認知科学コーチング用語まとめ
こちらは、認知科学コーチング用語説明、マインドのカラクリの記事となります。
実際には、体験をしてもらい腹落ちしていただけるのが早いですが、まずは知識から知っていただけると嬉しいです。
認知科学のコーチングとは何か?
コーチングとは?
そもそも、「コーチング」とは何でしょう?
起源は15世紀のヨーロッパに遡るそうですが、英語の「coach(馬車)」という単語がその由来と言われています。
馬車の馬のように「クライアントを目的地(ゴール)まで送り届ける人」というのがコーチという言葉の意味になります。
そのため、クライアントがゴールを持っておく必要があります。
しかし、そもそもゴールをもっている人なんて、ほとんどいません。
そのため、ゴールを設定(探索ではありません。ここ、重要です)することから、このコーチングでは行っていきます。
認知科学とは?
認知科学とは、
「情報処理の観点から、生体(主に人)の働きや性質を理解する学問」
これだと分かりづらいので、図も用いて表現しますと、
人間は、情報処理のプロセスとして下記のような3ステップを踏んでいます。
上の図のように、何かを知覚したり行動したりするとき、その手前には何らかの刺激(入力)と情報処理のプロセスが存在していると考えます。
例えば
梅干しをみる
↓
すっぱいものだと内部処理する
↓
唾液が出る
という形です。
この
すっぱいものだと内部処理するものは、可視化できないものですが、
この内部処理が働くから、外部刺激を受けて、唾液を出すという行動となります。
ここからが重要です。
内部の情報処理は、
何が言いたいかというと、以前、梅干しを食べたから、梅干しを見た時に、脳の中でセンサーが働き、メモリーを呼び起こし、すっぱいということが重要だと判断したから唾液が出ているのです。
梅干しを見た場合に、「すっぱい」と思う人が多いと思いますが、
人によっては
などの「すっぱい」以上の重要性(関数)があれば、それを思い出して、全く別の行動に移すかもしれません。
つまり、
①人によって、同じものを見ても内部処理のパターンが異なれば、
別の行動に出るのです
そして、同じ人物でも、
②内部処理のパターンを変えれば、人は自ずと行動が変わるのです。
このコーチングでは、特に②が重要です。
3日坊主という言葉があります。
これは、継続しないことを指している言葉ですが、なぜ3日坊主になってしまうのか、分かるでしょうか?
理由は、内部モデルを変えずに行動を変えようとしているからです。
内部処理が変わっていないために、行動は場当たりな対応となります。
いわゆる、行動を変えようとするのも、見えている氷山だけを変えようとしているようなものです。
人間の意識は氷山の一角と同じように、顕在意識は1割と言われます。
9割は無意識(潜在意識)です。
つまり、その無意識を変えることが出来れば、自ずと、1割である行動は大きく変えることが出来るのです。
そして、その無意識は、内部モデル(重要性関数)なのです。
つまり、
ということです。
そして、コーチは、そのあなたの本気で達成したいゴールは必ず達成できると、クライアントであるあなたを信じ、伴走して、連れていく役割をもつのです。
では、どのように、内部モデルを変えていくのか?
ここからはより認知科学コーチングの詳細な説明へと移ろうと思います。
ゴール設定
そのエフィカシーがあるうえで、コーチングの原理原則でもある「ゴール設定」の話になります。
この設定には3つの大切なポイントがあります。
① Want toに基づいていること
先ほど、何だって能力があるという話をしましたが、そうはいってもその人自身でやっていて楽しいこと、ずーっとやりたいと思えることがあるはずです。
例えば私の主業務であるマーケティングという業務も整理整頓をすれば、
「相手の望みを見つける」
「望みの本音の背景は何かを探り、因果関係をつかむ」
「そこから、引き起こしたい行動を定義して、コンテンツを作成する」
「その一連の流れを社内で説明する資料としてまとめる」
「その資料を説明して、様々な関係者を巻き込む」
「出てきた成果を分析、再現性があることは何かを抽出して体系化する」
「全体のボトルネックはどこかを探り、そこに時間をかける」
のように、1つの職種でも様々な行動があります。
その中でも、どこにあなたはやりがいを感じている、楽しい、没頭をしているのか、ということなのです。
こちらの勘違いしてほしくないことは、「会社における成果が出せる」ことは、want toではありません。成果が出ようが出まいが、それでもやりたいと思えることが大事なのです。
成果のためにやってしまうということは、達成したいことかもしれませんが、やりたいこと(want to)ではないのです。
成果を出すために、行動をするのは、have toとなり、あなたの本当の力が発揮されることはありません。
そして、このwant toは「人生を通底して現れているということ」が何より重要です。今の仕事場だけではなく、これまでの人生で通底しているwant to。
なぜ、want toが大事なのかというと、そもそもどんなことであろうと、やりたくないことであれば、長続きは全くしないですし、本当の力を発揮することが出来ないからです。
②現状の外
これが、この認知科学コーチングの最大の重要ポイントです。
これは、現状の延長線上ではなく、今の構造のままでは絶対に変わることがなく、大きな構造変革なくしてたどり着けないゴールのことを指しています。
例えば、私が、「CMO(チーフ・マーケティング・オフィサー、いわゆるマーケティングの最高責任者)になる」と宣言します。
そう聞いたら、皆さんは、会社におけるCMOだと思われたかもしれませんが、これは今の会社のCMOになることを指しません。
手前味噌な話しですが、正直、今の会社のCMOになることは、そこまで難しいことではないと思っています。
