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別れさせ屋?(2)

前回はこちら↓

皆さん、たくさんのコメント、ありがとうございました。
さて、正解は…。

この一件から2年後、確か2010年の後半だった気がする。この頃、私は買ったばかりのデジタル一眼レフカメラ「EOS Kiss X4 ダブルズームキット」を持って北は東北、西は四国まで車で出かけていた。
四国カルストと鳥取砂丘に行き、次の週末には岩手の中尊寺と青森の十和田湖に行き、その次の週末には山梨の八ヶ岳と長野の上高地に行ったり…土日祝日に限り、高速道路のETC通行料が上限1,000円という、夢のような時代だからできたことである。

それ以外の時は近所の猫を撮っていて(当時、実家で猫を飼っていた)、ある日曜日、いつものようにベンチで寝ている地域猫を撮り、左手で撫でようとしたら……機嫌が悪かったのか、突然「ガブリ」と。あっという間に手は2倍くらいに腫れ上がり、耐えがたい激痛が…。
翌日の早朝、小さい頃からお世話になっている筑波KN病院に駆け込んで、左手に麻酔を打って、血を抜くためのチューブを通した。何かでグリグリと穴を空けられる感触が気持ち悪くて、しかもやたらと痛くて、あとで看護師さんに「めちゃくちゃ痛かったんですけど…」と言うと、平然と「あー、もしかしたら麻酔が足りなかったのかも」とか言いやがった。

それ、単純に医療ミスだろ。痛みに耐えた俺を褒めろ。

「あれ? 猫に左手を噛まれて…それって創作大賞2023に応募した某小説に出てくる人物と同じでは?」

と思った人。

気のせいだ。忘れろ。

治療が終わった時、ちょうど病院が開くところだった。「富樫さーん。富樫徹也さーん」と名前を呼ばれ、受付に行くと…憎たらしいくらい満面の笑みを浮かべたAさんがいた。(転職して医療事務をやっていた)

当然、こんなところで世間話をするわけにはいかないので、私は咄嗟に1万円札を出した。Aさんはゆっくり…ゆっくりとレジからお釣りを出す。

(以下、超小声)

(左手、どうしたの?)
(猫に噛まれた)
(はぁ? 何やってんの?)
(写真撮ってたら噛まれたんだよ!)
(ピアノの次は写真?)

お互い、まるで腹話術のように、なるべく口を動かさずに会話した。意外にも周りの人は何も気付かない。
私は右手でお釣りを受け取り、診察カードを受け取るために、治療したばかりの左手を出した。するとAさんは、「お・だ・い・じ・に」と言いながら、診察カードを立てて、私の左手に「ガツン」と当てた。

「!!あふぇ蜀�惆繝ƒكƒ縺吶�كョ逧ƒك? كƒシ縺ョ逧メーã縲!」

訴えたら勝てたと思う。

その後、一度だけAさんと食事をして、私とSさんとの誤解は解けた。(ただ、「ゴメンね」の一言はなかったと思う)
あれ以来、AさんはSさんと会っていないとのことで、やっぱりSさんの「危険性」に気付いたんでしょう。

で、Aさんには婚約者がいるとのことで、私とAさんとの関係は本当にきれいさっぱり終わった。

…あんまり面白くない話でしたね。

と言うことで、前回コメントをくれた方々は全員、網走からホタテ漁船に乗ってオホーツク海の藻屑になってください。(゚∀゚)


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