大型特殊免許取りました

「お前、大特（大型特殊免許）取れよ」

――ついにきたか。

前々から社長に「取ってほしい」と言われてきたが、のらりくらりとかわしてきた。
大特を取りたくない理由は簡単。こき使われるに決まってるから。
今の時期、北海道は除雪で大忙しだ。

「教習所の所長、知り合いだから電話しといてやるよ」

そう言って社長はその場で町の教習所に電話をかけた。

「あ、○○だけど、所長いる？　今からウチの社員が大特取るために手続きに行くから。料金は会社に請求して」

問答無用だった。まぁ、免許としては一生モンだし、会社でお金を出してくれるならいいか。

教習所なんて、一体何年振りか。
コース内を走るだけなので楽だが、横に教官が乗っているのはなかなか緊張する。それに、ウインカーを出すタイミングなどはなかなか難しい。

教習自体は6時限と卒業検定、わずか4日で終わった。
そして今日、北見市の運転免許センターで無事、新しい免許を交付してもらった。

原付、自動二輪、準中型、そして大特。
……なんかレベルアップしたみたいで、ちょっと嬉しいぞ。

気分がいいから、「はま寿司」でひとり祝杯。

無事に免許を取ったことを社長に報告すると、「次は大型（大型自動車免許）取れよ」と。

……マジか。

わたしゃシステムエンジニアなんだけどな。