多分、それなりにうまく立ち回り、戦略的に行動すれば、おそらく達成できるでしょう。(もちろん、今はないポジションをつくるという意味では現状の外感もありますが、個人的には違うと思っています)
私は、会社ではなく、今の位置情報業界におけるCMO、スマートシティのCMOになることを目指しています。
つまり、今いる業界を大きくリードするためのCMOなのです。
はっきりいって、これは今の自分のままでは考えもつかないし、現状の日本のスマートシティの状況では、土台、達成が無理な話しです。
しかし、繰り返しますが、現状の外のゴールとは、
「現状の延長線上ではなく、今の構造のまま(社会的にも、あなたの中でも)では絶対に変わることがなく、大きな構造変革なくしてたどり着けないゴールのことを指しています。」 視座を1つどころではなく、3つも4つも上げる感覚です。
このように現状の外のゴール設定が出来ると抽象度があがります。
※「現状の中のゴール」では、脳はわざわざクリエイティビティを発動させる必要がない(発動させなくても達成可能、と考える)ため、脳は積極的にサボってしまい、脳を使い切ることが出来ません。
③バランスホイール
全ての領域にゴールを設定することで、より臨場感世界が高まる
ここまでマーケティングを例えに出して書いておりますが、そう、私は残念なぐらいに仕事人間です。。。
仕事だけやっていれば満足でもあるのですが、そうすることで、失っていることもたくさんあります。
そうならないために、複数領域でゴールを設定することが大事です。それがバランスホイールです。
たくさんゴールを設定すると逆に意識が散漫になってしまい大変かと思われるかもしれませんが、むしろ逆です。
趣味で設定したゴール、教養で設定したゴールが、知らず知らず、仕事にも役立つということはたくさんあります。
また、社会貢献活動をすることで、今まで考えもしなかった出来事や世界を知ることになり、それがその人自身の器を大きくすることもあるかもしれません。
※もちろん、これを「仕事のためにやる」というのはご法度です。
それは、成果を出すためにやってしまうことにつながってしまい、全く意味をなしません。ただし、結果的に、それぞれでゴール設定した領域同士がつながり、良い相互循環(こすりつけ)を行っていくことは問題ありません。(詳しく知りたい方は、ご確認ください)
それぞれの領域でのポイントは
エフィカシー
あなたの現状の外のゴールに対する「能力」に対する自己評価。
様々な人との関係性に悩むことが多い時代です。それはある意味、あなたは多くの人の評価で自分自身を見たり、考えたりすることでもあります。それにより、手に入れた地位や立場もあると思います。(これも用語がありますが、一旦、省きます)
しかし、ある領域においては、あなたは経験をしたことがなくても、「やったことがないけど、自分には出来るよ!」という自信をもっていえる領域はないでしょうか?
私は今はBtoBのマーケティングの仕事をして組織の立ち上げをしてマーケティング戦略をねっておりますが、仮に、今から、今までやったことのない飲食店の店長になることを目指すとなったとしても、それは出来るし、大丈夫だと思います。
なぜなら、店長業務もマーケティングの業務も本質は同じで、
お客様を呼び込み(サイトに誘導)、接客して(コンテンツ充実、レイアウトを見やすく)、購入してもらう(問い合わせをもらう)、ことをメンバーに対して伝え、マネジメントするという意味ではほとんど同じだと考えるからです。また、人とコミュニケーションをとるのは好きであり、得意とは違うかもしれませんが、飲み込みが早いと思います。
まあ、やったことは一切ないのですが笑
というか、マーケティングで例えを出しましたが、
もっとシンプルにいうと
「俺、大学時代、文化祭で屋台を出したぜ!」ぐらいなものでも大丈夫です笑
それでいいのです。エフィカシーに明確な根拠なんか必要ありません。
あなたがあなた自身で出来ると思えること、その能力があると思えること、それを自分自身(他人ではない!)で評価できること、その裏には強い決意があり、達成できると明言できること。
これが、エフィカシーです。そして、コーチはクライアント以上に、それを本気で信じるのです。
コンフォートゾーン(ホメオスタシスのフィードバック)
常に私達には快適なゾーンがある。そして、そこからずれたら快適なゾーンに戻ろうとする力がある。
現状の外のゴール設定を行いますが、残念ながら継続的にそちらの方向に居続けることは難しいです。
その難しい理由が、このコンフォートゾーンの存在です。
人にはそれぞれに快適な状態があり、仮に今までの状態と違ったところにいったとしても、必ず元の快適な状態に戻ってきてしまうのです。そのため、せっかく設定したゴールも、いつのまにか忘れてしまい、元通りになってしまうのです。
これは、あなたが駄目なのではなく、そもそも、脳がそういう仕組をもっているため、そうなってしまうのです。
そこで、この脳のカラクリを利用するのです。
現状の外のゴール設定を行ったら、そのゴール世界にいることが日常であり、コンフォートゾーンだと思えれば、そこが脳は快適な状態だと判断して、楽々、現状の外のゴールが達成できることが、当たり前だと自分に思えるようになるのです。
そして、結果的に、努力もせずに(本人は全くそう感じず)達成をしてしまうのです。
まるで、仮に今までの状態(ゴール設定する前)にいこうとしても、ブーメランかのように、ゴール世界へ戻っていきます。
これがホメオスタシスのフォードバック、そしてこれが、いわゆる「モチベーション」なのです。このゴール世界の自分にコンフォートゾーンがあれば、易易とやりたいけれど難しいと考えていた、チャレンジをすることが普通になります。
RASとスコトーマ
私達は重要なことしか認識できていない。それが、あなたを守ってもくれるが、可能性を狭めてもいる。
突然ですが、目の前に1つのビルがあるとします。
その時に、あなたは何を思うでしょうか?
