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箱根の山はいつでもそこにいてくれる|年末ひとり旅

12月30日。
肌を突く冬の空気につつまれながら、新宿駅の小田急5番ホームに向かいます。
毎年恒例の年末参拝に赴くべく。

交通費は意外とお得

新宿駅で「箱根フリーパス」を購入。

新宿~小田原の往復券、2日間の箱根エリア小田急グループの交通網乗り放題セットで6,100円
新宿~小田原間が往復1,700円くらいなので、なんやかんや4,000円くらいで乗り降りし放題なの考えると相当お得です。

私の場合1日でモト取れるくらいに動き回るので、毎回購入しています。
記事を読んで気になった方はぜひご活用ください。

ススキを見に行く

新宿から小田急に揺られること1時間半。
1年ぶりに小田原の地を踏みました。

ここに来るとワクワクしてくる

ここから登山バスに乗ることもできますが、小田原~箱根湯本間は交通渋滞が頻発するのでパス。
登山電車で箱根湯本まで移動、その後登山バスで山を目指します。

この日は湯本から桃源台行きで仙石高原を目指します。
ススキの名所として知られていますね。
ただ時期を完全に逃していますので、いい感じに残っているかは不安なまま、ですが。

まぁひとり旅なんて気の向くまま。
時期を逃しててもまぁしゃあなしです。
しかし私は当たりくじを引いてきました。

仙石高原のかわいいバス停
冬の空、白い雲、黄金色のススキ
観光客もまばらで見やすい

ピーク時は人だかりで撮影どころではないのですが。
さすがに年末とあって人もまばら。
気の向くままに撮影させてもらいました。

すこし前の時間帯で雲が厚くはっていたのですが、タイミングよく晴れてくれてラッキー。
素敵に撮れてご満悦。

紅葉は撮れなかったけど秋を堪能

ピカソを見に行く

ここのところ美術の情報収集をしていまして。
その中でポーラ美術館の「ピカソ 青の時代を超えて」が気になっていたので、見に行ってみました。
ちなみに仙石高原から歩いて行きましたが、全くお勧めできる行程ではなかったので、マネはしないでください。

おしゃれ外観

ピカソの青青の時代は、絵のタッチからその悲惨さというか哀愁というか、彼の内面をダイレクトに表現したような時期。

私は青をポジティブに使うことが多いのですが、ネガティブに使っても凄まじいエネルギーを放つなと感じました。
いずれにしても人間を魅了する魔性の色でした。

また青に関連する絵画も多く展示されていました。
私の好きな印象派~ポスト印象派の絵画も豊富で満足👍

2022年は美術の勉強をし始めた年。
そんな1年を締めくくるのにふさわしい場所でした。

温泉~夕飯~宿泊

たぶんこの旅一番のツッコミどころ。
美術を堪能した私は、汗を流すべく温泉へ。

温泉といいつつ、スーパー銭湯に毛が生えたところに行ってしまいました。
前回行ったときには良かった記憶があったのですが…
今度からは別の場所にしよう…そんな反省もしつつ。
風呂上がりのコーヒー牛乳かっこんで、食事に向かいましょう。

温まって次はごはん。
しかし年末ギリギリの日、かつ夜閉まるのが早い土地ですから、ご飯を食べるのに困るのです。
仕方なく(しかし予定通り)小田原まで下ってバーミヤンで。
すっごい周囲に悪態つきまくるおばさんにイライラしながら。

