに行くことになりました。

カンボジアに行くことになった。と旅行用のリュックサックを貸してくれた友達に伝えると、「お土産はゾウの置物か、シルクで作ったゾウ柄のパンツが良い」とリクエストがありました。どうやら友人はタイとカンボジアを間違えているようでした。ゾウ柄のパンツってなんだろうと思いつつ、私は「了解!」と答えました。

出発の日

旅行出発当日、荷物をリュックに詰め込み、すこし早めに家を出ました。気持ちが昂っていたのと、いろいろ手続きがあるのだろうと思い少し余裕をもつことにしたのでした。空港に行く道中、どんな旅行になるのだろうと思いを巡らせていました。自分の中で何かが変わるのか、それとも「ああ、こんなものか」という気持ちになるのか、現地の人たちはどんな感じだろう。街の様子は?怖い目に遭うのかな?一緒に行く人たちはどんな人たちだろう。清潔だろうか?トイレはどんな感じだろう。地元の人が利用するような街のスーパーやお店にも行ってみたいな・・・

自宅から約1時間、すこし余裕があったので、空港についた私は喫茶店で時間を潰すことにしました。そしてそこで気がつきました。

「あ・・・俺、羽田空港に来てしまった・・・」

そうです。海外旅行に行ったことがない私はこれまで羽田空港にしかいったことがなく、無意識的に羽田空港に行くという行動が染み付いてしまっていました。一瞬頭が真っ白になり、瞬間、全身に鳥肌が立つのを感じました。幸いにもまだ間に合う時間はありました。急いで羽田空港から成田空港への行き方を調べて、電車に飛び乗りました。本当にギリギリでした。初めての海外で空港を間違えて行けないとなれば本当に落ち込みます。尋常じゃないほどの汗をかき、全速力で向かいます。並行して友人と添乗員さんに連絡を入れ、向かっている旨を伝えます。時間的には本当にギリギリで、もう手続きが間に合わないという直前で成田に到着。集合場所でツアーの方と合流しつつ、なんとか搭乗手続きをすることができました。


仁川空港

こうして、初めての海外旅行が始まりました。前途多難ではありましたが、この先どうなっていくのかという期待も徐々に湧き上がってきました。隣には経験豊富で、英語が堪能と噂の頼れる同期もいます。一緒にツアーに参加する方々もいます。きっと楽しい旅行になるはずだ。きっと大丈夫だ。出発した仁川空港行きの飛行機の中でそう思っていたところ、隣に座った同期がおもむろにカバンから本を取り出しました。その本の表紙にはこう書かれていたのでした。

「英語がしゃべれなくても大丈夫!誰でもできる 指さしカンタン! 英会話!」

続きます。

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