①特に何も思わない
②どんな会社が入っているかな?
③いくらで借りれるかな
④何枚、名刺が獲得できるかな
同じビルを見ても、人によって、全く異なる情報を見ようと考えます。
これは前述した情報処理プロセスで説明したとおりです。
私達の目の前には様々な情報が溢れています。
その情報、1つ1つを全て脳が処理しようとしてしまうと大きなエネルギーを使うことになってしまいます。そこで、脳は、目の前にある情報を選別、フィルタリングしていきます。
それがRAS(raticuler activating system)です。
RASはあなたを守るために、あなたにとって重要な情報だけ選別をするようになっているのです。
しかし、このRASは逆を言えば、あなたに認識出来ないものを生み出すことにもなってしまいます。
どういうことか、ここからは私の以前の経験をもとに記入します。
私は以前、求人広告の飛び込み営業を行っていました。
その飛び込み営業の時に様々なビルを見ていたのですが、私には名刺の枚数を獲得するというゴールがあり、出来るだけ効率的に獲得をしないといけなかったので、ビルを見るたび④を思っていたのです。
しかし、本来の営業の目標は名刺を獲得することではなく、売上を上げることです。
そう考えれば、飛び込むエリアのビルの家賃代を調べて、それなりに家賃が高いビルに入居しているということは、それなりに伸び盛りの会社が多いかもしれないと考え、そういったビルを件数少なく回ったほうが売上を上げるという意味では効率的だったかもしれません。
つまり、③のように考えることも可能だったわけです。
つまり、新卒当時の私は、名刺を獲得することしか考えておらず、しかし、それが重要だと思ったからそのようにRASが発火しており、そのビルの家賃
代がいくらかは認識に上がらなかったのです。
これが、スコトーマ(認識の盲点)です。
RASとスコトーマは表裏一体の関係であり、RASが発火すれば、その分、スコトーマが必ず生まれてしまうのです。
では、このRASは重要な情報を選別していると書きましたが、重要な情報とは何でしょうか?
それは、過去のあなたが重要だと思っているものです。
以前のあなたにはスコトーマになっていたものが、あなたの重要だと思えるものが変わったことで、見えてくるのです。
だからこそ、ゴール設定が何より大事なのです。
そして、現状の外で、want toであれば、抽象度が上がり、色々な方法が自動的に見えてくるのです。
セルフトーク
頭の中で、何度も繰り返される言葉。
人は、日常の中で自分自身に何度も言葉を語りかけます。
ここは、そこまで長く書きませんが、ポイントは、
人はネガティブな情報ばかりを記憶しており、そのことが意識に上ってきやすい
ということです。
普段から使っている言葉が、あなたのコンフォートゾーンを決めます。
そして、そのコンフォートゾーンが、あなたのパフォーマンスの限界を決めてしまうのです。
だからこそ、普段、頭の中で使う言葉には気をつける必要があります。
セルフトークが、あなたのパフォーマンスの限界をつくるのですから、意図的に自分で言葉を選んでつかう必要があります。
※脳は他人への悪口も、自分の悪口だと捉えます。自分に対しても他人に対しても悪口はよくありません!
そして、コーチは、このネガティブな気持ちではなく、あなたにはポジティブな要素しかないことに気づかせるように内部処理を働かせ、一緒に伴走して、ゴールへ連れていくために存在します。
対象者・応募フォーム
用語説明は以上となります、いかがだったでしょうか?
もし不明点がある方がいたら、お気兼ねなくご連絡くださいね。
最後に現在、モニターセッションの方を募集中です。
下記の対象者の方で、興味がある方は是非、お声がけください。
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