いまのレストランはすごいですね。
猫のロボットが配膳してくれました。
ありがとう猫ちゃん、エビチリ・餃子・杏仁豆腐おいしかったよ。

そのあとは海辺まで散歩。
しかし不便すぎたのでオリオン座を手持ちで撮ることしかできず。

意外ときれいに撮れてご満悦

さて、本日のお宿に向かうとしましょう。
当然観光地ですから、立派な旅館が立ち並んでおります。
私が選んだ素敵な宿泊場所。
インターネット&コミックカフェエイジア

一泊2,200円。
お安いっすね。

これよりワンランク上は、2段ベッドのゲストハウスか、1泊2万円の旅館。
まぁ風呂は入ったし、雨風しのいで寝られりゃ十分なんすよ。

そんな初日でございました。

いざ箱根神社

ぼちぼち寝て、12月31日午前7時。
この旅のメイン、箱根神社へ向かいます。

毎年大みそかに、大祓おおはらえという行事を行っています。
その1年の汚れを祓いつつ、自分の健康を祈って茅の輪くぐりをする儀式です。
私は年始の初詣より、この大祓を大切にしております。

この箱根神社、日本人のアニミズムを実感できる場所。
山に対する畏怖や信仰、そしてその歴史を。

大きな鳥居をくぐると、樹齢1,000年近い杉に囲まれた境内。
入った瞬間に空気が変わるというか、胸がキュッとなるというか。
私にとって特別な場所なのです。

箱根海賊船から見る平和の鳥居
幸福飴おいしかった

帰りはロマンスカーでゆったり

いろいろ観光できる場所はあったのですが、ちょっと疲れちゃったので早めに帰ることに。
湯本でロマンスカーのチケットを購入、出発の時間までお土産たーいむ。

まず実家に持っていく用、鈴廣のかまぼこ。
そしてロマンスカーで食べる用の「やきぼこ」と「あらぎりわさび」。

ロマンスカー酒場

このあらぎりわさび、いつもお世話になっている武藤彩さんから1年前に教えてもらったもの。
ほんといつもお世話になっていて…感謝感謝🙏

そして用事も済みまして。
箱根駅伝の準備でそわそわしている箱根を後にしました。

また来ます

箱根の山はいつでもそこにいてくれる

私が箱根に足を運ぶ理由。
なんてことない、ただの偶然をありがたがっているだけです。

社会人1年目。
希望していた部署とはかけ離れて、まさかの夜勤あり職種に飛ばされてしまいまして。
夜が苦手、かつそんな仕打ちだったもので、メンタルはどん底に落ちていました。

ヤケになった私は、夜勤明けで出かけてやろうと画策。
それで選んだ地が箱根。
なかばトランス状態で旅して、それはそれは楽しかった記憶があります。
その帰りの小田原駅ロータリーでフラフラしてるときに、一本の電話が。
「異動が決まりました」

あ。
救われた。

苦しかった夜勤からの脱出宣告。
いつ辞めてやろうかと思いながら、なんでこんな時間に出勤してるんだろうと思いながら、苦しんだ1年の終わりを告げられたのでした。
ほんと偶然だったわけですし、なんなら事前に決まっていてタイミングだけだったのですが、箱根の神様に感謝の限りでした。
それ以来+上記の印象から、私にとっての特別な場所となったわけです。

何より「何かしていなくても、そこにいてくれる」という安心感があるというか。
実家にも地元にも、学校にも会社にも、どんなコミュニティや場所に対しても帰属意識を持てないでいる。
そんな私を受け止めてくれる場所が箱根神社なのです。

これからも年末は行ける限り。
そして1年のどこかもう一回行って、満喫したいものです。

ちなみに私のお勧めは7月下旬。
芦ノ湖周辺ではウグイスがなき、アジサイが咲き、夏の日差しに当たりながら、ヒグラシの声を聴き、足湯に浸かれます。
5か月を一度に堪能できる、贅沢すぎる異世界です。

フォトギャラリー


2023年も旅の記録を

プロレスの記事からスタートしたこのnote。
また近々プロレス観戦した感想でも書こうかなと思っております。

今のメインは写真の所感、そしてポートレートの作品紹介。
また徒歩旅の記録など、写真を使ってさまざまな試みをしてまいりました。

2023年も旅の記録をご紹介できたらと思います。
私ならではの脚を使った行程には、じっくり時間をかけることで見えてくる景色がご提供できると考えていますので。
今後ともごひいきに。

それでは。

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